外付けHDDもNASも、駆動部分を持つ精密機械である。そのため、どんなに丁寧に扱っていても、いつかは必ず壊れるときがくる。それを前提として、壊れる前に複数のバックアップを作り、いずれかのHDDが壊れた場合には、新品と交換してバックアップを復元するという使い方が、データ保存のセオリーである。
HDDは壊れる前に複数のバックアップを作るのが正解
データを守るために、バックアップ体制を整えようとしていても、その前に、大切なデータを保存していたHDDが壊れてしまうこともあるだろう。そういう場合でも、簡単にあきらめることはなく、データを救う方法もある。それが、「データ復旧サービス」である。
■バッファロー「データ復旧サービス」の概要
対応メディア
HDD(内蔵、外付け、NAS)、SSD、USBメモリー、メモリーカード、光学ディスク(BD、DVD)
料金例
バッファロー製HDDで軽度・論理障害の場合3万2400円(他社製品は3万7800円)。中度の物理障害で12万9600円(他社製品は14万400円)
受け付け
ウエブ、電話または持ち込み(東京・名古屋・大阪)。診断・見積もりは無料
データ復旧サービスは、壊れたHDDやUSBメモリーなどから、保存されていたデータを救出するサービス。壊れたHDDを預かり、専門知識のあるスタッフが、部品を交換したり、特殊なツールを駆使してHDDの内部にアクセスし、保存されていたデータを復元してくれる。
復元されたHDDは、壊れていない別のHDDなどに書き込まれ、ユーザーの手元に戻ってくるという仕組みだ。かけがえのない思い出を救出してくれるありがたいサービスだが、サービス業者は多数あり、中には超高額な料金を請求する不誠実な業者もいるという。そのため、予備知識がない人は、安心して作業を依頼できないという問題もあるのだ。
しかし、バッファローやエレコム(ロジテック)といった、HDDのメーカーが直接運営しているサービスなら安心して利用できる。両社とも、料金は故障程度ごとの固定料金。復旧開始前の調査段階で見積もりも出してくれる。また、バッファローの場合、同社製HDD製品なら、保証期間内の軽度故障は無料で復旧してくれるものが多いのもうれしい。
■ロジテックは他社製も同料金
さらに、バッファローのHDD製品の中には、HDDの自己診断機能を使って、故障するかもしれない傾向が感知されると、通知してくれる「みまもり合図」機能を搭載したものも増えている。
■バッファロー「みまもり合図」
解説/福多利夫(フリーライター)
※料金は記事制作時のものです。