【Wi-Fiとは】初心者のための基礎を解説!導入するには何が必要?5GやBluetoothとの違いは?

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スマホをはじめ、ノートパソコンやさまざまなガジェット、家電を使ううえでも、もはや欠かせない存在となったWi-Fi。外出自粛やテレワークなどで自宅にいる時間が長くなった昨今、これまで以上にWi-Fiを利用する機会が増えているだろう。ここでは、Wi-Fiの基本をおさらいし、より快適につかうためのノウハウを解説する。

Wi–Fiって何に使う?どんなメリットがあるの?

Wi-Fiは、スマホやパソコンといったデジタル機器(端末)を、光回線の高速インターネット回線につなぐためにある。端末とインターネット回線の間を無線(電波)でつなぐので「無線LAN」ともいわれる。
Wi-Fiを使うメリットは、「端末がワイヤレスでインターネットを利用できる」「高速な光回線でインターネットを利用できる」「携帯電話会社のモバイル回線を使わないので、パケットを消費しない(ギガが減らない)」などが挙げられる。

特にスマホは、自宅でWi-Fiを使うことで、モバイル通信の頻度が下がれば、より安いパケットプランに切り替えることが可能になるので、スマホの月額料金を安くすることもできる。

スマホやパソコンを無線でネットに接続できる

自宅に引いている光回線の高速インターネット回線を、スマホやパソコンにつなぐのがWi-Fiの主要な役割。

スマホ以外の機器でもWi–Fiにつながるの?

現在の家電やデジタル機器の大半は、インターネットに接続する機能を持っている。そして、それらの機器は、インターネットへの接続手段としてWi-Fiを採用していることが多い。

例えば、テレビやレコーダーは、「YouTube」などのネット動画の再生などにインターネットを採用しており、その接続方法としてWi-Fiを利用することになる。

ほかにも、最新のエアコンは外出先からスマホを使ってスイッチを入れることができるが、この場合もWi-Fiを通じてインターネットにつながっている。このように、デジタル家電・生活家電のいずれでも、その実力をフルに発揮させるには、Wi-Fiが不可欠になっているのだ。

あらゆる機器でWi-Fiを活用できる

AV機器からエアコンなどの生活家電まで、最近の家電の多くがWi-Fiを活用している。

近ごろは家庭にWi-Fiがあることが前提になってモノが作られているんだね。

Wi–Fiを導入するためにはどうすればいい?

Wi-Fiの主たる役割は、端末を光ファイバーなどのインターネット回線につなぐことにある。そのため、まずは自宅に固定のインターネット回線が引かれていることが必要。未導入なら、プロバイダーなどの回線業者に連絡して、固定インターネット回線を導入する。

そのうえで、「Wi-Fiルーター」という機器を購入して、固定インターネット回線の業者からレンタルされているインターネットモデムやルーターにケーブルで接続すればいい。

インターネット回線の有無がポイント

Wi-Fiルーターは回線業者からレンタルできる場合もあるが、通常は購入することになる。

Wi–Fiルーターの取り付けには専門業者の工事が必要?

すでに自宅に光ファイバーなどの高速インターネット回線が導入されているのであれば、そこにWi-Fiルーターを追加するための作業は、非常に簡単だ。

既存のインターネットモデムとWi-Fiルーターを有線LANのケーブル1本でつなぐだけなので、業者の工事は必要ない。

しかし、自分で作業するのは不安という場合には、ルーターのメーカーやショップが行っている設置・設定サービスを利用するといいだろう。

メーカーの訪問設定サービスもある

自宅の電波状況や機器の設置場所のアドバイス、Wi-Fi導入後の問題の解決などを請け負う。

Wi–Fiルーターをすでに導入済みだけど交換する意味はある?

最新型のスマホやWi-Fi対応端末機器を使っている場合、すでに導入済みのWi-Fiルーターでは、それらの機器の性能を100%引き出せないことがあるので、最新のWi-Fiルーターへの買い替えを検討しよう。

最新のWi-Fiルーターならば、たくさんのWi-Fi対応端末機器があっても、それぞれの通信速度の低下がなく、大容量のコンテンツをスムーズに利用できるなど、ネット環境が快適になるという大きなメリットがある。

Wi-Fiルーターを交換するメリット

たくさんの機器が快適につながる
動画などの大容量コンテンツがスムーズに再生できる
新型スマホなどの高速通信に対応できる
大容量データを高速ダウンロードできる

Wi-Fiルーターを最新機種にすれば、固定インターネット回線や端末の実力をフルに発揮できる。

Wi–Fiっていろいろな規格があるけど、どんな違いがある?

現在、家庭用とされているWi-Fiには、いくつかの規格がある。まず、使用する電波の周波数が「5Gヘルツ帯」と「2.4Gヘルツ帯」に分かれている。周波数ごとの特徴は左の表のようになっている。大まかにいえば、スマホやパソコンといった高速通信を頻繁に必要とする機器は5Gヘルツ帯で使うのがよく、それ以外の補助的な機器は2.4Gヘルツ帯で使うというのが現実的である。

ちなみに、5Gヘルツ帯の機器と2.4Gヘルツ帯の機器は、使用する周波数が違うので、直接通信はできない。しかし、両方の周波数に対応したWi-Fiルーターがあれば、それを介して双方が通信できるようになっている。

5Gヘルツ帯も2.4Gヘルツ帯も、Wi-Fiの規格は歴史を重ねている。基本的に「新しい規格ほど速い」のだが、新しい規格は古い規格と互換性を保っているので、古い規格にしか対応していない機器でも、最新規格の機器と通信できる。ただし、通信速度は古い規格の速度が上限となる。

周波数帯による電波の特徴

5GHz帯
●対応機器が少なく電波の干渉が少ない
●通信速度が速い
●壁や家具などの障害物に弱い
スマホ、無線キーボード、ゲーム、電子レンジ、ノートパソコンなど
2.5GHz帯
●対応機器が多く、ほとんどの製品で使える
●壁や家具などの障害物に強い
●通信速度が遅い
スマホ、デジカメ、ゲーム、ビデオカメラ、プリンター、ノートパソコンなど

今市場にある機器では、11gが最も古い規格であり、プリンターなどに採用例がある。それ以降、11n、11ac、11axと進化しており、実は、11acの規格上の最高速度(理論値)で、家庭用有線LAN(ギガビットイーサネット)の速度を超えている。なお、現在、多くのスマホには11acが搭載され、iPhone11など、一部の最新機種では11axが採用されている。そして、11axなどの規格名では、どれが新しい規格なのかわかりにくいため、業界団体により、「Wi-Fi6(ワイファイ シックス)」という世代名が付けられた。この数字が大きいほど、新しい規格ということだ。

Wi-Fiの世代名と規格による速度の違い

店頭に行くと、いろいろな機器があってよくわからない

確かに、Wi-Fi売り場にはいろいろな機器が並んでいて、最初は面食らうだろう。とりあえず、自宅にWi-Fiを導入するときに必要となるのは「Wi-Fiルーター」か「メッシュWi-Fi」だと覚えておこう。あとは、有線LANをWi-Fiに変換する「Wi-Fiアダプター」や、Wi-Fiの電波が届きにくいところへ電波を送り込む「Wi-Fi中継機」などの機器があるが、これらは必要に応じて使うものなので、頭の隅に置いておこう。

Wi-Fi機器には多彩な種類がある

まずは、Wi-FiルーターかメッシュWi-Fiを購入することになる。

メッシュWi-Fi

Wi-Fiルーター

Wi-FiアダプターやWi-Fi中継機は、Wi-Fi導入後に補助的に使う機器。

Wi-Fi中継機

Wi-Fiアダプター

「5G」という言葉を聞くが、Wi–Fiとは別のもの?

「5G(ファイブジー)」は、携帯電話の次世代通信規格のことである。現在、日本で主流となっている携帯電話(スマホ)の通信規格はLTEといわれるもので、これが4G(フォージー、第4世代)となる。今年からサービス開始が予定されているのが5G(第5世代)の通信規格である。よって、5GとWi-Fiは別ものである。

しかし、データ通信する仕組みは双方とも似ており、5G対応のスマホには、必ず11axが採用されることになると考えればいいだろう。

5GとWi-Fiはそもそも別の接続方式

ブルートゥースとWi–Fiの違いって何?

ブルートゥースは、2.4Gヘルツ帯の電波を使った近接データ通信の規格である。ファイルの転送といった用途にも使えるが、主な役割はキーボードやマウス、ヘッドホン、スピーカー/マイクといった周辺機器と、スマホやパソコンといったデジタル機器をワイヤレスで接続することである。Wi-Fiとはまったくの別もので、細かい設定なしで接続できる半面、電波の到達範囲は10メートル程度。高画質動画を転送するといった大容量通信にも不向きである。

ブルートゥースとWi-Fiの比較

◆解説/福多利夫(フリーライター)
◆イラスト/中山 昭(絵仕事 界屋)

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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