iPhoneのカレンダーに身に覚えのないイベントがたくさん追加され、一日に何回もイベント時刻が差し迫っていることを告げる「通知」が表示される。これは、iPhoneのカレンダー共有機能や照会機能を悪用したスパム攻撃。落ち着いて対処しよう。
あなたもねらわれている!?
ネットの“アブない”事件簿
iPhoneのカレンダーに、身に覚えのないイベントがたくさん追加され、一日に何回もイベント時刻が差し迫っていることを告げる「通知」が表示される。これは、iPhoneのカレンダー共有機能や照会機能を悪用したスパム攻撃である。
iPhoneのカレンダーには、他人が作成したイベントカレンダーを自分の予定として自動的に追加する機能がある。
通常は、ユーザーが自分の意志で「日本の祝祭日カレンダー」などを設定するわけだが、怪しいサイトやアプリを利用しているときに「カレンダー○○○を照会しますか?」という通知が表示され、そこでうっかり「OK」をタップすると、カレンダーが偽イベントで埋め尽くされることになる。「照会」「承認」などの通知に対し、キャンセルすれば被害は生じない。
もしカレンダーが荒らされてしまったなら、「設定」→「カレンダー」→「アカウント」→「照会したカレンダー」と進み、怪しいアカウントを削除すればいい。
カレンダーの偽イベントには、リンクが付いている場合もあり、これをタップすると偽サイトに誘導され、セキュリティアプリなどの購入を迫られる場合もある。iPhoneでもセキュリティのリスクはあるので、注意を怠らないようにしよう。
●カレンダーの共有やアカウントの追加に注意!
処方箋
身に覚えのない共有カレンダーの参加依頼が届いた場合は、「スパムの報告」をタップし、「削除してスパムを報告」すればいい。また、サイト閲覧中やアプリ使用中に不審な「カレンダーの照会」があった場合は、「キャンセル」をタップ。安易にURLなどをタップしないこと。
今回のネットのアブない事件簿
「 不審なイベントが勝手に追加される」
ある日を境にiPhoneのカレンダーに、「ウイルスに感染している可能性があります」という旨のイベントが追加され、一日に数回通知が表示されるようになる事例が発生した。
これは、悪意あるサイトやアプリによる「カレンダーの照会」を許可したことによる。偽アプリを購入させられる可能性もある。
■解説/福多利夫
■イラスト/早川修