新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続く中、おうち時間を持て余している方は多いと思います。そこで本記事では、おすすめのスポーツ漫画を3つご紹介。オリンピック期間の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい名作ぞろいです。
おすすめスポーツ漫画(1)アイシールド21
『アイシールド21』のあらすじ
私立泥門高等学校のアメフト部に所属するヒル魔妖一(ひるまよういち)は、主人公の小早川瀬奈(こばやかわせな)がいじめられているシーンに遭遇します。セナの俊足に目を付けたヒル魔は、彼を弱小アメフト部「泥門デビルバッツ」に勧誘。部員数3人という絶望的な状況から、全国大会の「クリスマスボウル」を目指すといったストーリーです。
また、アイシールド21の作中には、銃器をぶっぱなすシーンだったり、ベンチプレス210kgの高校生がいたり、ファンタジー色の強いシーンが多々あります。そのおかげなのか、アメリカンフットボールというなじみのないスポーツが題材にもかかわらず、幅広い読者から支持を得ている作品です。
主人公以外に感情移入しちゃう!個性的な登場人物
アイシールド21の最大の魅力は、なんといっても個性的な登場人物です。例えば主人公の小早川瀬那は典型的ないじめられっ子。しかし、パシリで鍛えられた俊足を活かし、謎のランニングバック「アイシールド21」として大活躍します。アメフトというスポーツを通じて成長する王道のジャンプ漫画主人公です。
他にも、努力しない天才の金剛阿含(こんごうあごん)、ベンチプレス201kgの峨王力哉(がおうりきや)など、ライバルキャラがとにかく魅力的。どれも「本当に勝てるのか?」と思われるレベルで強く、ジャイアントキリングを楽しめる作品でもあります。また、完璧に見えるキャラクターにも人間らしい一面があり、様々な葛藤を抱えながら成長するシーンも見どころです。
おすすめスポーツ漫画(2)H2
『H2』のあらすじ
右ひじの故障と診断され、野球を諦めた主人公の国見比呂(くにみひろ)。しかし、担当医が無免許のヤブ医者ということがわかり、紆余曲折を経て、中学時代のバッテリーである野田敦(のだあつし)と野球部を設立します。お調子者の木根竜太郎(きねりゅうたろう)やマネージャーの古賀春華(こがはるか)も加わりながら、甲子園を目指すといったストーリーです。
また、H2は漫画的な演出が苦手な方も楽しめるTHE王道の野球漫画です。単行本だと全34巻に及ぶ長編作品なので、かなり読み応えがあります。新型コロナウイルスの影響で中々外出できない今だからこそ、ぜひ読んでおきたいスポーツ漫画です。
あだち充の最高傑作!野球と恋愛を一度に楽しめる
あだち充(敬称略)作品の最高傑作は何かと聞かれると、多くの方がH2と答えるのではないでしょうか。H2には、それほどまでにあだち充の魅力が詰まっています。淡々と進むストーリー、独特な行間、まるで日常をそのまま切り取ったよなシーンが続くので、没入感を得られる野球漫画です。
また、H2のメインストーリーは高校野球だけじゃありません。主人公の国見比呂を取り巻く恋愛模様も見どころです。幼馴染の雨宮ひかりをはじめ、ライバルの橘英雄(たちばなひでお)、マネージャーの古賀春華が登場し、四角関係にもつれ込みます。決して直接的な言葉では表現せず、表情や場面展開でキャラクターの心理描写がなされています。国見が「I love you. 違うか?発音」とヒロインに告白するシーン、木根の完投シーンなど、心揺さぶられる演出もお見事です。
おすすめスポーツ漫画(3)砂の栄冠
『砂の栄冠』のあらすじ
甲子園出場を惜しくも逃した樫野高校。新たなキャプテンに任命された主人公の七嶋裕之(ななしまひろゆき)は、大幅に弱体化したチームでは甲子園出場は無理だと諦めていました。そんな折、トクさんと呼ばれる老人から「これ使ってください」と1,000万円を渡されるシーンから、物語が激変していくといった流れです。
野球漫画と聞くと「青春時代を思い出す!」「感情移入して泣いちゃう」といった方が多いと思います。しかし、砂の栄冠では感動シーンがそこまで多くありません。主人公も1,000万円という大金を手にしたことから、一種のダークヒーローへと変貌していきます。一味違ったスポーツマンがを探している方にぴったりでしょう。
読むと賢くなる!?視野を広げたい社会人におすすめ
砂の栄冠を一言で表現すると「読むと頭が賢くなる野球漫画」になります。それもそのはず、砂の栄冠の作者は「ドラゴン桜」で有名な三田紀房(敬称略)だからです。三田紀房と聞くと、「インベスターZ」や「アルキメデスの大戦」などでご存じの方も多いと思います。頭を使う漫画を描くのが得意な方で、砂の栄冠に関しても、高校野球を興行(ビジネス)的な視点で分析されています。
主人公の七嶋が1,000万円をどう使うのかも気になりますが、やはり見どころは「甲子園常連組」が登場する回でしょう。どこにでもいるオジサンとオバサン集団なのですが、甲子園での勝ち方を冷静かつ論理的に分析しており、七嶋だけでなく読者の私たちにも新たな知見を与えてくれます。高校野球というテーマを通して、ビジネスマンとしての視野を広げられる漫画です。
まとめ
今回は、オリンピック期間に読みたい、名作スポーツ漫画を3つご紹介しました。王道ならH2、感動したいならアイシールド21、頭を使いたいなら砂の栄冠がおすすめです。コロナ禍中のオリンピック開催目前ですが、感染者が増加していることで本来の盛り上がりを実感しづらい状況です。これらの名作を読むことは、スポーツがもたらす感動や勇気を思い出させるきっかけとなるでしょう。