BS4Kチューナーを搭載したパナソニックのBDレコーダー「4Kディーガ」の第2世代、3機種が発売された。最大の特徴は、4K放送の長時間録画対応した点。レコーダーとしての安定した動作を約束しながら、4K放送関連機能を充実。4K放送2番組、2K放送1番組の3番組同時録画も難なくこなす。
今回のテストアイテムはこちらパナソニック DMR-4W400
実売価格例:14万4100円
●プロフィール
BS4Kチューナーを搭載したパナソニックのBDレコーダー「4Kディーガ」の第2世代、3機種が発売された。ダブル4Kチューナーに加え、4Tバイトの大容量HDDを搭載したトップモデルが、DMR-4W400だ。
SPEC
●HDD容量/4TB●内蔵チューナー/BS/CS4K×2、地上/BS/110度CS×3●HDMI出力/2●USB端子/2●サイズ/幅430mm×高さ66mm×奥行き199mm●重量/2.6kg
■HDMIは映像/音声セパレート出力が可能
■写真や音楽なども楽しめる
ダブル録画時でも長時間モードが使える
本機では、4K放送関連の機能性が大幅に拡充されている。特に注目なのが、4K放送の長時間録画対応だ。これまでの4K録画はDRモード(放送のデータを変換なしで記録)限定で、1TバイトHDDで約65時間、BD録画(HDDからムーブ)についても、25Gバイトタイプで約1.5時間が精一杯。2時間の映画が1枚に収まらなかった。
本機の4K長時間録画は、1.5~4倍までの全10モード。1.5倍録画の場合、25GバイトのBDで約2時間25分の録画が可能で、映画を1枚に収めたい、という要望にこたえられるようになった。DR録画後にバックグラウンドで再エンコード(HEVC圧縮)するため、4K放送のダブル録画時でも、両番組ともに長時間録画が可能だ。
解像度、フレームレート、ビット数、色域、HDRといった画質の基本スペックは、全モードとも、DR録画時と同じ。ただ、音声については、2ch(チャンネル)に加えて、22.2ch/5.1chなどのサラウンド音声が含まれる場合は、このうち1本のストリームだけを残すことができる。
4倍で録ると、BDに6時間も記録できる
実際、1.5倍、2倍、4倍と、3種類の4K長時間録画を試してみたが、これが予想以上によかった。特に1.5倍録画では、見た目のフォーカス、ノイズ感、階調性など大きなダメージはなく、ニュース、ドラマなど、動きの少ない素材では、ほとんど不満を感じさせない。
さすがに4倍録画になると、全体にフォーカスが甘くなり、ハイライトの安定感が損なわれる印象がある。だが、2K変換映像に比べると、細部の描写力、S/N感などのクオリティは、断然、4K録画が上。この画質で、BD(25Gバイト)1枚に約6時間の録画が可能とは驚きだ。
おすすめ度…A
4K放送の長時間録画が可能。1.5倍録画なら、ほとんど不満のない画質
ココが〇
レコーダーとしての安定した動作を約束しながら、4K放送関連機能が充実。4K放送2番組、2K放送1番組の3番組同時録画も難なくこなす。
ココが✕
高効率のHEVC圧縮が行えるのは、4K放送の録画時のみ。BS、地上波など、2K放送の長時間録画は従来どおり、MPEG-4 AVC圧縮となる。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
文/藤原陽祐(AV評論家)