昨年に引き続き、新型コロナの感染予防のため、全国各地のマラソンやトレランの「大会」が中止・延期されています。そんななか、継続的に開催されているのが少人数参加型の「イベント」です。特に、グルメや観光を楽しむトレランイベントは、タイムを気にせずに気軽に参加できるので未経験者や初心者におすすめ。大自然を駆け巡る大冒険にチャレンジして、心身ともにリフレッシュしませんか。
トレランとは?
子どもに戻って野山を大冒険
トレランとは、トレイルランニングのこと。ハイキングコースや登山コースを利用して、登山道や林道を走るスポーツです。「山を走るなんて!」と驚かれますが、レベルの高い大会でなければ、スタートからゴールまですべて走り続ける必要はなし。私自身、登り坂はほとんど歩いています。
トレランの魅力は、野山を駆け巡り、子どもに戻ってドキドキワクワクの大冒険ができること。張り出した木の根を避けたり、清流に架かる丸太の橋を渡ったり…。山頂に到着して眺める壮大な景色は感動そのもの。大自然の澄んだ空気は心地よく、爽快に走れることもポイントです。
大会とイベントの違いは?
タイムを気にせずに参加できる
一般的にトレランの大会は、100名以上が参加してタイムを競いますが、イベントは数名~30名程度でタイムは計測しないので気軽に楽しめます。主催者(またはコーチ)が全員に目配りをして丁寧にフォローし、未経験者や初心者のペースに合わせて走ってくれるので、はぐれる心配もありません。和やかな雰囲気の中でおしゃべりをしながら交流を図りましょう。
トレランイベントの魅力
(1)グルメやお花見を楽しめる企画あり
トレランのイベントには、個性豊かなユニークな企画が多彩。人気のレストランやパン屋さん、スイーツ店などを巡るグルメ系、お花見や紅葉の名所や絶景ロケーション、神社仏閣などを巡る観光スポット系など、走る以外も楽しむことができます。「この名所に行ってみたい」「おいしいパン屋さんを知りたい」といったきっかけで参加するのもOKです。
(2)直前申し込みで晴れの日に参加できる
大会の場合、基本的に1ヵ月前に申し込み締切が設定されていますが、イベントは前日まで受け付けていることも。週末の天気予報を確認して、晴れの日を狙って参加できるのも魅力です。
(3)参加費用がリーズナブル
トレランは距離が長く、参加人数が多くなるほどスタッフ人員が必要になるため、参加費用が高くなります。開催地や距離によって異なりますが、大会では最低でも5000円以上かかる一方、イベントは2000円~5000円程度。お財布に優しいので、頻繁に参加できます。
情報収集・選び方・申し込み方法
情報サイトは「ランネット」がおすすめ
おすすめは、(株)アールビーズが運営するランニング等に関する情報サイト「ランネット(RUNNET)」。女性ユーザー向けの「ランナーズウーマン」、トレランに特化した「ランネットトレイル」といったページもあり、走るモチベーション維持に役立ちます。私はマラソンも走るので「ランネット」の会員登録をしています。
まずは、ランネットの会員登録をしましょう。
会員登録が終わったら希望する「開催月」「開催地」を選び、「エントリー可」をチェック。大会を検索します。
この31件は、マラソン・トレランの大会とイベントの一覧になります。ここで「イベント」をクリックして絞り込みます。
24件の一覧の中から興味あるイベントを探します。4/4(日)【京都☆桜RUN】天空の舞台『将軍塚青龍殿』~パン屋さんめぐり付き♪が気になったので、詳細を見てみましょう。
お花見の名所を巡るイベント。JR京都駅をスタートして天空の舞台『将軍塚青龍殿』と京都御所を目指すトレランで総走行距離は約15km 。パンストリートを巡るというのもポイントが高いですね。「大会詳細ページ」のURLをクリックして、さらに詳しい情報を確認します。
イベント選びのポイント
レベル(難易度)・スケジュール
初級・中級・上級、もしくは1~5段階(1は初心者、5は上級者向け)でレベルをチェックします。このイベントのスケジュールには「10:00スタートでパン屋さん巡りをして13:00解散」とあるので走行時間は2時間半程度。自分が走れそうかイメージしてみましょう。
走行距離
未経験者や初心者は10km、ハーフマラソン完走者は15km、フルマラソン完走者は20kmを目安に選ぶと無理せずに走れます。「コース情報」には、「アップダウンが多い」「後半はロード中心」などの特徴が記載されているので確認しましょう。
集合・解散場所
集合と解散の場所が異なる場合があります。解散場所が遠方または見知らぬエリアなら、必ず交通アクセスを調べましょう。また、荷物の預かりサービスの有無も要確認。預けられないときは、荷物を担いで走ります。これらのポイントを確認してエントリー(申し込み)をします。
事前準備と当日の服装・持ち物
当日までに用意する物
【トレラン用リュック】
500mlのペットボトル2本と軽食、着替えなどが入るサイズ。薄手で軽量、走っても揺れが少ない安定感のあるものがベストです。当日は大量に汗をかくので、リュックに入れる荷物は、濡れないようにビニール袋に入れておきましょう。
【トレラン用シューズ】
ランニングシューズと比べてアッパー(甲革)とソール(靴底)が丈夫になっています。舗装されていない起伏のある登山道でも走りやすく、足を保護してくれます。
当日の服装
暖かい時期は、半袖Tシャツ+短パンが基本。ケガ防止や日よけ対策として、ロングタイツや帽子、アームカバーを装着します。雨や寒さが気になる時期には、薄手のウインドブレーカー、ネックウォーマーを持参(または着用)しましょう。一般的に黒い服はハチに狙われやすいと言われているので、避けた方が無難です。
当日の持ち物
【軽食】
おにぎり、パン、エネルギー補給用のジェルやバーなど手軽に食べられるもの。
【水分】
夏は1.5L、その他の時期は1Lが目安。山中には水道や自販機がないので忘れずに!
【手袋】
枝をよけたり、岩をよじ登ったりするコースでのケガ防止。軍手でもOK。
そのほかに帽子、タオル、着替え、ゴミ袋、携帯電話、小銭なども持参しましょう。
グルメつきトレランイベントに参加してみた
イベント概要
「絶品ハンバーグとはじめての京都北山トレイルラン」
難易度:3(5段階中) 距離:約20km 累積標高:(+)約686m 最高点:479.6m。
山道だけでなく、ロードも多いので全体的に走りやすい初心者向けコース。
絶品ハンバーグに惹かれてエントリー
春を感じさせる温かな日が増えてきた2月下旬、「今週末は気温が上がり、好天に恵まれるでしょう」という天気予報を聞いてトレランに参加したいと思い、ランネットで検索。「絶品ハンバーグ」に惹かれるものの、ガッツリとランチを食べる企画は初めてで不安…。けど、距離は20kmで初心者向け、集合・解散場所が家から近いので大丈夫だろうと申し込みました。
狙いどおり朝から快晴に
爽快な青空が広がる朝、9:00に阪急「嵐山」駅前に集合。京都や大阪、滋賀、兵庫から6名の参加者が集まりました。関西は緊急事態宣言中だったので人数は少なめ、30~60代で男女は半々、トレランの初心者から中級者まで様々です。
全員がマスクを着用して、まずは自己紹介。コーチからコース概要、スケジュール、注意事項の説明を受けたのち、全員がマスクを外してスタートしました。
山中の秘境スポットを巡る
まずは、なだらかな川沿いの山道をゆっくりウオーキング。木々の緑が風にそよぎ、小鳥のさえずりが響く林の中、ひんやりとした空気を吸い込むだけで気持ちがいい。やっぱり山は最高です!
このコースは、秘境ポイント「京都北山杉の群生」と「沢ノ池」が見どころ。空に向かって真っすぐに伸びる北山杉は陽光を浴び、まるで映画のワンシーンのような神秘的な空間です。ここでは全員が立ち止まり、撮影をしました。
山の中を奥深く進んでいくと視界が開け、秘境中の秘境「沢の池」が目の前に。エメラルドグリーンのような透明なブルーは吸い込まれるような美しさ。周辺の緑が水面に映り、ときおりそよぐ風に心が癒されます。周辺にはキャンプや釣りを楽しむ人たちの姿も見ましたが、こんな秘境があるとは知りませんでした。
絶品ハンバーグを味わう
11:30頃、コースの半分を走った約10km地点にお目当ての洋食店に到着。「山の家はせがわ」は、京都市内にも店を持つ老舗洋食店。地元客や観光客がずらりと行列をつくる有名な人気店です。テラス席で密を避けながら、ハンバーグができるまでおしゃべり。トレラン歴や過去に参加した大会、今日のコースの感想など、全員が初対面でしたが共通の趣味があると話が弾みます。
ハンバーグはスープとライス付きでボリュームたっぷり。このまま帰りたい気持ちになりましたが、走り始めると徐々に体が軽くなり、さらにパワーアップ。このまま山を駆けのぼります。
山頂からの京都の街を一望
後半は、山道を登ったと思ったら急な傾斜を下り、途中で丸太の橋を渡ったり、大木をまたいだり、子どもに戻ったように山の中を駆け巡りました。人が一人やっと通れる崖道など、スリル満点!登りが続き、辛い場面もありましたが、山頂に到着して京都の街を見渡すと疲れも吹っ飛び、達成感に浸りました。
山を下りて、最後は車道を走り、最寄り駅で解散。午後からは暑いくらいの天候で大量に汗をかいたので、風邪を引かないようにパパっと着替え、それぞれが電車やバスを利用して帰宅しました。
まとめ
昨年11月のトレラン大会以来、今年初めて参加したイベント。当日の朝まで「最後まで走り切ることができるか」と不安でしたが、現地に集合して参加者と顔を合わせるとテンションが上がり、最後まで楽しむことができました。走ることはもちろんですが、いろんな人との出会いが一番の醍醐味。みなさんのトレラン歴や始めたきっかけを聞いたり、参加した大会の情報を収集したりして盛り上がります。今回も、コーチから「ワークマンは安くて丈夫な手袋がある」という情報を入手。早速お店に行ってみると、安いだけでなく、その種類の多さにびっくり!普段使い用に、手袋と靴下を購入しました。
3月末から4月にかけては、お花見をからめたトレランイベントがたくさんあります。ぜひ、みなさんも参加してみませんか。
◆藤田美佐子(編集ライター)
京都市在住。フリーランスの編集兼ライターとして求人や食、観光、医療など幅広い取材・執筆活動を行う。1児の母。趣味はマラソン・トレラン。コロナ以降、テレワークで時間に余裕ができ、月間走行距離は300km以上に!