一眼レフとミラーレスを写真比較!メリットは?デメリットは?

文具・ホビー・カメラ

レンズ交換が可能なカメラは大きく分けて2種類あり、一つが「一眼レフ」、もう一つが「ミラーレス一眼」となる。ミラーレス一眼は「小型軽量だが、性能では一眼レフに劣る存在」として認知されることが多かった。しかし最近、ミラーレス一眼は、レンズがとらえた像を映像回路で処理したものがEVF(電子ビューファインダー)や背面のモニターに表示されるので、写真の出来上がりイメージに近い映像を見ながら撮影できるというメリットが認識されるようになった。他にも長所と短所がある。

一眼レフとミラーレス一眼を比較
ミラーレス【ミラーの有無が最大の違い】それぞれ長所と短所がある

●一眼レフには「ミラー」がある!

フィルム時代からカメラの王道として君臨してきた一眼レフ。プロ用の連写速度重視モデルから入門用の軽量モデルまで、製品バリエーションもさまざま。のぞき込み式の光学ファインダーがあるのが特徴だ。

フィルム時代からカメラの王道として君臨してきた一眼レフ。プロ用の連写速度重視モデルから入門用の軽量モデルまで、製品バリエーションもさまざま。のぞき込み式の光学ファインダーがあるのが特徴だ。●写真は、キヤノン・EOS Kiss X9i。

現在、レンズ交換が可能なカメラは大きく分けて2種類あり、一つが「一眼レフ」、もう一つが「ミラーレス一眼」となる。その違いや特徴については、下の図解を見ていただくとして、ここでは、それぞれの構造と、実際の操作性について述べていこう。一眼レフはフィルムカメラ時代から続く方式で、片目でのぞく光学ファインダーがあるのが特徴。画像をとらえるセンサーのすぐ前に可動式のレフレックスミラー(反射鏡)が設置され、レンズからの光(像)をそのまま反射し、それを光学ファインダーで見る。シャッターボタンを押すとミラーが跳ね上がり、像がセンサーに送られ、撮影が行える。

一方、ミラーレス一眼は、文字どおり一眼レフからミラーをなくしたもの。光学式のファインダーは搭載せず、センサーがとらえた像を液晶モニターや電子ビューファインダー(EVF)で見て確認しながら撮影する。

一眼レフカメラには可動式ミラーとそれを動かすメカ部、光学式ファインダーに使われているプリズムといった部品が搭載されているが、それらを省略できるミラーレス一眼はボディを軽く、小さくできる。その点が登場当初に注目されたため、ミラーレス一眼は「小型軽量だが、性能では一眼レフに劣る存在」として認知されることが多かった。

実際の写真の仕上がりイメージに近い映像を見ながら撮影できるミラーレス

●ミラーレス一眼は文字どおりミラーなし!

ミラーレス一眼は光学ファインダーがなく、背面液晶だけの小ささ重視タイプから、一眼レフそっくりのEVF搭載大型モデルまでさまざま。モニターやEVFには設定したとおりの明るさ、発色が反映されるので、見たままを撮影することができる。

ミラーレス一眼は光学ファインダーがなく、背面液晶だけの小ささ重視タイプから、一眼レフそっくりのEVF搭載大型モデルまでさまざま。モニターやEVFには設定したとおりの明るさ、発色が反映されるので、見たままを撮影することができる。●写真は、キヤノン・EOS Kiss M。

だが近年、ボディサイズ以外にも、ミラーレス一眼の優位性が広く知られるようになった。例えば、一眼レフは、レンズからの像をそのまま光学ファインダーで見るだけなのに対し、ミラーレス一眼は、レンズがとらえた像を映像回路で処理したものがEFVや背面のモニターに表示されるので、写真の出来上がりイメージに近い映像を見ながら撮影できるというメリットがある。

また、一眼レフはミラーがあるぶん、レンズの後端からセンサーまで、ある程度の距離が必要だったが、ミラーレス一眼なら、センサーの直前にレンズを配置できる。すると、より自由度の高い設計が可能なため、コンパクトなレンズも作りやすいし、高画質で大きなレンズにも十分対応できるというメリットもある。

もちろん、ミラーレス一眼にもデメリットはある。まず、EVFの遅延だ。先ほどの話の裏返しだが、一眼レフの光学ファインダーはレンズから入った光がミラーに反射され、プリズムを通って目に入ってくるリアルタイムな映像だが、ミラーレス一眼は必ず映像回路を通すため、像にタイムラグ(遅れ)が生じる。決定的瞬間を撮りたいスポーツ撮影などでは、弱点となる。

また、ピント合わせでは、AF(オートフォーカス)専用センサーを使う一眼レフのほうが、確実さや暗い場所での測距性能などで一歩先を行く。現状では、ミラーレス一眼のほうが、ピント合わせが遅いのだ。

とはいえ、一眼レフのAFセンサーは速いピント合わせが可能だが、ミラーレス一眼に比べると、精度は若干落ちる傾向にある。最近は、ピントが合っている範囲(被写界深度という)がとても狭い、いわゆる「ピントの薄い」レンズが流行だが、一眼レフでそういったレンズを使うと、ジャストのピント位置よりも若干ズレてしまうことも多い。しかし、ミラーレス一眼であれば、映像信号を解析して最適なピント位置を見つけることができるので、どんなレンズを使ってもジャストのピント合わせが可能になっている。

解説/吉村 永(カメラマン)、イラスト/松沢ゆきこ

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