【使用レビュー】普段使いにも最適!超望遠も収納できるカメラバッグ「Sanctuary IV RT140」がおすすめな理由

レビュー

「おすすめのカメラバッグはありますか?」と聞かれて、何か1つの製品を挙げられるフォトグラファーはかなりの少数派でしょう。しかし、筆者は最近「Sanctuary IV RT140」を数カ月単位で使ってみて、現在のところ、普段使いにベストなカメラバッグだと感じています。その理由を具体的に解説します。

「Sanctuary IV RT140」とは?

ケンコー・トキナーが手がけるaosta Sanctuaryシリーズの最新モデル

ある日の「Sanctuary IV RT140」の中身。ノートパソコンに、カメラ、交換レンズが3本、AIドローンとかなりの荷物が入ります。

職業的に撮影を行っていたり、写真好きだったりすると、意外と聞かれる質問の1つが「おすすめのカメラバッグはなんですか?」というものです。もし、おすすめのカメラバッグを1つだけ挙げられるなら、我が家に20個から数えるのを辞めたほどのカメラバッグは存在しません。そして、それこそ修行か? と聞きたくなるほど大量の機材が入り、力の弱い人なら立てなくなるような巨大なカメラバッグは、筆者には必要でも、一般の方には用もないわけです。

 

しかし、最近、筆者がほぼ毎日のように持ち歩いているカメラバッグが「Sanctuary IV RT140」。2025年2月14日に発売されたケンコー・トキナーが手がけるaostaブランドのなかでも、バードウォッチャーや鉄道写真、スポーツカメラマンに向けて超ズームレンズに特化したSanctuary(サンクチュアリ)シリーズの最新モデルでCP+2025で展示されていたのを見かけたという方もいるのではないでしょうか。

爆発的なヒットモデルとなったELECOMのビジネスバッグMNL CITY PACK(BM-MNLBP01BK・写真右)と並べたところ。さほどの大きさではありません。

最大の特徴はミラーレスカメラに100ー400mmクラスのズームレンズを装着したまま収納できるにもかかわらず、外寸が幅約34〜35cm、高さが約38cm、奥行が約15cm、重さはカラーによって異なりますが、BKCF(ブラックカモフラージュ)で約1,420g、MTCF(マルチカモフラージュ)で約1,480gと1.5kgを切る軽量でコンパクトなカメラバッグに仕上がっていること。

 

「100ー400mmクラスの超望遠なんて、普段使わないから、自分には関係ない」と思われた方もいるかもしれませんが、筆者も普段から毎日超望遠ズームレンズを持ち歩いているわけではありません。しかし、この超望遠にも対応したリュック&ショートハンドル、ショルダーベルトを追加した3WAYリュックトートが会社通いを含めた普段使いに、恐ろしくマッチしたので具体的に紹介していきます。

超望遠も収納できる余裕が◎

普段使いの標準ズームなどにプラスしておにぎりや水筒なども

ノートパソコンに、カメラ本体、標準ズームレンズと広角ズームレンズの2本、さらにAIドローンやアクセサリーを入れても、超望遠ズームレンズ分のスペースが空いています。

「Sanctuary IV RT140」は実勢価格が2万円オーバーで実勢価格で24,000円前後なので、決してお安いカメラバッグではありません。しかし、休日に撮影に出かけるときだけではなく、毎日のビジネスバッグとしても活躍してくれるとしたら、決して高くはないでしょう。

 

ほかのカメラバッグと違い「Sanctuary IV RT140」が毎日使うビジネスバッグとしても活躍してくれる理由は、その想定された収納量にあります。メーカーの公式サイトでは収納例としてSony α7シリーズ/Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS+1.4×テレコンバーター/Sony FE 24-70mm F2.8 GM/Sony FE 16-35mm F2.8 GM/双眼鏡/13インチノートPC/他アクセサリーが挙げられています。

 

しかし、実際に筆者は、13インチMacBook Air/Sony α7R III/Sigma 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary/Sigma 10-18mm F2.8 DC DN | Contemporary/予備のバッテリーやメモリーカードなどのカメラアクセサリー、ノートパソコンの収納スペースに少量の書類なども入れて、毎日オフィスに通っていました。

13インチのノートパソコンにまで対応するというPCスペースにはノートパソコンといっしょにA4サイズ程度までの書類が余裕で収納できます。これも重要なポイントです

おそらく一般的な取材撮影などは、この機材で十分なのですが、そうすると、少なくてもSony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS+1.4×テレコンバーターと双眼鏡分のスペースは常に空いている状態です。Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSは最大径が約93.9mm、長さが205mmで1.4×テレコンバーターSEL14TCは最大径が約62.4mm、長さが約33.6mm なので、直径約10cm、長さ約25cm程度の空間が空いている状態になります。

 

これだけの収納容量的な余裕があると、筆者はお昼ご飯用のおにぎりやパン、水筒などをこのスペースに入れていました。それでも余裕があるので、撮影用のAIドローン「HOVERAir X1 Smart」と予備のバッテリーなども入れていました。

 

容量の小さなカメラバッグでは、そういった予備のスペースを確保するのが、難しいため、実は普段使いには向かないのです。しかし、超望遠ズームレンズの収納にも対応した「Sanctuary IV RT140」は、超望遠ズームレンズの収納に対応するからこそ、普段のオフィス通いにも向いたカメラバッグといえます。極論するなら、超望遠レンズを持っていなくても普段使いをするなら、超望遠レンズに対応した「Sanctuary IV RT140」が便利ともいえるのです。

 

当たり前だが、超望遠レンズが必要なシーンでも便利

講演会や発表会の取材でも超望遠レンズは活躍してくれる

100-400mmどころか、Sigma 150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports(φ109.4mm × 265.6mm)までもがフード付きで収納可能な「Sanctuary IV RT140」

超望遠レンズの収納に対応している「Sanctuary IV RT140」が普段のオフィス通いなどに便利なことは理解していただけたのではないでしょうか。しかし、筆者の場合は、結構な頻度で、実際に「Sanctuary IV RT140」に超望遠レンズを収納して、取材に出向いています。

 

発表会や講演会、スポーツなど、被写体に接近することが難しいイベントは意外と多く、そんなシーンでは、筆者は躊躇なく超望遠レンズを「Sanctuary IV RT140」に収納して取材を行っています。

 

具体的には、メーカーの想定している100−400mmだけでなく、35mm判フルサイズに対応するレンズであればSigma 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports、最大径約90.6mm、長さ約207.0mmを収納したり、逆によりコンパクトなマイクロフォーサーズのM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIとOM-1 Mark IIを入れたりして取材先に向かっていましたが、比較的コンパクトなカメラバッグである「Sanctuary IV RT140」に1つに超望遠レンズを含めたカメラ機材や取材道具が収まるので、とても便利です。

写真のようにサイドポケットに一脚や三脚などが固定できるようになっているのも、カメラバッグならではの特徴といえるでしょう

また、カメラバッグとしては、比較的普通ですが、ビジネスバッグにはない機能として、サイドポケットに三脚や一脚が固定できるようになっています。そのため、講演会などで会場が光量が不足することが想定される状況では、一脚も「Sanctuary IV RT140」1つでいっしょに持ち歩ける点などはカメラバッグならではといえるでしょう。

 

超望遠レンズを入れる場合は、荷物の量の調整は必要ですが、超望遠レンズまで含めて1つのバッグで持ち歩けるメリットは非常に大きいわけです。仕事で取材になんて行かないという方も多いでしょうが、会社に行く前や後にちょっと撮影地に寄って超望遠撮影なんてことも「Sanctuary IV RT140」1つで可能になるので、毎日カメラを持ち歩く必要のある方や持ち歩きたい方にとって、普段使いのカメラバッグとして「Sanctuary IV RT140」は実際に使ってみて非常におすすめの選択肢といえます。

 

●公式サイト
ケンコー・トキナー https://www.kenko-tokina.co.jp/

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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