横幅89センチの比較的コンパクトなサイズのため、50V型前後のテレビとマッチする。高さも約5センチとスリムで、スタンドが低いテレビとの組み合わせでも、じゃまになりにくい。本機のように、サブウーハーを内蔵した一体型はテレビ前のスペースに置きやすく、設置性は極めて優秀だ。
「今どきオーディオ」徹底辛口テストヤマハ YAS-109
実売価格例:2万5120円
プロフィール
ワンボディのサウンドバースピーカー。DTS Virtual:X採用の3Dサラウンド機能を備え、豊かなサラウンド感が味わえる。新たにWi-Fiに対応し、音楽配信サービスやAmazon Alexaの音声操作も使えるようになった。スマホアプリでネットワーク機能の操作も快適だ。
サウンドバー
YAS-109
入力などは前面のランプで表示
操作性ハイレゾ再生やWi-Fiなど機能が充実
横幅89センチの比較的コンパクトなサイズのため、50V型前後のテレビとマッチする。高さも約5センチとスリムで、スタンドが低いテレビとの組み合わせでも、じゃまになりにくい。サブウーハーを内蔵した一体型はテレビ前のスペースに置きやすく、設置性は極めて優秀だ。
機能としては、ドルビーデジタル、DTS、AACなどの5.1チャンネル音声と、ネットワーク再生では、最大192kヘルツ/24ビットのハイレゾ音源:WAV(ワブ)、FLAC(フラック)に対応。テレビの音声はHDMIのARC機能で行うため、配線はHDMIケーブル1本で済む。このほかに、4K信号のパススルーに対応するHDMI入力を1系統備える。
さらに、Wi-Fiを内蔵し、ネットワーク機能も採用。サラウンドシステムとしてはエントリークラスだが、機能的にはかなり充実している。
音質バーチャル3Dサラウンドが映画に有効
まずは、ネットワーク再生で音楽を聴いてみたが、癖のないすなおな音で、ソースに忠実な再生が楽しめた。低音もかなり頑張っていて、音楽再生なら不満はない。ステレオの音場再現や音の定位もしっかりとしている。音楽再生時にサラウンドモードも試したが、少し不自然だったので、ステレオで聴くのがいい。
映画のサラウンド再生では、バーチャル3Dサラウンドが大きな効果を発揮する。音場感が大きく広がり、後方への音の周り込みや包まれるような空間感もしっかりと再現される。側方から後方の音は、定位が少々曖昧になるのは仕方のないところだが、本格的な5.1チャンネル再生との差を感じる部分だ。
テレビ放送のステレオ音声の音は、サラウンドモードの「テレビ」を選ぶと適度な音の広がりがあり、気持ちよく楽しめた。映画と違って「3Dサラウンド」は、効果が過剰でやや不自然。サラウンド機能は作品やメディアによってうまく使い分けたい。
採点表
多機能なエントリー機。音楽はソースに忠実な再生
音質(ステレオ) | ★★★★★ |
---|---|
音質(サラウンド) | ★★★★ |
操作性 | ★★★★★ |
機能性 | ★★★★ |
コメント
音質のよさで人気のモデルが、ネットワーク対応で魅力倍増。音楽配信サービスをより手軽に利用でき、楽しみの幅が広がった。
※執筆時が2019年9月のため、製品の「実売価格例」は、消費税8%込みの額を表記しています。ご了承ください。
解説/鳥居一豊(AVライター)