ソニー、LGから新4K衛星放送が楽しめる待望の4Kチューナー内蔵モデルが登場。さらに、同チューナー内蔵で先行した東芝も、画質、機能性を強化した意欲作を発表するなど、4Kテレビ市場が例年になくにぎやかだ。
ソニー、LGは初の4Kチューナー内蔵機を、東芝は地デジ全録対応の2世代目液晶を投入
●ソニー
A9Gシリーズ、X9500Gシリーズほか
まず、注目のソニーだが、4Kチューナー内蔵機は最新の映像エンジン「X1 Ultimate」を搭載した有機ELテレビ、A9G(77V/65V/55V型)と、4K液晶の高級ライン、X9500G(85V/75V/65V/55V/49V型)、4K液晶のスタンダード、X8550G(75V/65V/55V型)、X8500G(49V/43V型)という構成。裏番組の録画が可能な4Kダブルチューナー仕様とし、番組表を一新。各種ネット動画にもアクセスしやすくなった。なお、4K液晶の最高峰、Z9Fシリーズは継続販売される。
有機ELの高級機、A9Gは、77V型の新設、スタンド設置面のコンパクト化、あるいはドルビーアトモス対応(年内アップデート予定)といった進化をしているが、基本的には、昨年秋に登場したA9Fシリーズに4Kチューナーを搭載したモデルと見ていい。
■KJ-65A9G
実売価格例:59万3870円
●スタンドがコンパクトになり、設置の自由度向上
X9500Gは、正面コントラストに優れたVA液晶に直下型LEDを装備した4K液晶で、映像エンジンに「X1 Ultimate」を搭載。さらに、85V、75V型限定で、最高峰のZ9Fシリーズで実績のある高視野角技術「X-Wide Angle」を採用する豪華さ。視野角による画質への影響を最小限に抑えている。
■ KJ-55X9500G
実売価格例:24万8270円
●背面の両サイドに小型ツイーターを搭載
●LG
OLED W9Pシリーズほか
続いてLGだが、やはり有機ELテレビの充実したラインアップが特徴的で、全機種4Kチューナーを内蔵した。壁掛け設置を想定したW9P(77V/65V型)、ミニマルデザインが特徴的なE9P(65V/55V型)、最新の映像スペックを満たしたC9P(77V/65V/55V型)、さらに、液晶からの買い替えを促すB9P(65V/55V型)が続くという構成だ。
■ OLED65W9PJA
実売価格例:75万5870円
●映像エンジンも画質、機能が進化
●東芝
Z730Xシリーズほか
そして東芝は、有機ELも一新する模様だが、執筆時点で発表されているのは液晶のみ。最大の注目点は、画質に磨きをかけた高級ライン、Z730X(65V/55V/49V/43V型)と、スタンダードラインのRZ630X(50V/43V型)の両方に、おなじみのタイムシフトマシンが搭載されたこと。地デジ6チャンネルを丸ごと録画する魅力を再度、強く打ち出す。さらに、まもなくパナソニックも4Kチューナー内蔵の有機ELテレビを発表する。もはや4Kチューナーは、4Kテレビの必須装備となりつつある。
■ 55Z730X
実売価格例:26万9870円
●4Kダブルチューナー搭載の下位モデルも投入
※価格は記事制作時のものです。
文/藤原陽祐(AV評論家)