ジョギングなどの運動をしていて、もっとしっかりストレッチを行えば、関節の可動域も広がり、筋肉の疲労も軽減したりするのではないかと思っていたところ、友人にヨガのなかでも最強クラスに運動量の多いアシュタンガヨガはどうかと誘われ、体験レッスンに行ってきました。運動量も多く、ストレッチ効果も高く、続けるための費用もほかのヨガより安めというアシュタンガヨガについてはじめての初心者の視点から解説します。
※撮影のため一部マスクを外していますが、通常のレッスンでは、可能な限りソーシャルディスタンスをとり、適宜マスクを着用しています。
執筆者のプロフィール
齋藤千歳(さいとう・ちとせ)
元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータ元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラバッグなどのカメラアクセサリー、車中泊グッズなどの記事も執筆している。目下の悩みは月1以上のペースで増えるカメラバッグの収納場所。
もっともきついヨガともいわれるアシュタンガヨガに挑戦
それぞれが自分に合った強度・ペースで行うマイソールクラス
月に200Km程度のジョギングが習慣化しはじめ、歩幅が広がってもう少し速く走れたり、疲労の軽減ができたりするのでは? と考えてストレッチに興味をもちはじめた矢先に友人から誘われたのがアシュタンガヨガでした。
「ヨガといっても、ストレッチだけでなく、ヨガのなかでももっともきついといわれるほどの運動量があるアシュタンガヨガで、きつすぎてメンバーも少ないから、ぜひ」というお誘いでした。
「女性ばかりで、みなさんの動きにおじさんひとりだけ、ついていけないのはちょっと」と尻込みすると「それぞれが自分ペースで行う、マイソールクラスだから大丈夫」と説得され、参加してきました。
ワンコイン程度の体験レッスンに参加するのがいいかもしれません
筆者は友人の紹介でいきなり運動量がヨガのなかでも最強クラスのアシュタンガヨガに参加することになったのですが、ひと口にヨガといっても30を超える種類があるといわれており、今回アシュタンガヨガを指導してもらった斉藤天伸(たかのぶ)先生もアシュタンガヨガのほかにもホットヨガやリラックスヨガ、やさしいヨガなどの教室も行っているので、まずは「ヨガ 体験レッスン」などで近くの教室を検索してみるのがおすすめです。
今回、筆者が参加したアシュタンガヨガは恵庭市黄金ふれあいセンターで開催されたもので、初回参加費はワンコインの500円でした。北海道・恵庭、千歳周辺でヨガを指導する斉藤先生のスケジュールは「恵庭ウィークエンドヨガ」から確認できます。お近くの方はぜひ。
自分のペースでゆっくりと行うからこそきついアシュタンガヨガ
ヨガの素人の筆者が解説よりも、専門家の解説を読んでいただくのがよいかと思いますが、アシュタンガヨガの特徴は決められたポーズと呼吸を順番に行っていくことにあるそうです。この動作を先生のカウントに合わせて行うのが「レッドクラス」、自分のペースで行うのが「マイソールスタイル」といいます。今回はマイソールスタイルでの体験でした。
ほかの参加者が自分のペースでポーズを続けて行くなか、斉藤先生は時折それぞれのポーズの問題点を指摘したり、呼吸のタイミングなどを指導したりする程度で、それぞれの方の呼吸音が聞こえるほど静かななかアシュタンガヨガが続いていきます。
筆者はまったくの初心者ですから、最初のポーズから斉藤先生に指導していただきました。聞いたことのある方も多いかもしれませんが、この最初のポーズが太陽礼拝です。
両手を真上に上げて、大きく伸びるところからはじまる太陽礼拝ですが、これが思ったよりもはるかに辛い、前屈などのストレッチ要素も組み込まれているのですが「できるところまで伸ばせば大丈夫ですよ」というのですが、裏を返せば「できるところまでは伸ばせ」ということになります。また、このそれぞれのポーズを維持するのに普段あまり使わない小さな筋肉を使うためか、簡単にプルプルしてくるのです。しかもポーズとポーズをつなぐ動きは、大胸筋や太もも、腹筋などの大きな筋肉に意図的に負荷を掛けてくるので、自重でのゆっくりとした筋トレ付きといった内容になっています。
小一時間ですっかり汗だくになる運動量
最近、普段から走るようにしており、きっと体力的には大丈夫だろうと思っていた筆者ですが、ひとつひとつのポーズはまねごとレベルの完成度でも斉藤先生にいわれるままに、なんとかついていくのに必死のレベルで約1時間後には、すっかり全身汗だくです。あちこちの筋肉もかなりへばった状態となっていました。
それでも、アシュタンガヨガの入門クラスであるプライマリーシリーズの半分も行っていないそうです。当然、プライマリーシリーズは入門編なので、これをマスターすると次のステップへとレベルアップしていくといいます。
我々が写真やメディアなどで目にする「そんなポーズ、どうしたらできるのだろう!?」というヨガのポーズは、このプライマリーシリーズのはるか先にあるようです。
ヨガのなかでも最強クラスといわれるアシュタンガヨガの運動量は、発汗量から十分感じられましたし、太ももの裏などに筋肉や筋への強いストレッチ効果も感じられ、満足の内容でした。
実は安価で続けやすいのがアシュタンガヨガの特徴のひとつ
マイソールスタイルが安価で続けられる秘密
十分な運動量とストレッチ効果を確認できたアシュタンガヨガの初体験で斉藤先生が教えてくれた重大な秘密がありました。
「アシュタンガヨガは続ける費用がとても安いのですよ」という先生自らの告白です。「ポーズを覚えてしまえば、あとは自分のペースで行うマイソールスタイルが基本になります」。
「なので、極論、自宅でYouTubeを見ながら練習できます!」。
斉藤先生、それをいってしまうと問題なのではないでしょうか、と不安になりました。さすがにヨガの達人といっても、仙人のようにカスミを食べているわけではないでしょう。
「仕事がなくなってしまいますよ」と心配していると「普段は、自宅で練習して、時間のあるときにレッドクラスやマイソールスタイルに参加してもらうと、動画やテキストではわかりづらいポーズの細かな修正や呼吸のタイミングの修正などが行えるのでぜひ」ということです。ちなみに参加費用もチケット制なので、毎回ではない参加もしやすく感じました。
YouTubeをみながら、自宅でもアシュタンガヨガに挑戦
ストレッチは毎日少しずつがよいのだろうと思っていた筆者は、斉藤先生のアドバイスどおり、YouTubeを見ながら自宅でのアシュタンガヨガにも挑戦してみました。
「アシュタンガヨガ」で検索すると、解説動画は山のようにアップされており、どれを選んでいいのか、わからないほどです。きっと最初は「アシュタンガヨガ 太陽礼拝」とか「アシュタンガヨガ プライマリー」とかで検索するとよいのでしょう。
各ポーズを詳細に解説している動画も多く、実際の教室よりもわかりやすい部分もあります。斉藤先生ごめんなさい。しかし、動画を見ながら行おうとすると視線の位置がおかしくなってしまうのと自分のポーズのどこがおかしいのかはチェックできないので、このあたりは実際の教室でのチェックと並行して行うのがよいように感じました。
体験レッスンへのチャレンジはハードルが高いと感じる方は、まず動画でチャレンジしてもアシュタンガヨガの運動量の多さは十分に体験できると思います。
まとめ
自宅と教室を併用してアシュタンガヨガを続ける予定
体験レッスンを受けてから、ほぼ毎日寝る前に20分ほどアシュタンガヨガの太陽礼拝を行っています。当たり前ですが、急に身体がやわらかくなったり、筋肉がついたりするわけではありません。しかし、ヨガならではといえるリラックス効果を得られるように感じ、関節も少しずつやわらかくなるようなイメージで寝付きもよくなるので重宝しています。
毎週もしくは週に何回か決まった時間に教室に通ってといわれると、ちょっと難しいのですが、普段は自宅でYouTubeの動画などを見ながら練習して、月に何度か、タイミングの合うときに、自分のペースで行えるマイソールスタイルに参加するといったのんびりとした感じであれば、筆者でもアシュタンガヨガを続けられるのではないかと思っています。
地味ですが運動量も多く、運動したと実感が得やすい発汗量も多いので、体験レッスンはもちろん、YouTubeなどでの動画でのチャレンジを含めて、1度アシュタンガヨガを行ってみてはどうでしょうか。
また、今回のレッスンを行ってくれた斉藤先生のブログページ「恵庭ウィークエンドヨガ」からは、Zoomでのレッスン(1レッスン1,000円)も受け付けているので、ぜひこちらもご覧ください。