レコードの溝は元の音楽そのもので、盤に溝を刻む「カッティング」は音を左右する。ソニー・ミュージックスタジオは、カッティングマシンを2年前に導入し、アナログの自社一貫生産を実現。2019年8月、エンジニアのバーニー・グランドマン本人のカッティングによる「佐野元春/VISITORS」が発売。
音質はここで決まる! レコードの原盤になる「カッティング」に注目!
エンジニアの熟練の技術がポイント!
溝に刻まれた波形に合わせて針が振動し、磁気回路を通して電気信号となるのがレコード再生の仕組み。つまり、レコードに刻まれた溝は、元の音楽そのもの。だから、レコード盤に溝を刻む「カッティング」が、レコードの音を大きく左右する。
レコードは内周に行くほど音質に悪影響が出やすいが、これをカッティング時の微調整でその影響が出にくくなるようにする。これは経験と勘が頼りの職人技だ。
●バーニー・グランドマンによる新カッティングでLPを再発売
例えば、バーニー・グランドマン・マスタリング・スタジオには、そうした技術を受け継いだエンジニアがおり、現在新たに生産れている高音質なアナログレコードの新譜は、こうした技術者たちによって製盤されている。
●アナログ再生産への取り組みも本格化
※執筆時が2019年9月のため、製品の「実売価格例」は、消費税8%込みの額を表記しています。ご了承ください。
解説/鳥居一豊(AVライター)