今から27年前の1997年、ある不思議な本が大ベストセラーになりました。その本のタイトルは『変な人が書いた成功法則』。「変な人」――日本一幸せなお金持ち・斎藤一人さんが、その本の中で初めて明かした生き方、考え方に多くの人が度肝を抜かれました。それ以降、現在に至るまで300冊以上の一人さんの本が出版されています。それから27年経った昨年、『27年後の変な人が書いた成功法則』(徳間書店)が刊行。今回は、長年を経てたどり着いた「幸せの最終結論」について、一人さんに、ゆほびか編集部がお話を伺いました。
27年のときを経てさらに パワーアップした「変な人」が 「新・宇宙の真理」を説く!

さいとう・ひとり◎実業家、「銀座まるかん」(日本漢方研究所)の創設者。1993年以来、毎年、全国高額納税者番付(総合)10位以内にただ一人連続ランクインし、2003年には累計納税額で日本一になる。土地売却や株式公開などによる高額納税者が多い中、納税額はすべて事業所得によるものという異色の存在として注目される。新刊『斎藤一人 この世を天国に変えるコツ』(徳間書店)、『斎藤一人 龍が味方する生き方 新装版』(ブティック社)など、著書多数。
この時代を力強く、楽しく生きるために必要なメッセージも送ります。
はい、こんにちは。一人さんです。
最初の本から27年。今、改めて自分の本を読み返して思うのは、
「オレは昔から、一貫して同じことを言い続けているなぁ」
ということです。
自分で言うのもなんだけど、何百冊もの本を出しながら、その軸はいっさいブレてないんだよね。
もちろん、細かい話をすればいろんなことを書きました。
時代が変われば、人の感覚も変わる。それに応じた表現は必要だからね。
また、人はそれぞれ置かれた立場や考え方の違いがあるわけで、「がんばりな」と言ったほうが奮起できる人もいれば、正反対の「がんばらなくていいよ」の言葉を必要としているケースもある。
でもね、人間の本質とか、幸せになるための生き方は、同じことしか言いようがないの。なぜかと言うと、
「宇宙の真理は一つ」
であり、その真理は、どれだけ時間が流れても変わることがないから。
どんな時代でも、誰にとっても、この世の道理はたった一つ。
そんなわけで、今回の本は最初の本から27年経った現在の結論でもあるんだけど、根っこの部分はこれまでの本と変わりはないとも言えます。
ただ、斎藤一人という人間は、27年分の成長を遂げました。
同じ法則でも、昔の自分にはなかった視点、感性を通じて見ることができます。
今の私だから、語れるものってあるんだよね。
それに、世の中もこの27年で大きく変わりました。この時代を力強く、楽しく生きるために必要なメッセージも送りたい。
かつて「変な人」だった私は、今もやっぱり変な人ではあるけれど(笑)、その中身は格段に進化しています。
その、パワーアップした「今を生きる私」なりに、時代に合った「新・宇宙の真理」を精いっぱいお伝えしようと思います。
いかなるときでも笑顔で 明るく輝く太陽でいれば あなたは幸せでいられます
いつも太陽みたく明るい人は、自分も周りも安心して幸せの道を行けます。
私たちは、朝になれば明るくなり、夜は暗くなる世界に住んでいますが、これは当たり前のことではありません。明るくしてくれているのは、太陽なんだよね。
太陽の光が日本に届いて明るくなれば「朝」、地球が自転して光が届かなくなれば「夜」になる。
もしこの世に太陽がなかったら、地球がどこを向こうが、いくらグルグル回ろうが、明るくなりません。
世界は永遠に闇のままで、朝や夜といった概念すら生まれなかっただろう。
それから、いくら太陽があっても、のべつまくなしに燃え盛ってくれなきゃどうしようもないよね。
太陽が、その日の気分で「今日は燃えとくか」「どうも調子が出ない、しばらく休もう」なんて言い出したらどうなるか。地球上の生物は、みんな困っちゃうんです。
光や熱が安定的に地球へ届かなくなれば、命は育まれません。
でも、もちろんそんなことはなくて。
太陽にムラはないし、いつでも明るく地球を照らしてくれます。
おかげで、私たちは太陽の機嫌をうかがいながら生きる必要もないわけです。
人間もそれと同じなの。
気分にムラがある人は、自分も周りも不快にさせます。かかわる人がみんな、「闇が続いたらどうしよう」ってハラハラしてなきゃいけなくなるんだよね。
自分や人の幸せを奪う、大迷惑な人になっちゃうの。
その反対に、いつも太陽みたく明るい人は、自分はもちろん、周りも安心して幸せの道を行けます。どんどん豊かになる。
嫌なやつが出てきたとしても、あなたが明るく輝いてさえいれば、どんな闇も明るく照らせるの。
太陽である限り、あなたはいかなる環境でも幸せでいられます。
一人さんはね、人間が生きるうえで何より大事なのは、
「太陽として生きる」
ことだと思っているんです。
不遇な生まれや育ちでも、ハンディキャップがあっても、自分が太陽であることを忘れず、輝きを失わない。
そうすれば、不利に見えることが全部、最強の武器に変わります。これが、一人さんの精神論なんだ。
笑顔って、幸せを出す魔法なの。
地球上には、いろんな動物がいます。
そのなかで、「笑う」ことができる生きものってどれぐらいいるだろう?
猿や犬なんかも笑うことはわかっているし、実際、人間の目から見てもペットの笑顔に気づくことはある。
でも、人間ほど豊かな表情はないんだよね。人間の場合は、ほほ笑みや大笑い、照れ笑いといった、バラエティに富んだ笑顔があるじゃない。
笑顔だけでこれほど多様な表情ができるのは、私たち人間だけに与えられた特別な能力なんです。
だから一人さんは、人間の笑顔には大きな意味があると思っています。
笑顔にとんでもない力があるから、神様がこれだけのものをつけてくれたのだと。
で、それは何かと言うと、さっきの「太陽として生きる」ことを可能にする力だと思います。
人が太陽になるには、明るい表情が必要なの。
太陽になりたかったら、つらいときも、悲しいときも、とにかく笑えばいいんです。
たとえ心は泣いていても、笑っていれば、そのうち心もつられて明るくなる。笑顔があれば、不思議と心は軽くなるものなんです。
笑顔って、幸せを出す魔法なの。
顔のつくりなんて関係ありません。笑ってる人は、それだけで福相です。
笑顔があれば、誰でも福相になれる。それも、群を抜いて強運になれる福相なの。
なぜかと言うと、いつも笑顔だとまず人に好かれるよね。敵ができない。
笑顔は、相手に対する「私はあなたの味方ですよ」という最大の表現だから、笑顔を見た人は、みんな本能的に安心するんだ。
たまに、こじらせた人に嫉妬で嫌われることがあるかもしれないけど、そんな人とはつき合わなきゃいいし、日頃からいい人間関係のなかで生きている人は、なにかトラブルに巻き込まれそうになっても、必ず周りが助けてくれるものだよ。
自分を100%愛せば 誰にでも100%の愛が出て 豊かな愛の世界が広がる
自分だけ愛せばいいんですかって言うと、極論、そうなんです。
人は、愛を出すために生きています。愛を出すことで、幸せになれるんだよね。
といっても、外に向けて愛を出そうと言っているわけではありません。もちろんそれも大事なんだけど、その前に、忘れてはいけないことがあるの。
それは何かと言うと、自分を愛することです。
自分だけ愛せばいいんですかって言うと、極論、そうなんです。
でもね、自分を愛せる人は、自分がどうこうしなくても愛がこぼれちゃうの。あふれ出した自分への愛が、勝手に周りへ向かいます。
自分を愛することによって、自動的にほかの人にも愛を出せるわけです。
しかもこの場合、自分と同じ熱量で人を愛せる。自分への愛は100%だけど、人には80%の愛しか出せない、とかじゃないんです。
自分を100%愛せば、誰に対しても100%の愛が出ます。しかも、勝手にね。
自分を愛する力って、最強なの。
だから、自分を愛せばそれでいいんだよって言うわけです。
自分を愛せる人は、愛のある人に囲まれて、豊かな人生がつくられる。
世の中には、人のために我が身を削る人もいて。しかも、そういう人の愛が称賛されがちなの。
だけど、自分が消耗している人の愛は、実はものすごく不安定で弱いんだよね。
ちょっとしたことで、愛だったはずのものが憎しみや悲しみに変わることもある。
自分の心が枯れているのに、人の幸せを本気で願うことはできません。自分が満たされていなかったら、どうしても嫉妬や自分否定に傾きやすくなるんです。
その点、自分を100%の愛で満たしていると、まず心が安定します。土台がしっかりして、いちいちグラつかないから、穏やかな気持ちで人に優しくできるの。
それにね、自分一人で幸せを味わうのも楽しいけど、誰かと幸せを分かち合えたら、喜びは何十倍、何百倍と大きくなる。
で、誰かと幸せを分かち合おうと思ったら、相手もちゃんと満たされてなきゃダメでしょ?共感は、お互いに同じぐらい幸せでなきゃ生まれないものだからね。
結果、ほかの人の幸せを当たり前に願えるわけです。
また、この世界のあらゆる生命、物質、現象には、「波動(周波数のようなエネルギー)」というものがあり、それぞれの波動が影響し合います。
強い波動であればあるほど、その影響力も大きくなるんだよね。
つまり、あなたが強力な幸せ波動を出せば、それが周りに伝わって、ほかの人の波動もガンガン幸せ波動に変えちゃうわけだ。
さらに、同じような波動は互いに引き合う性質もあるため、幸せ波動を出す人には、幸せ波動を持つ、幸せな人やモノ、現象がもたらされます。
自分を愛せる人は、愛のある人に囲まれて、豊かな人生がつくられる。
あなたを中心に、愛の世界が広がっていくよ。
あなたはそのままで完璧。自分の個性を磨き上げて あなたらしく最高に光ろう
人はみんな、そのままで完璧です。
私たちは、絶対なる神様が作った存在です。
全能の神様によって生まれた魂なんだから、人は誰もがそのままで完璧であり、欠陥人間なんていないんだよね。
人はとかく、「自分のここが嫌い」「あの人のこういうところがダメ」とかってアラを探し、レッテルを貼りたがるんだけど、本当はアラなんてない。
人はみんな、そのままで完璧です。
というか、そのままでなきゃダメなんだよね。
だって、「ここを直そう」「あの人を変えたい」と思うのは、神様を否定することと同じでしょ?
自分は、神様を否定できるほどの存在なのかって話なんです。
世の中には、嫌なやつがいます。とんでもない悪党に出くわすこともある。
でも、その全員が、本当は完璧なんです。
悪党のどこが完璧なんですかって思うかもしれないけれど、見方を変えると、
「悪党がいることで、人の優しさが見える」
ということが言えるの。
ルールを守らない、人を傷つける。そういうのは、誰がどう見ても悪い。言うまでもありません。
でも、神様はあえてそれをこの世界に出してきたわけです。
ということは、単に悪者扱いするだけで済ませてはいけない、「何か」が隠されているんだよね。
じゃあ、この悪いことのなかに神様はどんな意味を含ませたんだろうって。そこを考えることが、魂の向上につながるわけです。わかるかい?
悪事というものがなかったら、人は「嫌だなぁ」と思うこともない。
誰かの痛みに触れることで、人は初めて「自分はこういうことはやめよう」と学ぶことができます。
そして悪いこと、人に嫌われるような振る舞いをした本人も、未熟な自分でなければ経験できないことがある。今世、そういう未熟さが必要なんだね。
その意味では、嫌なやつも魂の成長過程で学んでいるだけです。未熟であることが、今のその人にとって完璧なの。
やがて、「こういうことをすれば、自分も人も苦しくなる」と気づくときがくる。
その学びで魂が成長すれば、一歩、神様に近づきます。だんだんに、悪いことをしなくなるものだよ。
悪く見えることも、この世界での大切な学びの一つ。
そういう考え方が基準になれば、人は目先のことに振り回されなくなります。
起きた出来事の深いところにある「神の真意」を汲もうとする人は、どんなことからも学んで、神様に近づいていく。
そしてそれは、自分が愛と光の存在であること、神の子であることのカケラを拾い集めるのと同じだから、学びを重ねるごとに幸せが深まっていきますよ。
「あの人みたいになりたい」と思わないほうが、自分らしい魅力で輝けます。
人にはそれぞれ、個性があります。手の指紋が同じ人はこの世に一人もいないし、見た目が同じ人もいません。考え方や生き方も、千差万別です。
一人ひとり違うから、この世界はみんなで支え合い、協力し合うことで成り立っている。いろんな人がいて楽しいし、それぞれの魅力で豊かな文化だって生まれます。
この世に、いなくていい人なんて誰もいません。あなたにも私にも、この世界や社会での役割があって生まれてきたんだよね。
だから、「あの人みたいになりたい」なんて思わなくていいんです。
自分ではない誰かになろうとしたって、自分は、自分でしかいられません。だとしたら、今の自分を否定するよりも、「そのままでいいんだ」って認めてあげたほうがよっぽどいいじゃない。
自分を否定するって、愛とは真逆の感覚です。否定しても、自分にいいことなんて一つもない。
否定すればするほど、その否定波動で嫌なことを招くだけです。
その点、どんな自分でも「これでいいんだ」とゆるし、受け入れてあげたら、あなたは幸せになるしかない。
そのために、自分に優しくしてあげな。自分に愛を出すんだよね。
自分の個性をどう活かせば魅力が増すだろうって、楽しく考えてみたらいい。
もともと完璧ですばらしいあなたなんだから、「あの人みたいになりたい」とか思わないほうが、自分らしい魅力で輝けます。
あなたが黄色の宝石なら、自分を磨き上げて、最高にきれいな黄色の魅力を引き出すの。
地中から、宝石の原石を取り出すでしょ?で、その原石は黄色だったとします。
そのときに、黄色が気に入らないからって、赤いペンキで塗り固める人はいないよな。黄色の原石が採れたら、それを磨き上げて、美しい黄色の輝きを出そうとするじゃない。
赤いペンキなんか塗ったって人工的な色にしかならないし、輝きも出ません。せっかくの宝石をダメにしちゃうだけだよね。
あなたが黄色の宝石なら、黄色としての自分を磨き上げて、最高にきれいな黄色の魅力を引き出すの。あなたにしか出せない黄色の輝きがあるんだから、それを活かさないでいるなんてもったいないよ。
それに、世の中にはいろんな人がいます。
たとえあなた自身は「黄色より赤の方が好きだな」と思ったとしても、「赤より黄色がいい!」って人はおおぜいいる。「あなただからいい」と言ってくれる人が、必ずいるんだよね。
黄色い宝石が好きな人は、黄色の宝石が欲しい。
そして、赤い宝石が好きな人は、赤い宝石として輝いているものに魅力を感じるわけで、黄色の宝石を赤く塗っただけの石には興味を示さないだろう。だってそこには、黄色の魅力も、赤い魅力も感じられないんだもの。
モノでもなんでも、張りぼてや偽物には興味を持てないでしょ?誰だって本物のほうがいいし、本物には唯一無二の価値がある。
混ぜ物のないあなただから素敵だし、純度の高いあなただから、磨きをかけることで最高に光る。そういうことだよ。

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斎藤一人『絶対、なんとかなる! 新装版』(ブティック社・税込定価 1,650円・ 2025年04月25日発売)公式ページ https://www.boutique-sha.co.jp/37496/

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