【コンデジ高画質ランキング】高倍率ズームタイプの最強の1台はコレ!

文具・ホビー・カメラ

スマホで手軽に写真が撮れる時代になったが、撮影に関してはまだまだコンデジが有利な部分が多い。プレミアムタイプや高倍率ズームタイプなどを中心に「カメラ」としての魅力をアピールしている。そこで、コンデジの最新モデルから注目機を選び、プロが実写テストを敢行。タイプ別に“画質王”を決定した。ここでは高倍率タイプのコンデジ4機の画質を比較した。

コンデジ画質王選手権~高倍率タイプ~

コンデジ編では、「プレミアムタイプ」と「高倍率タイプ」に分け、それぞれテストを行った。まず、「ベース感度画質」と「高感度画質」でチェック。

「ベース感度画質」では、常用感度で最も低い感度(ベース感度)で撮影を行い、「高感度画質」ではISO6400(キヤノン・PowerShot SX70 HSはISO3200)で撮影した。また、「AF」「動画」「使い勝手・操作性」も合わせ、トータル5項目でチェックを行い、合計得点で順位を決めた。なお、掲載作例では、AFは顔優先AF、撮影モードはプログラムAEを選択している。

  • キャノン
    • PowerShot SX70 HS
  • ソニー
    • DSC-WX800
  • ニコン
    • COOLPIX B600
  • パナソニック
    • DC-FZ1000M2

キヤノン PowerShot SX70 HS

実売価格例:6万4440円

一眼レフスタイルのボディに、35ミリ判換算で超広角の21ミリから超望遠の1365ミリまでの光学65倍ズームレンズを搭載。センサーサイズは、このクラスに多い1/2.3型を採用している。

●サイズ/幅127.1mm×高さ90.9mm×奥行き116.6mm●重量/610g

ベース感度画質

210ミリ相当で撮影。シャープネスはわずかに緩いが、階調再現性は良好。周辺部の写りも大きな欠点はない。

高感度画質

ノイズリダクションが強めに機能しているためか、解像感は大きく低下している。本機のみISO3200で撮影。

超広角21ミリからの65倍ズームでパッと見を重視した絵づくり

広角端は、コンデジとしては珍しい21ミリ相当の画角を持つ。引いて撮影できない場所で、少しでも広い範囲を写したいときなどに重宝するだろう。ベース感度画質では、シャープネスがわずかに不足ぎみだが、センサーを考えれば納得できるもの。高倍率ズームにありがちな周辺減光もなく、パッと見を重視した絵づくりは、むしろ好感が持てる。

高感度画質では、ノイズを抑えているものの、解像感の低下が見受けられる。見やすいEVFなど、カメラとしての作りのよさは特筆できる。

採点表

ベース感度画質 7
高感度画質 5
動画 7
AF 7
使い勝手・操作性 8
合 計 34点
満点は各10点、合計50点

ワイド端21ミリ相当、EVFや4K30pの動画撮影機能を搭載するなど、玄人好みのモデルだ。ISOは最高3200まで。

ソニー DSC-WX800

実売価格例:5万700円

ポケットに入るほどのコンパクトなボディに、ツァイス銘の24~720ミリ相当の高倍率ズームレンズを搭載。撮像センサーには裏面照射型の有効1820万画素CMOSセンサーを採用する。

●サイズ/幅101.6mm×高さ58.1mm×奥行き35.5mm●重量/233g

ベース感度画質

206ミリ相当で撮影。解像感や階調再現性など、カメラのスペックを考えれば、納得できる写りだ。

高感度画質

ノイズの発生は多めで、色のにじみなども見受けられる。1/2.3型センサーでのISO6400はやはり厳しい。

コンパクトボディに28倍ズームを搭載。ISO3200までが実用感度

光学28倍のツァイス バリオ・ゾナーT*レンズと1/2.3型撮像センサーを搭載。ベース感度画質はクラスの中ではまずまずで、階調再現性、解像感など、ほぼ満足できる。

高感度画質は、ノイズが多めで、色のにじみも若干見受けられる。ただし、ISO3200にするとノイズはぐっと少なくなった。条件によってはなるべく速いシャッターを切りたいことがあるかと思うが、EVFが備わっていないため、実用的な感度としてはISO3200がマックスと考えていいだろう。

採点表

ベース感度画質 7
高感度画質 5
動画 7
AF 7
使い勝手・操作性 7
合 計 33点
満点は各10点、合計50点

手ブレ補正機構は備わっているが、望遠側での撮影ではしっかりカメラを構えるためのEVFが欲しくなる。

ニコン COOLPIX B600

実売価格例:3万9400円

軽量ボディに光学60倍ズームレンズを搭載する高倍率ズーム機。ピント合わせやカメラの設定が難しい月や野鳥の撮影に最適化された、「月モード」や「鳥モード」を搭載するのはユニーク。

●サイズ/幅121.6mm×高さ81.5mm×奥行き99.2mm●重量/500g

ベース感度画質

200ミリ相当で撮影。パッと見を重視した絵づくりで解像感も高い。オートWBの効きもナチュラルだ。

高感度画質

ISO6400ではノイズリダクションが強く効いているためか、解像感は低い。偽色も一部見受けられる。

EVF非搭載など、機能が省かれてリーズナブルだが、画質は階調豊か

撮像センサーはPowerShot SX70 HSやDSC-WX800と同じ1/2.3型だが、画素数は有効1602万画素と少なめ。それが功を奏したのが、ベース感度画質は、このクラスのカメラとしては広いダイナミックレンジを持ち、豊かな階調を誇る。レンズの描写も、ズーム全域で不足を感じさせないものだ。

EVFは非搭載、液晶モニターも可動しないなど、簡素化された部分が見受けられるが、割り切って使うにはころあいのいいモデルだ。

採点表

ベース感度画質 8
高感度画質 6
動画 6
AF 7
使い勝手・操作性 6
合 計 33点
満点は各10点、合計50点

動画はフルHDが最高画質となる。本文でも触れているが、機能が省かれた部分があり、その分リーズナブルだ。

パナソニック DC-FZ1000M2

実売価格例:11万2010円

ズーム倍率は16倍と、ほかのモデルに比べると控えめながら、1.0型センサーを搭載するプレミアム高倍率ズーム機。236万ドットのEVFや4K動画機能の搭載など、作りも本格的。

●サイズ/幅136.2mm×高さ97.2mm×奥行き131.5mm●重量/810g

ベース感度画質

196ミリ相当で撮影。「1.0型は違う」とうならずにはいられない圧倒的な写りだ。背景のボケも大きい。

高感度画質

ノイズの発生はあるが、1/2.3型センサーと比べればごくわずか。画質的に破綻しているところはない。

ベース感度も高感度も、1.0型センサーならではの圧倒的な写り

今回のテスト機で、最も大きい撮像センサーを搭載する。さらに、ズーム倍率は他機より見劣りするが、そのトレードオフとして開放値を広角端でF2.8、望遠端でF4を実現。高画質を楽しめるカメラである。

実際、ほかのテスト機とは明らかに一線を画す写りだ。それはベース感度画質でも、高感度画質でも変わらない。1000ミリ相当を超すような望遠よりも、画質にも重きを置きたい人にとって見逃せないモデルだ。4K動画に力を入れるパナソニックだけに、動画もハイレベルだ。

採点表

ベース感度画質 10
高感度画質 9
動画 10
AF 10
使い勝手・操作性 9
合 計 48点
満点は各10点、合計50点

1.0型センサーの実力を発揮し、満足できる画質だ。EVFも高精細で見やすい。別体のフードが備わるのも高評価。

採点結果

メーカー・製品名 ベース
感度画質
高感度画質 動画 AF 使い勝手・
操作性
合計
キヤノン
PowerShot SX70 HS
7 5 7 7 8 34
ソニー
DSC-WX800
7 5 7 7 7 33
ニコン
COOLPIX B600
8 6 6 7 6 33
パナソニック
DC-FZ1000M2
10 9 10 10 9 48

FZ1000M2センサーの差などで他を圧倒してトップ!

1位は、プレミアム同様、パナソニックのDC-FZ1000M2が獲得した。1.0型センサーに加え、ズーム倍率も最も低く、描写的に有利なスペックを持ち、さらに高解像度のEVF搭載などもあり、他を大きく引き離す結果となった。そのぶん価格も高いが。
残る3機種では、大きな差はない。画質でいうと、ベース感度の秀でたCOOLPIX B600が2位となる。ただ、コンパクトさを求めるならDSC-WX800だし、EVFを求めるならPowerShot SX70 HSと、それぞれ売りが異なる。

コンデジ(高倍率)画質王

パナソニック DC- FZ1000M2

実売価格例:11万2010円

やはり、1/2.3型センサーを搭載する他機種とは格が違う。画質もさることながら、作りについても完成度が高く、同社のミラーレス一眼と肩を並べるほど。所有欲を満たすカメラだ。

※価格は記事作成時のものです。

解説/大浦タケシ モデル/いのうえのぞみ

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