最近は、偽公式オンラインストアを開設してクレジットカード決済や銀行振込をさせ、粗悪品を送ったり、何も送らなかったりする手法が登場。また、実在しない「特価用品専門店」というネット通販サイトが複数作られて被害が出ている。偽サイトは、現在は消えているが、いつ復活するかわからない。また、別の企業の偽サイトも出てくるだろう。
セキュリティの最強極意(1)
本物そっくりの偽公式サイトが増殖中!
支払い手続きをする前にURLや決済方法を再確認せよ!
技術が進化するように、犯罪も進化している。例えば、最初はオレオレ詐欺と呼ばれていた特殊詐欺も、今は偽の警察官や銀行員、役所の人などが次々と登場する手の込んだものが増えた。
ネット詐欺も同様だ。従来のフィッシング詐欺は、まず個人情報を窃取して、それを悪用することが多かった。しかし最近は、偽の公式オンラインストアを開設してクレジットカード決済や銀行振込をさせて、粗悪品を送ったり、何も送らなかったりする手法が登場。
具体的には、ダイソンや家具・インテリア製品のロウヤの偽サイトが確認されている。また、実在しない「特価用品専門店」というネット通販サイトが複数作られて、ここでも被害が出ている。こうした偽サイトは、現在は消えているが、いつ復活するかわからない。また、別の企業の偽サイトも出てくるだろう。
リアル店舗と違って、オンラインストアは比較的簡単にコピー店舗を作ることができる。本物のサイトからデータや写真を取り込むので、ほとんど見分けがつかない。サイト内の日本語も自然になった。被害を避けるには、お得すぎる話は疑うこと。そして、わずかな違和感に敏感になることだ。
●ダイソンの偽サイトに注意
本物と偽物を見分けるためには、ブラウザー上部のURLをチェックするのが大切。また、支払い方法が銀行振込だけというのも怪しい。ほかのサイトにはないようなお得な案内を見たら、そのリンクをクリックするのではなく、自分で検索して公式サイトを開き、情報が正しいかどうかを確認しよう。
●家具販売のロウヤも偽サイトが登場
なお、従来どおり、IDとパスワード、名前やメールアドレスなどの個人情報、クレジットカード番号などを窃取するフィッシング詐欺の被害も続いている。
●日本郵便をかたって個人情報を盗むサイト
●企業向けサービスもねらわれている
解説/下島 朗(エントラータ)