風邪をひいたとき、喉が痛いとき、ついつい手に取るのど飴(あめ)。コンビニやドラッグストアで簡単に購入できる身近な存在ですが、普通の飴とどう違うのか考えたことはありますか? 実は、同じ「飴」と名がついていても、のど飴と普通の飴には明確な違いがあります。今回は、その決定的な5つの違いについてご紹介します。
1. 成分の違い
のど飴には、喉の炎症を抑える有効成分が配合されています。例えば、ユーカリ油、メントール、ハーブエキスなどが一般的です。
特に『ヴィックスのど飴』(税込466円)や『龍角散ののどすっきり飴』(税込246円)、森下仁丹の『鼻・のど甜茶飴』(税込660円)などには、喉の不快感を和らげる医薬部外品として認可された成分が含まれています。
ちなみに『龍角散ののどすっきり飴』の場合、「龍角散」は第3類医薬品であり、成分をそのまま使うと薬局、ドラッグストア以外で売れなくなってしまうため、成分を医薬部外品に変更して『龍角散ののどすっきり飴』という名称になっています。
一方、普通の飴は主に砂糖や水飴、香料などで構成されており、喉への特別な効果を持つ成分は基本的に含まれていません。

『浅田飴クールS』(税込890円):「せき・こえ・のどに浅田飴」でおなじみの、1926年(大正15年)から販売されているロングセラーのど飴「固形浅田飴」は、4種の生薬(キキョウ、トコン、マオウ、ニンジン)入りで、つらいせきやたん、のどの痛みに効く鎮咳去痰薬。カロリーや糖分が気になる方も服用できるシュガーレスのドロップタイプで、メントール入り。

常盤薬品工業『トキワ南天のど飴(黒糖シナモン風味)』(缶タイプ 税込798円):1968年に誕生したロングセラーのど飴。南天実乾燥エキスを有効成分とする医薬品で、3つの作用でせきやのどあれを鎮めます。南天は古来より沈咳の生薬として、また縁起物の木として親しまれている植物。風味は全部で4種類あり、缶タイプのほかにパウチタイプもあり。
2. 味と香りの特徴
のど飴の多くはメントールやハーブの香りが強く、清涼感のある味わいが特徴です。これは喉の不快感を和らげる効果があるだけでなく、鼻通りを良くする効果もあります。
普通の飴(キャンディ)はフルーツ味やミルク味など、甘さを楽しむことを主目的としているため、味のバリエーションが豊富です。『カンロ飴』(税込205円)やパイン『パインアメ』(税込183円)、サクマ製菓『缶ドロップス』(税込194円)などは甘さが特徴の代表的な商品です。のどを潤したいときには、手軽にコンビニなどで買える飴を選ぶと良いでしょう。
なお、ロッテ『のど飴』(税込127円)やノーベル製菓『はちみつきんかんのど飴』(袋タイプ 税込213円)、カンロ『健康のど飴 梅』(税込268円)、春日井『のどにスッキリ のどあめ』(税込174円)は食品として分類されています。
3. 溶け方の違い
のど飴は長時間口の中で効果を持続させるために、ゆっくりと溶けるよう設計されています。喉の奥に有効成分が行き渡るよう、徐々に溶ける硬さに調整されているのです。 普通の飴は食べる楽しさを重視しているため、のど飴と比べると比較的早く溶ける傾向があります。
4. 価格と販売場所
のど飴は医薬部外品に分類されるものも多く、普通の飴と比べると若干価格が高めです。また、ドラッグストアの医薬品コーナーで販売されていることが多いのも特徴です。
普通の飴はお菓子として分類され、スーパーやコンビニのお菓子コーナーで手軽に購入できます。価格も比較的リーズナブルなものが多いです。
5. 摂取目的の違い
最も大きな違いは、その摂取目的にあります。のど飴は喉の不快感を和らげることが主な目的で、風邪の初期症状や喉の痛みを感じるときに用いられます。
一方、普通の飴は単純に甘さを楽しんだり、小腹が空いたときに食べたりするなど、お菓子としての役割が主です。
まとめ ~のどが快適だと、気分も軽い!
のどが快適だと、気分も違いますよね。そんな喉にいいのど飴と普通の飴は、一見似ているようでも成分、味、溶け方、価格、目的に至るまで多くの違いがあります。風邪の季節には、症状に合わせてのど飴を上手に活用するとよいでしょう。ただし、のど飴も過剰摂取は糖分の取りすぎになるため、適量を守ることが大切です。
喉の痛みが長引く場合は、のど飴に頼るだけでなく、きちんと医療機関を受診しましょう。
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