この記事では、休暇村の「手ぶらでキャンプ」プランがどういうものか、実際に行ってみた感想や体験についてご紹介します。休暇村の「手ぶらでキャンプ」というプランは、初心者でも安心してキャンプを楽しめる内容です。しかし、「本当に手ぶらでも良いの?」「どんな食べ物が出るの?」「コロナ対策は?」など、気になるところも多いのではないでしょうか。「手ぶらでキャンプ」を失敗しないためには、休暇村が提供する内容と実体験の感想を予備知識として得ておきましょう。
休暇村の「手ぶらでキャンプ」は初心者でもOK
休暇村とは、国立公園・国定公園などに設けられた宿泊施設です。2020年現在、全国で37村あるとされています。
休暇村の中には「手ぶらでキャンプ」というプランがあり、その名のとおり重たい荷物を準備せずキャンプが楽しめます。テントは設営済み、バーベキュー用具や食材も準備されているため、初心者でも簡単に充実したキャンプが実現します。
利用料金・コース内容
休暇村では普通の宿泊施設(ホテル)も用意されています。スタンダードな宿泊プランなら、1泊2食付きで1万円前後です。利用シーズンや地域、人数や部屋タイプなどによって金額が異なります。
「手ぶらでキャンプ」はホテルでの宿泊料金よりもやや安く、大人1人で6,000~8,000円前後です。小学生ならさらに安く、4,000~5,500円前後、幼児(4~6歳まで)は3,000~4,500円前後ですみます。3歳以下のお子様は無料ですが、寝具や食事はついてこないので、必要であれば持ち込みをしましょう。
「手ぶらでキャンプ」を実施している休暇村は限られる
「手ぶらでキャンプ」のプランは、すべての休暇村で実施されているわけではありません。37村ある休暇村の中で「手ぶらでキャンプ」を実施しているのは28村であり、場所によって金額や料理に差が出るようです。
家から近くで選ぶべきか、内容で選ぶべきか、金額で選ぶべきか、家族の意見を取り入れつつじっくりキャンプ場を検討してください。
休暇村の「手ぶらでキャンプ」にチャレンジ!
8月某日、わが家でははじめての「手ぶらでキャンプ」にチャレンジしてみました。
家族構成は私・夫・長男(小学2年生)・次男(3歳)の4人、場所は「近いから」という理由で選んだ栃木県の「休暇村那須」です。
夫はキャンプ経験がありますが、子供と私は生まれてから初めてのキャンプ。
何を持っていくべきか、どうやって寝るのか、服装はどうすれば良いのかなど、不安を抱えて向かったものの、最終的にとても楽しい時間を過ごせました。
内容を詳しくレビューいたします。
キャンプ場はホテルから車で5分
キャンプ場に入る前にホテルでチェックインをし、フロントでキャンプ場の説明とキャンプ食材・用具を受け取ります。
その後、自分たちの車でキャンプ場へ移動、ホテルから5分ほどの場所にキャンプ場が見えてきました。キャンプ場入り口にはリヤカーがあるので、荷物をすべて乗せて自分たちのキャンプサイトへ移動します。
キャンプサイトに到着
駐車場からキャンプサイトまでは歩いて3分程度です。
テントはかなり小さめ……と感じたものの、中に入ってみると結構広く、4人なら何とかなりそうです。タープ(別料金:1,000円/人)も張ってあったため、まずは支給されたテントマットをテント内に敷いて、バーベキューテーブルを組み立てました。
バーベキューコンロも置いてあり、本当に身ひとつでもキャンプができそうです。
隣のサイトを見渡すと、通路を挟んで親子連れが2組、学生3人組が1組。
どこも距離が開いており、お互いに接触するようなことはありませんでした。
雨が降っても大丈夫
途中、にわか雨が降ってきましたが、深い森の木が屋根がわりになっているのとタープが設置されているので、濡れる心配はありません。
それでも雨天時用にと、テントから歩いて3分くらいのところに屋根付きバーベキュー会場も設営されています。強い雨が降っても、バーベキューは問題なくできそうです。
夕方、バーベキュー開始
キャンプ場内は深い森の中にあり、これといって遊べるような遊具などはありません。子供たちは虫を捕まえたり、きのこや植物を眺めたりして自然と触れ合っていました。
夕方になりバーベキューを開始です。
炭の起こし方の手順が入っていたので、小学2年生の長男にやらせてみました。
「手ぶらでバーベキュー」プランで配られる食材は、1人あたり豚肉100g、牛肉100g、ウインナー1本と野菜適量、焼きそば麺です。「食事がもし足りなかったらどうしよう……」という不安から乾き物やお菓子も持参していましたが、支給された食材だけで充分お腹が膨れました。
ちなみに休暇村那須の「手ぶらでキャンプ」プランには、バーベキューだけでなくカレープランもあります。
お風呂はホテルの大浴場に入浴可
バーベキューが終わったらお風呂に……と思ったのですが、お腹も膨れて疲れている中ホテルに車で戻るのは面倒なため、入らずに済ませることにしました。
ホテルの大浴場を使う場合、18:00~20:30までの時間指定で入れます。バスタオルは100円でレンタル、タオルは200円での販売です。
シャンプーやリンス、化粧水やヘアートリートメントなどは浴場に設置されています。
夜はおどろくほど真っ暗……
キャンプ場の夜は真っ暗。支給されたランタンではとても明るさが足りません。さらに20時過ぎたあたりにはまわりのサイトは就寝準備に入るため、大きな声で騒ぐのもNGです。
寝る準備を進めてテントに入るものの、気温は夜中になるにつれてぐんぐん下がり、Tシャツ+寝袋では少し寒いくらいでした。
朝ごはんはホテルへ取りに行く
本来なら朝はホテルのモーニングビュッフェが準備されていたのですが、コロナのため中止に。洗顔と歯磨きを済ませたら、ホテルへモーニングボックスを取りに行きます。
サンドイッチの中身はトマトとキャベツ、卵焼きです。
サンドイッチひとつですでにボリューム満点ですが、ジュースとボックスも含めて、すべておいしくいただきました。
片付けをしてチェックアウト
その後、片付けをしてチェックアウトです。
テント内にあったもの(寝袋・テントマット)はそのままでも良いですが、ゴミはゴミ捨て場へ、キャンプで使ったコンロやテーブル類はキャンプ場内にある管理センターに返却します。
片付けが済んで車を出せばホテルへは寄らなくてもOK、そのままチェックアウトとなります。
あると良かったもの
「手ぶらでキャンプ」といっても、あると便利だな、と思ったものをいくつかご紹介します。
大きめのクーラーボックス
飲み物や食べ物の保存・テーブルがわりにもなり便利です。
明るめのライト
支給されたランタンでは暗過ぎて、日が落ちてからは移動も困難。明るめのライトがひとつあると安心です。
椅子
設置されていたバーベキューテーブルセットは椅子ががたつき、座り心地は微妙でした。背もたれのある折りたたみの椅子があると、リラックスできます。
レジャーシート
大きなテントではないため、荷物を置くとテント内がいっぱいに。夜露に濡れても良いもの、盗まれる心配のないものは、外にレジャーシートを敷いて置いておきました。
ウォータータンク
炊事場まで近かったのですが、やはりテントの近くに水道があると便利です。100円ショップ(ダイソー)で400円で売られていた25L入るウォータータンクは、手洗いや食器を流すのに重宝します。
暖かい上着
夜の森・山は想像以上に冷えます。夏でも長袖シャツを1枚は持っていくようにしましょう。
気になるコロナ対策
休暇村那須のキャンプ場では、すぐ隣のサイトにテントは張ってあるものの人はおらず、おそらく間隔をあけてお客さんを入れている様子でした。
道ですれ違う程度しか他グループとの接触はないものの、人が少ないという点は、この時期は安心できるポイントです。ホテルロビーには検温装置とアルコールの設置があり、透明板で仕切られたフロントの中では、マスクを装着したスタッフが対応をしてくれます。
食事面でも一人分ごとに容器が分けられており、不安は少ない印象です。
ただし、大浴場の脱衣所は空気調整がなされているものの窓はないため、この点だけが不安が残るといえます。体を拭くシートを持っていく、といったふうに、自身での対処をしましょう。
まとめ
手ぶらでキャンプは、本当に手ぶらでも問題なく楽しめます。ただし、プラスアルファでアイテムを持参したりコロナ対策をしっかりしたりすることで、もっと安心して楽しむことができるでしょう。
キャンプデビューを考えている方は、休暇村の手ぶらでキャンプをまずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。