オーディオテクニカ「ATH-ANC300TW」のイヤホン自体のバッテリー寿命は4.5時間。充電ケースで3回充電できるため、最大18時間も使える。また、専用アプリの「Connect」を使えば、3種類のノイズキャンセル(NC)効果の切り替えやヒアスルー時の外音の聴こえ方も調整できる。
今回のテストアイテムはこちらオーディオテクニカ ATH-ANC300TW
実売価格例:2万7280円
プロフィール
フィードバック型とフィードフォワード型の二つのノイズキャンセル機能を採用したモデル。ワンボタンで外部の音が聴けるヒアスルー機能も備える。音切れに強い伝送方式を採用し、安定した接続性を実現している。
「フィードバック型」は、ノイズキャンセル用のマイクを音導管内に配置。「フィードフォワード型」ではハウジングに配置。本機では、その両方を採用している。
イヤホン部は、耳穴に収まりやすい形状となっていて、フィット感を高めている。外側マイクを搭載するハウジング部の出っ張りが持ちやすく、スムーズに装着できる。
SPEC
●型式/ダイナミック型●ドライバー/5.8mm●対応コーデック/aptX、AAC、SBC●充電時間/イヤホン:約1時間、充電ケース:約2.5時間●使用可能時間/最大約4.5時間(ヘッドホン)、最大約18時間(充電ケース併用時)●重量/7g(1個)、約50g(充電ケース)
最大18時間の再生が可能
イヤホン自体のバッテリー寿命は4.5時間。充電ケースで3回充電できるため、最大18時間も使える。約10分で1時間使える急速充電も可能だ。
使用場所に合わせて三つの効果から選べる
本機は、ハイブリッド型のデジタルノイズキャンセル技術、「QUIETPOINT」を採用。ノイズフィルターの特性を独自に設計し、高いノイズ除去性能と違和感の少ない静けさを実現している。
専用アプリで三つの効果が選べ、「Airplane」では低周波主体のノイズを積極的に低減、「On the go」は全帯域のノイズを低減、「Office/Study」は静かな環境下でのノイズに対応するなど、使用場所に合ったモードを選べる。ノイズ低減の性能も優秀だが、閉塞感のない自然な静けさが得られるので、非常に快適に使うことができた。
専用アプリでNCの調整ができる
専用アプリの「Connect」を使えば、3種類のノイズキャンセル(NC)効果の切り替えやヒアスルー時の外音の聴こえ方も調整できる。
ドライバーユニットは、口径5.8ミリ。高域特性を向上させるDLCコーティング振動板を採用し、解像度の高さと豊かな音場再現を追求している。ドライバーの小型化も実現されており、イヤホン部のコンパクト化にも貢献しているようだ。
装着しても耳からはみ出す部分が小さく、じゃまになりにくいのは好印象。フィット感が良好でズレにくく、IPX2相当の防滴性能により、水しぶき程度なら安心だ。
ホールの響きや音場の広がりも良好
音楽再生はaptX接続で行ったが、解像度の高いクッキリとした音を楽しめた。細かな音まで再現できるだけでなく、弱音や音の余韻まで鮮明に再現する。そのため、ホールの響きや音場の広がりも豊かで良好だ。
女声ボーカル曲を聴くと、声は強弱や歌い方の変化までよく描き、表情が豊か。中低音が充実しており、実在感のある声になるし、グッと力を込めた部分では力強さもあり、聴きごたえがある。
音質の優れた完全ワイヤレス型イヤホンが増えているが、本機もそれらと肩を並べる優秀な音だと感じた。
おすすめ度…A
解像度の高い音で、弱音や余韻まで鮮明に再現。自然な静けさも得られる
ココが〇
イヤチップは、シリコン製の3サイズのほか、コンプライ製のウレタン製チップも付属。装着感を、さらに高めることができる。
ココが✕
左右のボタンでの操作はシンプルでわかりやすいが、ノイズキャンセル効果の選択も、アプリを使わずにできるとよかった。
※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。
※価格は記事作成当時のものです。
文/鳥居一豊(AVライター)