「ロモグラフィー Diana Instant Square」は、インスタント写真が手軽に楽しめる中判カメラ。レンズ交換可能で、フィルムは、手に入れやすい富士フイルムのチェキスクエア用フィルム「Instant Square」が使えるのが特徴。実際に撮ってみた!
こんなカメラで撮ってみた!
ロモグラフィー Diana Instant Square
魚眼レンズやピンホール撮影も楽しめるトイカメラ
同社の中判トイカメラの外観を受け継ぐボディは、カラーリングも含め親しみやすい。レンズ鏡筒にシャッターボタン、シャッター速度選択レバー、絞りレバーを、レンズ前面にピント機能を備える。ファインダーやストロボ発光用の接点も備えており、思いのほか本格的な作りだ。前面に「Diana」と書かれた銀色の四角い部分は、自撮り用のミラー。
実売価格例:2万5880円(Deluxe Kit)
スクエアのインスタント写真が楽しめる中判カメラだ。撮影設定はユーザーが行うが、ピント合わせはゾーンフォーカス式(三つから選択)で、絞りは「晴れ/少し曇り/曇り/ピンホール」から選択、シャッター速度は「ノーマル(1/100秒)またはバルブ」から選択と、設定はシンプルなので、初心者でもすぐに扱いに慣れるだろう。
インスタントカメラなのにレンズ交換も可能!
しかも、レンズは交換が可能で、標準75ミリガラスレンズのほか20ミリフィッシュアイ、38ミリスーパーワイド、55ミリワイド&クローズアップ、110ミリテレレンズの五つを用意。フラッシュ撮影も可能なほか、多重露光機能やセルフィーミラーなども搭載する。さらに、フィルムは、手に入れやすい富士フイルムのチェキスクエア用フィルム「Instant Square」が使えるのも魅力。
ボディはプラスチック製でチープだが、多彩な撮影が手軽に楽しめるインスタントカメラとして注目しておきたい。
Diana Instant Squareで撮ってみた
■魚眼レンズで非日常的な画角の写真も撮れる!
20ミリフィッシュアイレンズで撮影。正確な画角は不明だが、レンズより前にあるものすべてが写り込むほど、非日常的な広い画角が得られる。
■花の色も意外に鮮やか!
38ミリスーパーワイドレンズで、手前の花と遠景の東京タワーを収めた。四隅はケラレたが、意外に鮮やかな色再現で写してくれた。
■設定が難しいピンホール撮影は、成功の喜びも大きい
レンズなしのピンホール(小さい穴からフィルムに像を焼き付ける)で撮影。被写体の明るさに応じてシャッター速度を算出し、バルブ(B)でその速度に合わせるには慣れが必要だが、成功すると喜びもひとしお。
まとめ
理屈抜きに楽しいカメラである。「ドリーミー」とうたう、柔らかい写真の仕上がりはこのカメラならでは。リーズナブルな価格とシンプルな操作感で、これから写真を始めたい人にもおすすめだ。
※価格は記事作成時のものです。
Photo&Text /大浦タケシ
宮崎県都城市生まれ。先般フィルムでの撮影依頼があったのだが、すっかりデジタルに慣れた身には現像が上がるまで不安でしかたがなかった。