【封書・はがきの詐欺】訴訟通知・架空請求…巧妙化する詐欺・犯罪の手口と対策

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本人を狙った詐欺と併せて注意が必要なのが、家族をターゲットにした詐欺。ネガティブ・オプション(送りつけ商法)や郵便による架空請求、「督促」「訴訟」といった用語のある郵便が届く場合もある。アポ電は、詐欺ではなく強盗や空き巣の下調べの手口だ。併せて知っておこう。

手口を知って完全撃退!封書・はがき・その他の手段の詐欺

お金は要求されないが怪しい電話や、ネットや電子メールを使わない詐欺/犯罪も増えており、どの手段も巧妙化している。特に、本人をターゲットにしたものだけでなく、家族をターゲットにして、親宛ての請求を子供に支払わせる手口や、その逆もある。

監修者のプロフィール

国崎信江(危機管理アドバイザー)
危機管理教育研究所代表。女性・母親として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱。テレビ出演・講演など、精力的な活動を行っている。

(文中の『 』二重カギカッコ内は、危機管理アドバイザー・国崎氏のコメントです)

アポ電

最近多いが、詐欺ではなく、強盗や空き巣。注意が必要

これは詐欺ではなく、強盗や空き巣の下調べの手口。アンケートやセールス、役所からの電話を装い、家族構成、資産状況、在宅時間などを聞き出す。後日、留守中や高齢者のみが在宅しているときに侵入、窃盗や強盗を働く。2019年1月から立て続けに事件が起こった。『金銭だけでなく、命の危険もあるので、十分注意しましょう』

代引き商品送り付け

申し込んでいない商品が届き、代金を請求される

頼んでもいない商品が代引き(代金引き換え=商品が届いたときに受け取り側がその場で商品代金を支払う方式)で届き、代金を支払わせる。ネガティブ・オプション(送りつけ商法)という古くからある手口で、家族宛ての荷物が届き、立て替えるつもりで支払ってしまうことも多い。宅配業者を待たせると悪いなどと思って、家族に確認せずに支払ってしまう人が多いのをねらった詐欺だ。

郵便による架空請求

「未納の料金があるので連絡を」という郵便が届く

「あなたが以前利用した情報通信料金未納分について、利用通信会社様から依頼を受けましたので、至急当社までご連絡ください」といったはがきや封書が届く。心配になり電話をすると「支払わないと訴訟になる」などと脅され、身に覚えのない料金を支払わされる。

裁判所などからの通知

「督促」「訴訟」といった用語のある郵などが届く

身に覚えのない未納料金について「訴訟が起こされている」と、裁判所や法務省をかたったはがきや封書が届く。督促手続きや少額訴訟手続きという形を取るものが多い。連絡先に電話すると、示談金などの名目で金銭を要求される。

公的機関を装った通知

「東日本債権回収センター」を名乗り、有料サイトの未納料金を請求する詐欺はがきの実物。電話番号があるが、連絡してはいけない。

その他の手段の詐欺への対策

固定電話を解約して、スマホだけ使うのも有効

アポ電は、命の危険をはらんでいるので、防犯機能のある固定電話と同様、固定電話には出ないのが最善。留守電にしておき、知り合い以外からの電話に出ないようにする。『これを機会にスマホを購入し、固定電話を解約するのも一つの手でしょう。自分の連絡先を知っている人を一度リセットするという意味もあります』

代引き商品が届いたら、宅配業者に遠慮することなく、「心当たりがないので受け取りません」といえばいい。架空請求や裁判所からの通知なども、身に覚えがなければ反応したりせず、無視するに限る。『もし本当に未払いの事実があれば、何回か督促状がきます。それから対応すればいいのです』

監修/国崎信江(危機管理アドバイザー)
文/福多利夫(フリーライター)

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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