原稿を書く仕事をメインにしていると、「パソコン1台あれば、どこでも仕事ができてうらましいですね」などと言われることがよくあります。筆者も曖昧に「ええ、便利な時代になりましたね」などと答えるわけです。しかし、実際のところ、資料を見ながら原稿を書くデュアルモニターに慣れ切った筆者にとって、ノートパソコンだけで仕事をするのはかなり困難。そのためモバイルモニターも購入しましたが、外出先で広げるには場所を取りすぎるという弱点があるのです。それらの問題を一挙に解決してくれるのが、ノートパソコンと一体化できるサブモニター、Kenko「モバイルモニター KZ-13MT」。使用する機会を得たので、その使い勝手をレポートします。

執筆者のプロフィール

画像: 執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

Kenko「モバイルモニター KZ-13MT」

場所を取らないノートパソコン用モバイルモニター

テレワーカーでもノマドワーカーでもないのですが、自営業のフォトグラファーライターである筆者は、自宅で一人パソコンの前に座り、原稿を書いている時間が一番長くなります。決してこの作業が嫌いなわけではありませんが、毎日自宅という環境に飽きてくることもあるわけです。

「それならノートパソコンを持ち出して、好きな場所で仕事をすればよいのでは?」と思うことでしょう。しかし私の仕事は、みなさんが思っている以上に、さまざまな資料を見て、確認しながら原稿を書くことが多いのです。そのため筆者はここ10年以上、1台のパソコンに複数のモニターを接続するマルチモニター(デュアルモニター)環境で仕事をしており、それに慣れ切ってしまっています。そういうかたは、筆者以外にも多いのではないでしょうか。モニターが1つしかない普通のノートパソコンでは、作業効率が極端に落ちてイライラするのです。

そこで、外出先でもデュアルモニター環境を構築するべく、モバイルモニターを購入しました。

ところが、モバイルモニターには意外な弱点がありました。モバイルモニターのスタンドなどを設置すると、思った以上に面積が必要なのです。場所によっては、ノートパソコンとモバイルモニターを並べて置けないこともよくあります。「ノートパソコンとモバイルモニターを設置できる広いテーブルがあり、それを一人でも利用できる場所」となると、限定され過ぎて、ほとんど自由度がありません。そのため、モバイルモニターも外出先では意外と活躍していませんでした。

そんな時に、ケンコー・トキナーから発売されたKenko「モバイルモニター KZ-13MT」(以下、「KZ-13MT」)を発見!ノートパソコンに取り付けて一体化するため、別途スタンドを用意する必要がありません。ノートパソコンを置くスペースさえあれば、サブモニターが使えるという優れものです。テーブルの端しか場所がなくても、そこにノートパソコンを置き、サブモニターは宙に浮いた状態でOKなわけです。これなら、カフェなどでもスペースを大幅に占拠せずに済みます。

画像: 「KZ-13MT」は、ノートパソコンなどのモニターと一体化するため、狭いスペースでも使えます。

「KZ-13MT」は、ノートパソコンなどのモニターと一体化するため、狭いスペースでも使えます。

13インチで解像度2,160×1,440は理想的

「KZ-13MT」の基本スペックですが、13インチ光沢タイプのIPSパネルで、解像度2,160×1,440、表示色1677万色、輝度330cd/㎡、コントラスト800:1、応答速度25ms、リフレッシュレート60Hzです。気になるポイントとしては、4K(解像度3,840×2,160)に対応していない点でしょうか。「映画を見るためにサブモニターをつける」という方には問題かもしれません、文字を見て作業をする筆者のようなユーザーにとっては、逆に理想的とすら思うのです。詳細はのちほど、実際に使ってみた感想で解説します。

装着可能なモニターサイズは、横幅約31~35.5cmになっています。14インチモニターのベゼル部を含まないモニターの横幅が約31cm、16インチモニターの横幅が約35.4cmなので、ベゼル部分を含むと、13~15インチ程度のモニターに装着可能と思われます。実際には、装着するモニターのサイズを測ったうえで検討してください。

対応機種については、以下のような説明があります。「USB Type-C出力(映像付き)、または HDMI 出力を持つ機種 ※ HDMI 接続時は、PD対応USB充電器(別売)が必要です。※Type-C接続の場合はご使用の機種が映像出力に対応しているかメーカーにご確認ください」。

動作保証は、「●各OSからアップグレードしたパソコンでは動作保証いたしません。●USBハブや拡張USBポートに接続した状態での使用、自作器および改造を加えたパソコンについては動作保証いたしません。」とあるので、注意が必要でしょう。

本体サイズは約342×33×208mm、本体重量約1,035g。消費電力は6Wとなっています。

画像: 「KZ-13MT」本体と取扱説明書、HDMIケーブルが1本、 USB ケーブルが2本同梱されています。

「KZ-13MT」本体と取扱説明書、HDMIケーブルが1本、 USB ケーブルが2本同梱されています。

画像: 【Kenko・モバイルモニター】ノートパソコンと一体化して省スペース  テーブルの端でも快適な作業が可能
Kenko モバイルモニター KZ-13MT 13インチ 2160×1440 IPSパネル 光沢タイプ ミニHDMI/USB Type-C入力 ノートPC取り付け可能 005484
【場所を選ばずマルチタスク。ノートPC一体型モバイルモニター】ノートPCでの作業の効率がぐっと上がる、13型モバイルモニター
【引っ張って離すだけ。カンタン着脱。】ノートPCへの取り付けはスライドフレームを引っ張って手を離すだけ。簡単に取り付け・取り外しができます。横幅31cm~35.5cmのモニターに取り付けができます。
【背面モニターとしても使える。】モニターは180°回転可能で、ノートPCの背面側に設置することも可能です。向かいあった状態で2画面を同時に表示することで、同じ画面を共有することができます。
【軽量・コンパクトに径行でき、外出先でも大活躍。】持ち運ぶ際はスッキリと収納で...
¥38,277
2021-11-03 16:40

「KZ-13MT」を実際に使ってみた

取り付けはとても簡単

「KZ-13MT」をノートパソコンのモニターに取り付けるのは簡単です。バネのような仕組みになったスライドフレームを引っ張り、固定クリップでモニターを挟み込むだけです。非常に申し訳ないのですが、今回筆者が取り付けて使用したMacBook Pro 13インチ 2017は、モニターの横幅が約30.4cm 。装着可能とされる31cmにわずかに足りません。そのため、固定クリップとモニターの間に薄い緩衝材を挟んで装着しています。特に問題は感じませんでしたが、メーカー推奨の使用方法ではないことをご了承いただけると幸いです。

画像: 取り付けは固定クリップで挟み込むだけ。サイズさえ合っていれば、驚くほど簡単です。

取り付けは固定クリップで挟み込むだけ。サイズさえ合っていれば、驚くほど簡単です。

接続方法は USB Type-CかHDMIの2種類

「KZ-13MT」の接続方法は 、USB Type-Cか HDMIです。

筆者はMacBook ProとUSB Type-Cで接続。この条件では、USB Type-Cケーブル1本で電源もしっかりと供給され、問題なく使用できました。接続する USB ポートによっては、電源が十分に供給されないこともあります。その場合は、もう1本の USB ケーブルを「KZ-13MT」のもうひとつのUSBコネクタに差し込み、別売の充電器などを使い、家庭用電源などから電源を供給する仕組みです。

HDMIでの接続の場合、 HDMIケーブルから「KZ-13MT」には電源が供給されないため、USB Type-C ケーブルを使って別途電源を供給する必要があります。

なお、「KZ-13MT」を使用するためのパソコンの設定は、Windowsの場合、デスクトップ上で右クリック→「ディスプレイの設定」から、Macの場合、「システム環境設定」→「ディスプレイ」から行ってください。

画像: 真ん中がmini HDMI ポート、左右がそれぞれUSB Type-Cポートになっています。電源が供給されれば USB Type-C ケーブル1本で済むのが便利です。

真ん中がmini HDMI ポート、左右がそれぞれUSB Type-Cポートになっています。電源が供給されれば USB Type-C ケーブル1本で済むのが便利です。

「KZ-13MT」の画面の角度調整などを行う

約1kgある「KZ-13MT」をモニター背面に取り付けると、ノートパソコン本体のヒンジだけでは、ほとんどの場合、全体の重量を支えることができません。そのため「KZ-13MT」には、ノートパソコン側に背面スタンドが用意されています。使用したいノートパソコンのモニターの傾き角に合わせて、背面スタンドの長さを調整します。これでモニターの上下角が固定できる仕組みです。

画像: 「KZ-13MT」の背面スタンド。モニターの上下角を固定するためのキーとなる重要なパーツです。

「KZ-13MT」の背面スタンド。モニターの上下角を固定するためのキーとなる重要なパーツです。

「KZ-13MT」のノートパソコン本体のモニターに対する回転角は、0°から310°と、かなり幅広く設定することができます。一般的には、180°前後の角度で、デュアルモニターとして使用することが多いでしょう。しかし、収納状態の0°では、ノートパソコン本体のモニターの背面に「KZ-13MT」のモニターが表示されます。そのため、取引先での少人数のプレゼンといったシーンで、クライアントに見せるモニターとして使用できるのです。広い回転角を利用すると、思わぬシーンで便利かもしれません。

画像: 設置時の回転角は非常に広く、さまざまな設置が可能です。この点もうまく使いこなしたいところでしょう。

設置時の回転角は非常に広く、さまざまな設置が可能です。この点もうまく使いこなしたいところでしょう。

モニターの使い勝手や見やすさ

あまり目のよくない筆者の場合、ノートパソコンのキーボードに手を置いてモニターを見る距離で、「KZ-13MT」 の13インチで解像度2,160×1,440に表示される文字サイズが、ギリギリ目を細めずに読み取れる状態です。4Kの解像度の場合、表示サイズか文字サイズを変更しないと、かなり辛くなるでしょう。そういう意味では、非常にちょうどいい解像度といえます。これは、好みや視力などにもよるでしょう。

また、発色や見え具合についても、筆者の使っているMacBook Proの13インチモニターと遜色ありません。光沢タイプのモニターですが、嫌な反射や映り込みなども少ない印象です。IPSパネルを使用しているためか、視野角による輝度や色の変化も少なく、モニターの角度を変化させても、極端に見づらいこともありません。標準以上に見やすいモニターといって問題ないでしょう。

使い勝手については、実を言うと少し心配していました。パソコン本体に装着するため、キータッチ時に「KZ-13MT」が大きく揺れるのではないかと思ったのです。しかし、実際には固定クリップがしっかりしており、背面スタンドで上下角も固定されるため、揺れなども少なく、快適に使うことができました。使い勝手は予想以上といえます。

ただ少し残念なのは、「KZ-13MT」を装着した状態では、固定クリップが干渉して、そのままノートパソコンを完全に閉じることはできないことです。

画像: 「KZ-13MT」のモニター部分は浮いているので、下にテーブルなどがなくても問題なく使用することができます。撮影協力: Hokkaido かもめ食堂

「KZ-13MT」のモニター部分は浮いているので、下にテーブルなどがなくても問題なく使用することができます。撮影協力:Hokkaido かもめ食堂

まとめ

やや贅沢だが快適な仕事環境のためなら「あり」

はっきり言って「KZ-13MT」は、モバイル用サブモニターとして非常にいい。実際にさまざまな場所でモバイルモニターを使ってみた経験のある方なら、ノートパソコン本体と一体化でき、場所を選ばず使用できるというメリットの大きさを分かってもらえるでしょう。

「KZ-13MT」の購入を躊躇する理由は、ほぼ1つ。4万円前後の実勢価格(2021年11月現在)です。これは、一般的な13インチクラスのモバイルモニターの約2倍となります。確かに高い。しかし、安くても、思う場所で使えないモバイルモニターでは意味がありません。実際、すでにモバイルモニターを所有している筆者でも「欲しい!」と思うほどなので、そのアドバンテージは大きいといえます。また、今まで複数台のパソコンを使ってきた方なら分かると思いますが、パソコン本体よりモニターの方が使用できる期間が長いことも多いのです。これらのことを考えると、場所を選ばずサブモニターを使って快適に作業をしたいなら、思い切って「KZ-13MT」を買ってしまうという選択肢はありでしょう。贅沢ですが、働く大人の魅力的なモバイルサブモニターといえます。

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