ロジクールの外付けWebカメラ「C922n Pro」をレビュー。Web会議でのノートPCおよびデスクトップPCでの使い勝手や、ライブ配信向け機能などをチェックしました。
USBで接続するだけですぐに使える
ロジクールの「C922n Pro」は、フルHDに対応した高画質なWebカメラ。カメラから7cmの距離でも自動でピントが合うオートフォーカス機能を備え、レンズの左右にはステレオマイクを搭載しています。
また、ストリーミング配信では、動きの滑らかさを表す「フレームレート」に60fpsを選ぶことで、非常に滑らかな映像を配信することが可能です。
USBでパソコンに接続するだけで、すぐに使用可能。クリップ部分をパソコンの上部に引っかけるようにして固定します。三脚用のネジ穴も付いているので、クリップを閉じて三脚に固定して使うことも可能です。
Web会議の画質がアップ!
まず、MacBook Proで使ってみました。少し高めの位置にセットしたかったので、スマホ用の三脚に取り付けることに。また、カメラのUSB端子はType-Aですが、PC側はType-Cしか備えていないため、ハブを使って接続しています。
MacBook Proの内蔵WebカメラはHD画質。単独で見るとそこまで悪い感じはしませんが、高画質なカメラで会議に繋いでいる人の映像と並んだときに、画質の粗さが少し目立ってしまいます。全体的に画面が暗いのも気になっていました。
こちらは、C922nを使ってつないだZoomの映像を相手側から見たもの。全体に明るく、映像も鮮明になっています。三脚を使ってカメラの位置を高くしたことで、上から見下ろすような感じも少し解消されました。
デュアルディスプレイ環境でも「視線」が合う
続いて、iMacでも使ってみました。iMacのカメラはもともとフルHDなので、画質の面では内蔵カメラで不満はありません。それでも外付けのWebカメラを導入したいと思った理由が、「会議中に視線が合わない」という問題が発生していたため。
筆者はiMacに外付けのディスプレイを接続して、デュアルディスプレイ環境で使っています。左側に配置したMac本体のカメラでWeb会議に繋ぐと、サイドディスプレイに表示した資料などを見ているときに、カメラから視線が大きく外れて「よそ見」をしているように映ってしまうのです。
そこで、Mac本体の右端、サイドディスプレイに近い位置にWebカメラを設置。サイドディスプレイ側に顔を向けたときも、カメラから視線が外れにくくなりました。
オンラインだけでコミュニケーションをとらなくてはならない状況も増えている今、Web会議での印象は重要です。デュアルディスプレイ環境で、資料も見たいけれど視線はなるべく外したくないという場合に、外付けのWebカメラはとても有効だと感じました。
ライブ配信向けの多機能アプリも
ライブ配信や動画収録で使う場合は、専用アプリ「Logicool Capture」から、画質調整やカメラのカスタマイズを行えます。明るさやホワイトバランスの細かい調整や、ズームイン/アウトの操作、別のWebカメラの映像やパソコンの画面を同時に映すといった設定が可能です。
本製品の特徴である「60fpsの高フレームレートでの配信」を行う場合も、このアプリから設定します。ただし、60fpsを選べるのは解像度720p(HD)まで。フルHD(1080p)の場合は、30fpsまでしか選ぶことができません。
一連の設定を行った後、アプリ内のボタンから録画を開始すれば動画の収録が可能。ライブ配信の場合は、配信を行うプラットフォームのカメラ設定で、「Logicool Capture」を選びます。
まとめ
「ロジクールC922n Pro」は、フルHDに対応したWebカメラ。Web会議のほか、ライブ配信や動画撮影など幅広い用途で使えます。
性能の高さが魅力の製品ですが、Web会議だけに使う場合にはややオーバースペックかなという気もしました。動画撮影やライブ配信をしない場合には、同シリーズ製品のうち、フレームレート以外のスペックがほぼ同じで少し安い「C920n」や「C920s」でもいいかもしれません。
逆に、これから動画や配信にチャレンジしてみたいという場合は、このカメラを選んでおけば、可能性が広がるはずです。
【フルHD 1080P 30FPS / 720P 60FPS / オートフォーカス搭載】フルHD 1080pの画質とオートフォーカス機能により、鮮明で臨場感のある映像を実現します。また、60FPS(720P)の超高速フレームレートの動画撮影を実現。遅延や歪みなしにライブブロードキャスト、ストリーミング配信を行うことができます。
【ステレオマイク搭載】カメラの両側に1台ずつ、計2台のマイクを搭載。あらゆる角度から…
文◆酒井麻里子(ITライター)
スマホ、PC、ガジェットなどのデジタル製品レビューや、アプリ・サービスの解説記事などを執筆。Twitter(@sakaicat)では、デジタル関連の気になる話題や、ちょっと役立つ小ネタを発信。