関東圏に住んでいる人にとって、必須アイテムのSuica。カードタイプの利用者が多いイメージですが、改札前で、財布からSuicaを取り出すときに見つからないなどの欠点があります。そこで本記事では、カードタイプのSuicaのデメリットを克服してくれる、「モバイルSuica」について解説。利便性に優れているだけでなく、モバイルSuicaの方がお得だ、という点も紹介しているので参考にしてください。
モバイルSuicaとは
Suicaとは、みなさんご存じの、JR東日本が提供する電子マネーサービスのことです。一般的に、カードタイプのSuicaを利用している人が多いと思いますが、実は、スマホで利用できるタイプもあり、それを「モバイルSuica」と呼んでいます。
カードタイプもモバイルSuicaも、切符を購入せず鉄道に乗車できる他、一部店舗では電子マネーとして決済に利用することも可能です。
また、カードタイプとモバイルSuicaでは、一部サービス内容に異なる点があり、現時点では、総合的にみるとモバイルSuicaの方がお得になります。つまり「これからSuicaを発行する」「カードタイプを無くしてしまった」という人は、モバイルSuicaを発行する方がおすすめなのです。
モバイルSuicaのメリット
ここでは、モバイルSuicaのメリットについて、カードタイプとの比較も交えながら解説します。最大の特徴はポイント還元率なので、損をしないためにも押さえておきましょう。
カードを持ち歩かなくて済む
モバイルSuicaは、名前の通り、改札機にスマホをタッチするだけで鉄道に乗車できます。つまり、カードタイプを持ち歩く必要がなく、わざわざ財布の中からSuicaを探したり、カードケースを購入したりするのも不要です。
イメージ的には、スマホが財布となり、中にSuicaが入っているという感じ。カードタイプならではの紛失といったリスクも回避できます。
コンビニやスーパーなどで使える
モバイルSuicaに限った話ではありませんが、Suicaは、鉄道利用以外にもコンビニやスーパーでの電子マネーとして利用できます。例えば、コンビニならファミリーマートやローソン、スーパーならイオンやイトーヨーカドーなどが有名です。
他にも飲食店で利用できるケースもあり、マクドナルドや吉野家、ドトールコーヒーなど、店舗のバリエーションは豊富に用意されています。
もちろん、モバイルSuicaなら決済時にスマホを専用端末にかざすだけでOKです。買い物に利用できるだけでなく、スピーディーにお支払いできるのも、モバイルSuicaの魅力といえます。
鉄道利用でポイント還元
カードタイプではなく、モバイルSuicaをおすすめする最大の理由は、何といっても「鉄道利用時のポイント還元率の高さ」です。
実は、Suicaでは、2019年10月1日(火)より、JR東日本の鉄道を利用するとポイントが貯まるようになりました。つまり、電車に乗る際、Suicaを利用するとポイントが貯まる、ということですが、カードタイプとモバイルSuicaでは、還元率に大きな差があるのです。
【ポイント還元率】
カードタイプのSuica | 0.5%(200円ごとに1ポイント) |
モバイルSuica | 2%(50円ごとに1ポイント) |
上記表のように、モバイルSuicaではカードタイプの4倍ものポイントが貯まります。例えば、東京駅から千葉県の津田沼駅まで乗車した場合、IC運賃が473円なので、カードタイプなら2ポイント、モバイルSuicaなら9ポイントという結果に。
※1回の利用金額が200円、50円未満の場合も1ポイント貯まります。
貯まったポイントは1ポイント=1円として利用できます。4倍の差は大きいので、カードタイプよりもモバイルSuicaの方がおすすめです。
モバイルSuicaの注意点
鉄道利用などはJREポイントへの登録が必須
鉄道利用などで、モバイルSuicaのポイントを貯めるには、JREポイントへの登録が必須になります。
JREポイントとは、JR東日本の共通ポイントサイトのこと。利用するためには、事前の会員登録が必要です。具体的には下記の手順です。
【手順】
- JRE POINT WEBサイトのトップページから「新規登録」を選択
- メールアドレスを入力し、パスワードを設定(会員仮登録)
- サイトへログイン
- 第2パスワードの設定
- 登録するポイントサービスでモバイルSuicaを選択
- 必要事項を入力
- 登録完了
また、スマホでモバイルSuicaを利用する場合は、Apple Payなどのウォレットアプリか、モバイルSuicaのアプリが必要なので要注意。
Felicaを搭載していないスマホでは利用不可
カードタイプと違い、スマホを利用するモバイルSuicaは、機種によって利用できないケースがあります。モバイルSuicaを利用するためには、スマホが「おサイフケータイ」や「FeliCa」に対応している必要があるからです。
例えば、iPhoneの場合、iPhone7より前の機種では、モバイルSuicaを利用できません。ただ、Apple WatchのFeliCa対応機種を用意すれば、実質モバイルSuicaを利用できるようになるので参考にしてください。
※iPhone6s+AppleWatch series3の組み合わせなら、改札機に手首をかざすだけで乗車できる。
まとめ
今回は、スマホでSuicaが利用できる「モバイルSuica」について解説しました。
押さえておきたいポイントは、「カードタイプよりお得、かつ便利」という点で、ポイント還元率が4倍も違います。
JR東日本の鉄道を利用している人は多いと思うので、モバイルSuicaを活用して、お得さ、スピーディーさを体感してみてください。
◆平本良太
クレジットカードやキャッシュレス決済の最新情報に明るいWebライター。ファッションやグルメを中心にトレンド記事も手がける。