【Windows10】スタートメニューを使いやすくカスタマイズする方法 OS設定だけでも大幅改善&おすすめ無料アプリを解説

ガジェット

Windows10の「スタートメニュー」は、アプリの起動時などになくてはならない存在だが、さほど使いやすくはない。例えば、画面は大きく専有してしまうし、メニューのなかから目的のアプリや機能を探し出すのも思いのほか骨が折れる。そこで今回は、スタートメニューを使いやすくするオススメのカスタマイズ方法のほか、Windows7以前のスタイルに変更できる無料アプリを紹介する。

Windows10の「スタートメニュー」が使いにくい3つの理由

なぜ使いにくいのか?

Windows10の「スタートメニュー」はその名のとおり、アプリを起動したり、システム設定を開いたりなど、パソコンを使う際の「入り口」となる機能だ。

従って、それだけ利用頻度も非常に多くなるわけで、ごくわずかでも使いにくい部分があると、積もり積もってパソコンの操作に大きな支障をきたす可能性もある。

もちろん、特に支障がなければそのまま使い続ければいいが、正直なところ、10のスタートメニューはユーザー間での評判は賛否両論。Windows7以前のスタートメニューには悪評らしい悪評はほとんどなかったことを考えると、やはり10のスタートメニューはなにかしらの問題点を抱えていると判断すべきだろう。

【理由1】画面に占める表示エリアが大きすぎる

Windows10のスタートメニューが使いにくい理由として真っ先に挙げたいのが、「表示エリアが大きすぎる」という問題だ。

大きなスタートメニューがほかのパソコン作業の妨げになることも少なくないはず。

使用しているタイルの数にもよるが、スタートメニューはデスクトップ画面の4分の1ほどのスペースを占めてしまうことも珍しくはない。

スタートメニューの表示エリアが大きくなると文字は読みやすくなるが、反面、メニュー全体の把握に視点移動が必要になるなど、一覧性が大きく損なわれてしまい、スムーズな操作が難しくなる。

10のスタートメニューは、大別すると「階層式メニュー」と「タイル」という2つの要素で構成されているため、そのぶんスペースを取るのは致し方ないという事情はある。
しかし、タッチ操作を利用するならともかく、普段はめったに使わないタイルのために、余分なスペースを割くのはあまり合理的とはいえない。

【理由2】スタートメニューの文字やアイコンが大きすぎる

Windows10ではタブレット端末向けのタッチ操作にも対応するため、従来のOSと比べるとアイコンや文字のサイズが大きく設定されている。おかげでタッチ操作時に押し間違いなどのミスは生じにくくなっているが、10をパソコンとしてしか使わないのなら、こうした配慮にさしたる意味はない。

スタートメニューのアイコンや文字は、指でも楽々タッチできるように大きめに設定されている。

むしろ、文字やアイコンのサイズが大きくなったぶん、一画面に表示できるメニュー項目が激減。結果、目的のアプリや機能を探し出すのにスタートメニューを何度もスクロールさせなければならなくなったことを考えると、正直なところ、デメリット以外の何ものでもないといえる。

【理由3】スタートメニュー項目の並び替えができない

よく使うアプリなどがある場合、その項目をスタートメニューの先頭に置きたいと考えるのは至極当然といえる。

しかし、10のスタートメニューは「名前順」に固定されており、並び替えのカスタマイズには非対応。そのため、よく使うアプリがある場合は、タイルに「ピン留め」しておくほかない。

スタートメニューの順番は「記号→数字→アルファベット→ひらがな→漢字」に固定されており、並び替えはできない。

しかし、ひとつやふたつ程度ならともかく、タイルの数が増えてくるとどうしても一覧性が落ちてしまう。見つけやすいようにタイルに設定したはずが、かえって探すのに手間が掛かるようになってしまっては、本末転倒というほかないだろう。

OS設定だけでスタートメニューをカスタマイズする方法

OS設定だけで操作性はある程度改善できる

前節では10のスタートメニューが使いにくい理由を3つ挙げたが、これらをすべて解決するには「スタートメニュー置き換えアプリ」を利用するほかない。

とはいえ、パソコン初心者の場合、OSのインターフェイスを大幅に変更するようなカスタマイズアプリを利用するのはややハードルが高いと感じる場合もあるだろう。

そんなとき10の設定を使って、スタートメニューのスタイルを変更してみるといい。すべての問題を改善することはできないが、OSの設定を変更するだけなので難しいことは一切なし。もちろん、予期せぬパソコントラブルを招くこともないので、ビギナーでも安心だ。

【改善1】タイルをすべて外す

まずはめったに使わないのにスペースだけを取る、お邪魔な「タイル」をすべて取っ払ってしまおう。やり方はとってもかんたん。まずはタイルを右クリックしてメニュの「スタートからピン留めを外す」をクリック。

これでタイルが消える。あとはこれを繰り返して、すべてのタイルを消していこう。

なお、タイルを消しても、同様の項目がスタートメニューかデスクトップ上にもあるはずなので心配する必要はない。

ピン留めを外したアプリはスタートメニューなどから起動すればOK。

すべてのタイルを消したら、スタートメニューの右端をドラッグしてサイズを縮小させる。

メニューの右端を左側にドラッグしてサイズを縮小させる。

これでタイルなしのコンパクトなスタートメニューの出来上がりだ。

スッキリした画面になった。

【改善2】不要な表示項目をカットする

「最近使ったアプリ」「よく使うアプリ」など、スタートメニューにほとんど使わない項目があると、そのぶんスペースを取るし、一覧性も低下する。

こうした無駄な項目は思い切ってすべて非表示にして、スタートメニューをスッキリさせてしまおう。

まず設定を開いて、「個人用設定」→「スタート」をクリック。

「スタートメニューにアプリの一覧を表示する」以外の項目をすべてオフにする。

スタートメニューから不要な項目が消えてスッキリ!

【改善3】スタートメニューの表示項目を増やす

スタートメニューの文字サイズを小さくすることはできないが、表示スペースを増やすことできる。これで必要な項目を探す際に、スタートメニューをスクロールさせる回数もある程度抑えられるはずだ。

スタートメニューの表示スペースを増やすには、メニュー上端をドラッグしてそのまま上に向かってドラッグ。

メニュー上端を上に向かってドラッグする。

画面上端までドラッグしてスタートメニューの縦サイズが最大になったら、カーソルを離す。

これでスタートメニュー項目を画面いっぱいまで表示できるようになる。

無料のスタートメニュー「置き換え」アプリを使ってみるのも手

カスタマイズアプリならスタートメニュー環境を抜本的に改善できる!

スタートメニューのカスタマイズには、Windows10の設定変更だけではやはり限界がある。スタートメニューの使い勝手やインターフェイスを抜本的に改善したいのなら、カスタマイズアプリを使うのがベストだ。

OS設定をいじるようなカスタマイズアプリを利用するのは、ビギナーにはハードルが高いだろうが、実はそれほど身構える必要はないので安心していい。ほとんどの場合、初期設定さえ済ませてしまえば、あとは問題なく使える。

以下では、数ある置き換えアプリのなかから、パソコン初心者でも安心して使える無料アプリを5本ピックアップしたので、ぜひ活用してほしい。

無料カスタマイズアプリのおすすめ5選

Windows7やXPのスタートメニューも再現できる
Classic Shell

Windows7やXP風のスタートメニューを再現できるランチャーアプリで、スタートボタンの見た目を変更可能なスキン機能も搭載している。

10標準のスタートボタンからランチャーを起動できるので、標準のスタートメニューをそっくりそのまま置き換えられる。

スタートメニューのスタイル変更はアプリの設定から行える。

まずスタートボタンを右クリックしてメニューから「設定」を選択しよう。

次に、設定画面の「Start Menu Style」タブから好みのスタイルを選択し、画面右下の「OK」ボタンをクリックする。

(1)(2)「Start Menu Style」タブから好みのスタイルを選択(3)画面右下の「OK」ボタンをクリック。

これでスタートメニューのスタイルが切り替わる。

一方、外観の変更は「設定」→「Skin」タブにある、「Skin」のプルダウンメニューから実行可能。プルダウンメニューから好きなスキンを選んで、画面右下の「OK」ボタンをクリックすると外観が切り替わる。

スタートボタンをクリックすると、選択したスキンのスタートメニューが表示される。

Classic Shellのダウンロード
http://www.classicshell.net/

外観の変更も可能なスタートメニュー置き換えアプリ
Start Menu X

スキンによる外観の変更にも対応したスタートメニュー置き換えアプリで、クラシックやメトロ、Windows10風など、多彩なグラフィックを選択できる。

10標準のスタートボタンからそのまま起動できるため、操作感も違和感なしだ。

本アプリはインストールの際に、利用するライセンスを「体験版」もしくは「フリー版」のどちらかから選べる。

体験版なら30日間フル機能を利用できるが、その後はフリー版として動作する。一方、フリー版は使える機能は制限されるが、無料で利用することが可能だ。

さらに、初期設定時には、スタートメニュー項目の取り込み方法を2種類から選択できる。

特段、支障がない限りは「Windowsアプリとその他のプログラムを同じフォルダにまとめる(推奨)」を選んだほうが無難だろう。

アプリの設定では外観の変更のほか、メニューに表示する「ホットキー」も選択できる。例えば、「シャットダウン」や「再起動」「ログアウト」などもメニュー下部にボタンとして追加しておけるので、ワンタッチで実行可能だ。

Start Menu Xのダウンロード
http://jp.startmenux.com/

設定かんたん&軽快動作でビギナーにも使いやすい
秀丸スタートメニュー

定番テキストエディタとして不動の人気を誇る「秀丸エディタ」の開発元が手掛けたスタートメニュー置き換えアプリ。タスクバー上の独自のスタートボタンを追加し、クラシックスタイルのスタートメニューを起動できる。

インストール後、画面の指示に従って初期設定を済ませるだけで、10標準のスタートメニュー項目を元にした独自のスタートメニューを利用可能。スタートメニューの項目が多い場合には複数列に渡ってメニューを展開してくれるので、スクロールなしで内容をひと目で把握できる。

スタートボタンの右クリックメニューからは「コントロールパネル」や「デバイスマネージャー」など、多種多様なシステム設定を起動することも可能だ。

なお、有償のプロフェッショナル版では10標準のスタートボタンから「秀丸スタートメニュー」を起動できるなど、さまざまな設定を利用できる。

秀丸スタートメニューのダウンロード
https://hide.maruo.co.jp/index.html

スタートメニューの代替えにも最適な多機能ランチャーアプリ
Orchis

デスクトップ画面上のダブルクリックなど、多彩な方法で起動できるランチャーアプリ。階層式メニューにも対応しており、アプリのショートカットやシステム設定など、多彩な項目を複数のフォルダーを使ってわかりやすく整理整頓しておける。

なお、本アプリのインストールを実行するとPCの保護機能が働いてそれ以上進めなくなるが、その場合は「詳細情報」→「実行」をクリックしてセットアップを続けよう。

インストール完了後、初期設定では「スタートメニューのプログラムフォルダで初期化」を選択するのがオススメ。10標準のスタートメニュー項目を自動的に取り込んでくれるので、手間なくアプリのショートカットを利用できる。

さらに、シャットダウンや再起動などシステム設定も追加可能。設定方法は、ランチャーのタイトルバー部分を右クリックして「特殊項目」を選択。あとは、登録したい項目をドラッグしてランチャーに追加すればOKだ。

Orchisのダウンロード
http://www.eonet.ne.jp/~gorota/

インストールなしで使えるシンプルなスタートメニュー
Spencer

10標準のスタートメニュー項目をそのまま利用できるシンプルなランチャーアプリ。インストールは必要なく、解凍したセットアップファイル内にある「Spencer.exe」を実行するだけでランチャーを起動できる。

デスクトップにショートカットを置いたり、タイルにピン留めするなど、起動方法はユーザーの自由だが、スタートメニュー感覚で利用したいならタスクバーにピン留めするのがオススメ。

ピン留めの方法は、「Spencer.exe」の右クリックメニューから「タスクバーにピン留めする」を選択するだけ。

これでタスクバーのアイコンからランチャーを起動できるようになる。

ランチャーからはアプリ項目などのほか、シャットダウンを実行することも可能だ。

Spencerのダウンロード
https://www.the-sz.com/products/index.php

まとめ

Windowsだけに限らず、どんなものでも、時を重ねると時流に合わせて姿かたちは変幻自在に移ろいでいくものだ。もちろん、そうした変化に適応する姿勢も大事だが、だからといって無理やり合わせて要らぬストレスを溜めていては意味がない。

四半世紀以上に渡って外観や機能を大きく変えてきたWindowsの場合、OSバージョンによって好みや相性が分かれるのは致し方ないことではある。とりわけ従来OSのスタイルから大きく変貌を遂げた10のスタートメニューは、年季の入ったWindowsユーザーほど肌に合わない場合もあるだろう。

そんなときは今回紹介したテクニックやアプリを活用して、スタートメニューを馴染みのあるスタイルに変更してしまえばいい。使い慣れたスタートメニューが戻ってくれば、パソコン作業もいっそう捗るはずだ。

◆篠原義夫(フリーライター)
パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。

ガジェットWindowsパソコン
シェアする
篠原義夫(フリーライター)

パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。

篠原義夫(フリーライター)をフォローする
特選街web

PR

大切な愛車を守る“最後の砦”!データシステム『カースティールブロッカー』で乗り逃げを阻止する!【盗難防止】[PR]
ひと昔前と比べれば減少傾向にはあるものの、依然として自動車盗難が各地で発生している。ここ数年の盗難被害台数は、1年間で5000台以上! なかでも、プリウス、ランクル、レクサスLX、アルファードなどのトヨタ車に盗難事例が集中している。大切な愛...

PRニュース