デノンの新製品 「PMA-600NE」、「DCD-600NE」は正統派フルサイズのオーディオコンポ。腰を据えてシンプルにCDを堪能するならフルサイズ。ハーフサイズの「PMA-150H」(ハイレゾ対応)なら、独自のワイヤレス機能「HEOS(ヒオス)」でスマホ/タブレット操作。使い勝手がいい。
フルサイズのコンポとハーフサイズのコンポ、選択のポイントはここにある!
機能やコンセプトが大きく異なる!
オーディオコンポは、フルサイズ(幅430ミリ前後)とハーフサイズ(幅215ミリ前後)とに大きく分かれる。フルサイズは長い歴史を持つ正統派、ハーフサイズは近年勢いを増す新潮流といったところだが、ここではデノンの新製品、600NEシリーズ(フルサイズ)と、デザインシリーズのPMA-150H(ハーフサイズ)を例に、違いを見ていこう。
600NEは、7年ぶりに進化したプリメインアンプとCDプレーヤーのエントリーコンビ。プリメインアンプのPMA-600NEは、基板パターンの見直しや伝統のHCシングルプッシュプル回路で音に磨きをかけつつ、ブルートゥースとハイレゾ入力にも対応。CDプレーヤーのDCD-600NEは、土台を金属シャーシへと強化。はつらつさやスピード感を持たせつつ、デノンサウンドをしっかりと継承する。
●7年ぶりに進化した新しいエントリーシリーズ
デノン
PMA-600NE
実売価格例:3万9420円
デノン
DCD-600NE
実売価格例:3万5100円
上記の正統派2モデルに対し、ハーフサイズのPMA-150Hは、DDFAアンプモジュールを搭載するプリメインアンプだ。小型ながら出力70ワット+70ワットで、ドライブ力も十分。NEシリーズに搭載される高音質カスタムパーツも数多く採用する。
●現代的なインテリアにも合うおしゃれな外観
デノン
PMA-150H
実売価格例:10万460円
NEシリーズと大きく異なるのは、DSD音源も再生できるUSB DAC機能や、「AWA(アワ)」「Spotify(スポティファイ)」などのストリーミングサービス、AirPlay、ブルートゥース、ワイドFMといった各種音源への対応力だ。しかも、同社独自のワイヤレス機能「HEOS(ヒオス)」を使ったスマホ/タブレットによる操作も可能。
このように、フルサイズとハーフサイズは、コンセプトや機能が大きく異なる。腰を据えてシンプルにCDを堪能したいならフルサイズ、デジタルを中心とした多彩な音源を、今どきの使い勝手で楽しむならハーフサイズというようにとらえるのがいいだろう。
※執筆時が2019年9月のため、製品の「実売価格例」は、消費税8%込みの額を表記しています。ご了承ください。
解説/林正儀(AV評論家)