カメラを顔より下に構えて撮ると、二重あごっぽい写りになりがち。さらに、見下げた目線になってしまい、威圧的な態度に見えて、好印象にはなりにくい。特に女性の場合は、スマホを顔より少し上に構え、スマホを覗き上げるように撮るのがおすすめ。
今回撮影に使用した機種
●アップル「iPhone 11 Pro」「iPhone XS Max」
●Google「Pixel 4 XL」
●サムスン「Galaxy Note 10+」
●ソニー「Xperia 5」
SNSで映える撮影の基本ポイントはこれだ!
ポイント
斜め上から撮ると、鼻筋が通り、二重あごも防げる!
スマホ時代になって重要な撮影シーンになったのが、「自撮り」や「セルフィー」などとも呼ばれる、自分撮りだ。
もちろん、誰もが少しでもきれいに写りたいと思うもの。しかし、カメラを顔より下に構えて撮ると、二重あごっぽい写りになりがち。
さらに、見下げた目線になってしまい、威圧的な態度に見えて、好印象にはなりにくい。
特に女性の場合は、スマホを顔より少し上に構え、スマホを覗き上げるように撮るのがおすすめ。
スマホカメラのレンズは、基本的に広角。広角レンズはレンズに近いものはより大きく、離れたものはより小さく見せる遠近感のデフォルメ効果が高いので、これを利用する。
上目から撮影すれば、鼻筋が通り、二重あごも防げ、目が大きく好印象な写真が撮れる。
男性の場合は、顔と同じ高さにスマホを構えれば、あご回りがすっきりした写真になる。
■意識してカメラを上に構えてみよう
普通にスマホカメラを持つと、どうしても顔より下になりがち。思い切って顔より高く構えて撮影してみよう。
[Xperia 5で撮影]
■あご回りがほっそりして目が大きく写る
カメラを顔より少し上に構えて撮ったところ、あご周りがほっそりとした写真になった。鼻筋も通り、目が大きく写るので、全体的に好印象。
[Xperia 5で撮影]
ポイント
スマホを裏返して、高画質なアウトカメラで撮る!
スマホの自撮りといえば、モニター画面を見ながら、モニター上部に搭載されたインカメラ(前面カメラやサブカメラともいう)で撮影するのが、一般的。
しかし、スマホに搭載されるカメラは、インカメラよりも、背面に搭載されているアウトカメラ(メインカメラともいう)のほうが高画質の場合が多い。そのため、自撮り慣れしている人ならば、あえてこのアウトカメラで撮影するのもありだ。
カメラを裏返して撮るため、当然、モニターを見ることができない。そのため、撮りながらの構図確認が難しいが、画質は文句なしだ。
SNSであれば、通常はインとアウトの違いはあまり気にならないが、こだわると、アウトのほうが感度やダイナミックレンジ(明るいところから暗いところまでを表現できる再現幅)の広さで有利なのだ。
特に、暗い場所や、青空の下などでの再現性に差が出る。
■カメラを裏返して、画面を見ずに撮る
一般的にはインカメラで撮影する自撮りだが、あえて画面を見ず、下右画像のようにアウトカメラで撮ってみよう。
[Xperia 5で撮影]
■アウトカメラでは青空がくっきり
インカメラ(左)は画素数が少ないことが多いが、特にセンサーサイズが小さいのが画質の違いに現れる。アウトカメラ(右)で撮影すると、青空の描写に大きな差が出る。
[Xperia 5で撮影]
ポイント
ミニ三脚を使えば、全身の自撮り写真も簡単に撮れる!
自撮りといえば、顔のアップが思いつくが、「インスタグラム」でアクセスが多い人などは、写真にバリエーションを持たせるために、さまざまなアングルの写真を掲載している。
特に、写真映えのするスポットに出かけたときなどは、風景と一緒に全身を写したいもの。そこで用意したいのが、小型の三脚だ。一般的な三脚と違って、高い位置に設置できないのが難点だが、あえてローポジションで風景の広がりを写し込むのもおすすめ。適当なテーブルなどに置けば、ある程度の高さからの撮影も可能になる。
当然、シャッターはそのままでは押せないので、セルフタイマーを利用しよう。機種によっては「手のひらをカメラに向ける」などのジェスチャーをしたり、「ハイ、チーズ」などと声をかけたりすると、自動で撮影してくれるものもあるので、うまく活用したい。
■スマホ用のミニ三脚を利用してみよう
小型の三脚を利用。簡易的なものよりも、しっかりとした作りの三脚のほうがおすすめだ。
Joby
ハンディーポッドモバイル
実売価格例:4970円
■ポーズが自由に取れ、楽しさが表現できる
広い公園で逆光を生かした全身撮り。三脚があればポーズが自由になるので、大きなアクションで楽しさを表現するのがコツ。
[Galaxy Note10+で撮影]
ポイント
撮るだけで盛れる「Ulike」や「SODA」アプリを活用
SNS上の写真は、ちょっと加工して「盛った」ものが、もはや一般的だ。とはいっても、画像修整アプリなどを使って、写真を一枚一枚、後から修整するのはめんどう。
そこでおすすめしたいのが、「盛れる」フィルターが初めから収録されたカメラアプリだ。
少し前は、自動的に猫の鼻やウサギの耳などが顔に付けられる「SNOW(スノウ)」アプリなどがはやったが、今は、肌のトーンや唇の色などをメイク感覚で調節できる「Ulike(ユーライク)」や、よりナチュラルに盛れる「SODA(ソーダ)」といったアプリが、カメラアプリの主流になっている。
ただ単にフィルターを選択し、撮影するだけでも「盛れる」のだが、使い方に慣れたら、さらに目の大きさや輪郭など細かな調整を施し、自分好みの盛り加減にすることも可能。誰でも「盛った」写真を簡単にアップできるようになる。
■専用アプリなら簡単に「盛れる」
Ulike(提供:Lemon, Inc.)
「盛れる」アプリとして人気。タレント並みの「激盛り」やナチュラルメイク的な盛りが簡単に撮れる。
■室内の暗いシーンでも明るい肌に撮れる
暗い飲食店内の電球光での撮影。肌色がくすんで、影も目立つ写真が、「Ulike」アプリで撮影すれば、まるで赤ちゃんのようなぷるぷるの肌に撮ることができた。
[iPhone XS Maxで撮影]
■解説/吉村 永(カメラマン)モデル/八嶋夏世(ソレイユ)