メルカリは、商品の撮影や売上金の受け取りなど、全行程をスマホアプリで行える。会員登録から取引完了までの実際の手順を解説していこう。
スマホでの利用がおすすめ。会員登録時に電話番号認証が必要
メルカリは、スマホで使うのが便利。iPhone、Androidのいずれもアプリが配信されているので、まずはインストールしよう。
パソコンでも利用できるが、スマホのほうがよりスピーディに対応できる。スマホで文字を入力するのが苦手な場合は、パソコンから出品してもいいだろう。
登録方法は「Facebookで登録」「Googleで登録」「メールアドレスで登録」の3種類から選べる。いずれの方法でも、メールアドレス、任意のパスワード、ニックネームの設定は必要だ。
続いて、氏名と生年月日を登録したら、携帯電話番号を利用して本人確認を行う。携帯電話番号を入力すると、SMS(ショートメッセージサービス)で4桁の認証番号が届くので、アプリ画面にその数字を入力すれば、メルカリが使えるようになる。
なお、メルカリは、一人につき一つのアカウントが原則なので注意したい。まずは、ほかの人が出品している様子を見て、どんなふうに出品すればいいのかを把握しよう。
■会員登録
❶アプリのインストール
iPhoneは「App Store」、Androidスマホは「Playストア」で「メルカリ」アプリを入手し、インストールする。
❷メルカリ会員登録
「Facebookで登録」「Googleで登録」「メールアドレスで登録」から選択する。
❸本人情報の登録
「メールアドレスで登録」を選択した場合は、メールアドレス、任意のパスワード、ニックネームを入力し、「次へ」をタップ。
氏名、生年月日を入力して本人情報を登録したら、携帯電話番号を登録。SMSで届いた4桁の認証番号を入力すれば、設定完了だ。
プロフィールってどんなふうに書けばいい?
名前はニックネームでOK。写真は必ず登録しよう。質問への返事や発送のタイミングも明記したい。
商品が見やすい写真を掲載し、詳細な説明文で購入率アップ!
では、出品にチャレンジしてみよう。まず、商品がよりよく見える写真を撮ることが大切だ。
出品する前に、スマホのカメラアプリで写真を撮っておこう。そのコツはなるべく自然光で撮ること。また、正方形フォーマットで、商品全体を見やすく撮影するようにしたい。
商品説明で掲載できる写真は最大10枚で、自分が購入者の立場になったときに、どんな写真が見たいかを考えて選ぶといい。
続いて、画面下部の「出品」をタップすると、出品画面に切り替わる。「アルバム」をタップして撮影しておいた写真を選ぶと、商品説明が自動的に入力される。ただし、実際の商品と内容が異なっていた場合は、修正が必要だ。
カテゴリー、ブランド、商品の状態などを選んだら、商品名と説明を入力する。なお、商品説明は、できるだけ正直に書いておくと、購入者の手元に届いてからのトラブルも起こりにくい。新品なのか、どれくらい使ったのかなどの商品の状態を記載することも大切だ。
発送には、氏名や住所を非公開のままで荷物をやり取りできる「メルカリ便」が用意されているので、個人情報が心配な人でも安心。発送までの日数は、1~2日にしておくと購入されやすくなる。
■出品に挑戦!
❶商品の出品
「ホーム」画面で「出品」をタップ。先に撮影しておいた写真を使って出品するには、「アルバム」をタップする。
使用したい写真を選ぶ。写真は商品の状態がわかりやすいものを選び、できるだけ多めに登録しよう。
❷商品情報の記入
商品写真を自動認識し、入力の手間を省いてくれる場合がある。認識されない場合は、手動でカテゴリーや商品名などを入力する。
説明文には、できるだけ検索されやすそうな単語を使おう。商品の状態など詳細な情報を記載すると、購入される確率が上がる。
❸配送方法などの記入
配送料をどちらが支払うかを設定する。「送料込み」にしたほうが購入されやすくなるが、家具などは「着払い」でもいいだろう。
配送方法は「らくらくメルカリ便」か「ゆうゆうメルカリ便」を使うのがおすすめ。お互いの名前や住所を知らせずにやり取り可能。
どんな物が売られているの?扱っていけない物はある?
基本的にありとあらゆる物が売られているが、偽ブランド品や盗難品、医薬品、金券類、チケット類などは出品が禁止されている。開封済みや到着後1週間以内に賞味期限が切れる食品も出品できない。
類似の商品の販売価格を見ながら値付けをしよう
購入されるかどうかの大きな分かれ目となるのが、価格設定だ。メルカリでは販売手数料が商品代金の10%となっており、さらに送料がかかることも忘れないようにしたい。
手数料と送料を考慮したうえで、類似商品がどれくらいの価格で販売されているのかを調べて価格を決めよう。
価格を決めたら、「出品する」をタップするだけで、出品が完了する。出品作業を中断する場合は、「下書きに保存」をタップすると、あとで続きから始められる。
出品してから商品名や商品情報、価格を修正することもできるが、内容を更新する前に購入されてしまうとトラブルの原因になるので、出品内容をきちんと確認したうえで出品するようにしたい。
もし、間違いに気づいたら、すぐに出品を停止してから、商品情報を編集し直すといい。
出品中は、購入を検討している人から質問や価格交渉のコメントが付くことがある。コメントが付くと通知が届くので、早めに対応しよう。
購入された場合にも通知が届き、「やることリスト」にその旨が表示される。購入後の発送手続きもスムーズに行いたい(次項参照)。
メルカリは、取引を終えてから相互に評価し合うシステムなので、お互いに気持ちのいいやり取りを心がけよう。
■価格決めから交渉まで
❶価格の決定
販売価格を入力する。販売手数料は商品代金の10%なので、販売利益を考慮しながら設定したい。
すべての項目を入力し終えたら、「出品する」をタップして出品を完了しよう。
❷出品情報の修正や出品取り消し
商品情報の修正は、「マイページ」→「出品した商品」で商品を表示。「商品の編集」をタップして編集する。出品の一時停止もできる。
❸出品中のやり取り
出品した商品にコメントがつくと通知が届くので、質問に返信しよう。また、商品が購入された場合にも通知が届く。
なかなか商品が売れないんだけどどうすればいい?
出品から1週間が過ぎても売れない場合は、値下げを検討しよう。紹介文を編集して、ブランド名やサイズを記載するのも効果的。それでも売れない場合は出品を取り下げ、新規の商品として再掲載してみよう。
メルカリ独自の発送方法を使えば匿名でやり取り可能
商品を発送する際はできるだけ丁寧な梱包を心がること。ただし、厚みが出すぎたり、重くなりすぎると、想定していたサイズや重量を超え、送料が高くかかってしまう場合があるので、注意が必要。
梱包用にエアパッキンや紙袋、封筒、ガムテープなどを用意しておこう。通販で商品を購入した際の梱包材などを活用するといい。
梱包し終えたら、取引画面を開いて発送作業を進めよう。名前や住所を明かさずに発送できる「メルカリ便」を利用する場合は、荷物を持ち込む場所を選択し、サイズや品名を入力すると、配送用バーコードが表示できるようになる。
コンビニや郵便局でこのバーコードを専用の読み取り機やレジでスキャンすると伝票が発券されるので、荷物に貼り付けて窓口で受け渡す。
後は購入者に発送通知を送り、相手が商品を受け取るのを待とう。メルカリ便なら、相手が荷物を受け取ったかどうかがアプリ上で確認できる。
購入者が商品を受け取り、出品者を評価したら、出品者も購入者を評価できるようになる。双方の評価が終われば、取引は完了。
なお、売上金はメルカリのアカウント上、もしくは「メルペイ」の残高に反映される仕組み。現金化したいときは登録した銀行口座への振込申請をする必要がある。
■発送から入金まで
❶商品の梱包と発送
商品はエアパッキンなどに包んでから紙袋や封筒、段ボールで梱包するといい。薄さと軽さを意識すると、送料を安く抑えられる。
「らくらくメルカリ便」の場合は、セブン-イレブンやヤマトの集荷サービスを使って発送する。集荷を依頼すると、集荷料30円が発生する。
❷発送通知と購入者評価
配送用のバーコードを店頭で提示する。発送し終えたら、発送通知を購入者に送ろう。相手が受取評価をしたら、こちらも相手を評価しよう。
❸売上金の受け取り
取引が完了すると、売上金が自分のアカウント上に反映される。銀行に振り込んでもらうには、申請作業が必要になる。
荷物を送るなら、らくらくメルカリ便などが便利
発送にはヤマト運輸や日本郵便と提携した「メルカリ便」が便利。コンビニや郵便局から発送できたり、匿名配送に対応したりするほか、配送時に破損などがあった際に全額補償される。
値下げ交渉が気軽にできる「オファー機能」を活用しよう
次に、購入にもチャレンジしてみよう。メルカリには日々大量の出品があり、さまざまなニーズにこたえる商品がそろっている。
欲しい商品を絞り込むには、検索機能が有効だ。「ホーム」画面上部に表示された検索窓をタップすると、検索が行える。
検索方法は豊富で、写真を使って類似商品を検索したり、カテゴリーやブランドから検索できたりする。欲しいものが決まっているなら、キーワードで検索しよう。
なお、検索結果には売り切れた商品も表示されるので、販売中の商品だけを絞り込んで表示すると比較しやすくなる。
「インテリア・住まい・小物」「家電・スマホ・カメラ」「スポーツ・レジャー」のカテゴリーの商品は「オファー機能」が利用でき、出品者に値引きを依頼できる。
出品者がオファーを受け取って24時間以内に承認すると、その価格での購入が可能になる。出品者以外にオファーのやり取りは公開されない仕様で、同時に出せるオファーは10件までとなっている。
オファーが成立したら購入手続きに進もう。支払いは、メルペイ残高/ポイント、翌月にまとめて支払う「メルペイスマート払い」、クレジットカード決済、携帯電話料金とのまとめ払いに対応する。
■検索から購入まで
❶商品の検索
「ホーム」画面上部の検索窓をタップして、検索したいキーワードを入力する。
検索候補から選び、探すことも可能。画面右上のカメラアイコンをタップすると、画像を使って類似商品を検索できる。
❷オファーで値下げ交渉
一部のカテゴリーでは出品者に値下げ交渉の「オファー」が出せる。購入したい価格を入力して、出品者に値引きをお願いしよう。
❸購入の手続き
相手がオファーを承認すると、交渉した価格での購入が可能。支払い方法や配送先を確認して、「購入する」をタップ。
「○○様専用」とかあるけど、これは何?
メルカリ利用者が独自に作ったルールで、購入日をお互いに決め、商品の予約をしていることを表す。ほかの利用者が購入することを防ぐためのものなので、専用出品されているものは購入を避けたほうがいい。
商品が届いたら中身を確認して、出品者を評価すれば取引完了
メルカリ便を利用して送られる商品は、購入者も配送状況をアプリ上で確認できる。ほかの配送方法の場合は、出品者に問い合わせよう。
商品が届いたら速やかに中身を確認して、購入した商品に間違いがないか、商品の状態に問題がないかなどをチェック。
万が一、違う商品が送られてきたり、商品が破損していたりした場合は、出品者にメッセージを送って確認すること。
もし、発送通知後5~10日たっても商品が届かない場合は、メルカリに問い合わせよう。問い合わせる際は、取引画面上の商品IDが必要だ。
受け取った商品に問題がなければ、出品者を評価しよう。その際、相手へのお礼のコメントを送ると印象がよくなる。よほど対応が悪くなければ、評価は「良い」にするのがメルカリでの暗黙のルールとなっている。
なお、取引完了から2週間、もしくは最新の取引メッセージから2週間経過すると、出品者にメッセージを送れなくなるので、自分の趣味に合う商品を出品している人は「フォロー」しておこう。
メルカリにはユーザーを検索する機能がないので、フォロー機能が重要だ。フォローした相手は、「マイページ」で「プロフィールを見る」を開いて、「フォロー中」をタップすればいつでも確認できる。
■発送から評価まで
❶届いた商品の確認
荷物を受け取ったら、中身に不備がないか確認する。もし、何か問題があれば、すぐに出品者に問い合わせよう。
「らくらくメルカリ便」で発送されると、商品がどこまで届いているかがアプリ上で確認できる。
❷出品者評価
出品者を評価したら、「評価を投稿する」をタップ。相手が評価し終えると、自分のプロフィールに評価とコメントが反映される。
❸キャンセル/フォロー
取引のキャンセルは出品者のみ行えるので、気になる点は出品者に相談しよう。お気に入りのユーザーは「フォロー」しておくといいだろう。
トラブルになった場合、どうする?
トラブルはメルカリ事務局に問い合わせるのが得策。「マイページ」で「お問い合わせ」を開き、ガイドとよくある質問を確認する。それでも解決しない場合は、問い合わせ項目を選んで直接メッセージが送れる。
◆解説/今西絢美[ゴーズ]