今回は「液晶テレビで、一部が割れて液晶画面が黒くなった場合、直すことはできるのでしょうか?」という読者からの疑問に専門家がわかりやすく解説する。まず、修理自体は可能だそうだ。ただし、やはり最低でも液晶パネルの交換が必要になるようだ。
テレビの画面が破損!直すことはできる?
読者からの質問
液晶テレビで、一部が割れて液晶画面が黒くなった場合、直すことはできるのでしょうか?(F.Hさん 富山県 40歳)
編集部:
この質問は、テレビ全般に詳しいAV評論家の藤原陽祐さんに聞きましょう。
専門家の回答
専門家:
「昨今、掃除中にバランスを崩してテレビ本体を倒してしまった、引っ越しで家具が画面に当たってしまった、あるいは、子供が画面に向かって物を投げつけてしまったなど、テレビの大画面化が進んだこともあって、画面の一部を損傷してしまうトラブルが少なくないようです。
ご質問は、パネルの一部が割れて、液晶画面が黒くなってしまった場合は直せるかということですが、まず、修理自体は可能です。ただし、やはり最低でも液晶パネルの交換が必要になります。画面サイズや機種にもよりますが、液晶パネルの交換となると、その負担は予想以上に大きく、テレビメーカーの知人に聞いたところ、テレビ購入時の価格と同等、あるいはそれ以上の費用が発生するケースも珍しくないようです。
一応、メーカーに修理の見積もりを出してもらい、その金額を確認してみてください。その結果で、修理するのか、新しいテレビに買い替えるのかを判断するといいでしょう。ちなみに、メーカー保証や量販店などが提供している長期保証については、そのほとんどが自然故障のみが対象になっていますから、液晶パネルの損傷については対象外になるケースが多いようです」
編集部:
メーカー保証や長期保証だと、テレビの画面が事故で破損しても、保証の対象にならない。それは困りますね。買い替えるしかないんでしょうか?
専門家:
「もしF.Hさんが家財保険に入っているのであれば、修理費用が補償される可能性があります。家財保険とは、家の中にある物が万が一の火災や事故によって損害を受けたときに下りる保険ですが、火災保険に組み込まれていることも多いため、知らないうちに保険契約していることも考えられます。賃貸のマンションであっても、入居時に火災保険への加入が必要になりますので、家財保険に加入している可能性は十分あります。
もちろん、こちらも破損の理由や補償の範囲など、細かく規定されていますので、実際にご自身で保険内容を確認し、それでもわからない場合は保険会社に問い合わせて、詳細を聞いてみるといいと思います。
もし保険の対象ならば、ほとんど自費で負担することなく、液晶テレビを元の状態に戻すことができるわけですから、一気に不安や心配が吹っ飛びますね。修理についても、一部の特別な機種を除いて、サービスマンがその場で直してくれるケースもあるようですので、例えば数日間メーカーに預け、テレビが見られなくなってしまうといったこともありません。
保険が使えないということなら、ここは気持ちを切り替え、最新モデルの購入を検討してみてください。特に液晶テレビの場合、大画面、4Kモデルの低価格が進んでいますので、従来よりも一まわり大きい製品が、意外と安く購入できるかもしれません」
編集部:
家電の破損が火災保険でまかなえる可能性があるということですね。確かに、私の住む賃貸マンションでも、契約時に火災保険に加入しました。これでテレビの修理費用がタダになるとしたら超うれしいです。ありがとうございました!
◆イラスト/はやし・ひろ