【電子サックス】初心者でも音を出せる?ビブラート奏法や尺八の音色まで楽しめるヤマハ「YDS-150」をレビュー

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昨年、ヤマハから発売されたデジタルサックス「YDS-150」。管楽器の超初心者でも、音を鳴らすことができるのか⁉今回、試す機会を得たので、実際に挑戦してみた。

ヤマハのデジタルサックス「YDS-150」

初心者から経験者まで楽しめるデジタル管楽器

まずは、今回試す楽器の概要説明から。ヤマハから昨年の11月にデジタルサックス「YDS-150」が発売された。本製品は、「いつでも、どこでも、だれでも演奏の楽しみを味わえるサクソフォン」をコンセプトに開発された製品。息を吹き込むだけですぐに音を出すことができるうえ、息の圧力によって繊細な音量や音色にすることができるから、管楽器初心者から経験者まで、奏者の表現したいことに応えてくれるのが特徴。また、アコースティックサクソフォンに先進のデジタル技術を融合させた「ベル一体型アコースティック音響システム」の搭載により、アコースティック特有の響きや振動を身体で感じながら演奏を楽しむことが可能としている。

Yamaha Digital Saxophone YDS-150

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デジタルならではの特徴

時間や場所を気にすることなく演奏が楽しめるのも、デジタルならではのこと。15段階で音量を調節できるうえ、イヤホンを接続すれば、外に音を漏らすことなく演奏や練習に没入する事ができる。また、AUX INも装備しているから、他の機器を接続して合奏のような感覚で演奏を楽しむことも可能だ。

イヤホンを接続すれば騒音問題も発生しない。

プリセットで搭載されているアルト、ソプラノ、テナー、バリトンの56種類もの音色に、サックス以外の17種類の音色、さらには専用アプリ(YDS Controller)を利用すれば、追加で20もの音色の変更が可能だ。専用アプリでは、運指のカスタム、息の抵抗感・レスポンスといった吹き心地の調整も簡単に行える。

専用アプリを使えば、キイの反応や吹く息の抵抗感、運指に至るまで、自分好みにカスタマイズできる。

管楽器の「音を出すまでのハードル」がない

吹き口はアコースティックサクソフォンと同じマウスピース・リードを採用していながら、アンブシュア(演奏時の口の形)を作らなくても音を出せるのも、デジタルならではだ。アンブシュアとは、楽器を吹くときの口の形およびその機能を指す。管楽器の場合、奏者が身につけるべき最も基本的、かつ重要な技術とされているのだ。

今回のサクソフォンをはじめ、フルートやトランペットなど、それぞれの管楽器に応じた適切なアンブシュアを身に着ける必要があるのだが、初心者にとっては、これが結構高いハードルだったりする。私もその昔、家にあったフルートを試しに吹いてみたことがあるのだが、全く音を出すことができなかった。音を出すどころか、ただ吹き込む息だけが、むなしく轟いていたことを記憶している。アンブシュアを習得しなければ、音すら出せないのである。そんな「音を出すまでのハードル」がないだけでも、管楽器を奏でてみたいと思っている方には朗報だろう。

早速吹いてみた!

サックス以外も含め73種の音色を楽しめる

いろいろと、製品の特徴をお伝えしたが、何はともあれ、まずは音を出してみないことには始まらない。まずはスマホに専用アプリをダウンロードして、一応カスタマイズできるように準備をしておいた。

本機は、micro USB Type-B、もしくは単4乾電池4本でも駆動するから、早速マウスピースをセットし、電源を入れて息を吹き込んでみた。わかっていたことなのだが、いとも簡単にあっさり音が出たので、拍子抜けしてしまった。おまけに、音が「いかにもデジタル音」なのも少し寂しい。そこで、背面のVOICE設定で音色を変えて吹き直してみた。すると、どうだろう!なんだかそれっぽい音を出し始めたではないか。

音色は、アルトサックスをはじめ、ソプラノ、テナー、バリトンサックスのバージョンがあり、同じサクソフォンの音でも、ジャズからクラシックまで多種多様なジャンルに対応する音色を内蔵しているため、サクソフォンだけで56音色もある。

サックス以外に尺八やアイリッシュパイプなどの音色も17種類あるので、全73音色。専用アプリ(YDS Controller)を使えば、さらに20種類の音色を追加で楽しむことができる。最大で93種類もの音を出せるというだけで、心が弾む。

写真左はVOICE(音色)の設定で最大93種類から選択可能。写真右はボリューム画面で15段階から設定。

初心者を喜ばせる機能がそろっている

さらに、息を吹き込むだけで自動的にビブラートを効かせてくれるのも嬉しい機能だ。すごくうまい人になった気がする。とはいえ、まだ運指方法が分からないので、楽曲を演奏するところまでは到達していない。しかしこれも、自分好みの運指にカスタマイズしてしまえば、演奏も意外と簡単にできてしまうかもしれない。

実をいうと、こう見えて私、幼少の頃よりピアノに親しんできた。そのため、ピアノに限らず楽器に触れると、とてもワクワクするのだ。ピアノも復活させたいと思いつつ住環境が許さず、かといって、デジタルピアノでは少々物足りない。ところが、管楽器ならば、私にとって全てが初めてなので、デジタル楽器でも抵抗なく導入できると感じた。デジタル音が気になるならば、音のカスタマイズも出来る。さらに、さほど大きくないから場所を取らないし、なんなら外に持ち出すことだってできる。「デジタル管楽器、アリだな」と思わずニンマリしてしまった。

「YDS-150」唯一となる金属部分がこのベル部分(写真左)。そのほかの部分は樹脂が使用されている。
キー配列(写真右)は、アコースティックと同じだから、アコースティックに慣れ親しんでいる方にも、
違和感なく使用できそうだ。

まとめ

今回初めてデジタル管楽器に触れてみて、とにかく簡単に音が出ることに驚いたとともに、初心者から経験者まで、手にしやすい楽器だと思った。価格帯も10万円弱なので、大人の趣味と思えばそこまで高くはない。また、専用アプリを使えば、音色以外にもいろいろと自分好みにカスタマイズできるのも嬉しい。おまけに、デジタルだから、練習している音を聞かれたくないとか、大きな音を出せないなどの住環境問題も解決できる。

「何か楽器を始めてみたい」という人から、「本格的な練習をしたい人」まで、幅広い層に対応する。このデジタルサクソフォンを手始めに、のちのちアコースティックサクソフォンに移行する、というステップアップ方法もいいかもしれない。

使用感覚的には、オーボエやクラリネットのよう(写真左)。ストラップに加え、親指で楽器を支えるためのフック(サムフック)も付いているから、安定した演奏が可能だ(写真右)。

「YDS-150」のスペック

「YDS-150」のサイズは、幅110mm×高さ699mm×奥行き103mm、重さは1.0kg(電池含まず)。プリセットされている音色数は73(サクソフォン系56音色)。接続端子は、ヘッドホン(ステレオミニ端子)、AUX IN(ステレオミニ端子)、USB(micro USB Type-B)。付属品にマウスピースセット(専用マウスピース、専用樹脂リード、リガチャー、マウスピースキャップ)、専用ソフトケース、ストラップ、予備樹脂リード、予備Oリング。

なお現在人気の為、納期まで8~10ヵ月ほどかかるようだ。

付属品各種。写真上、左から、キャップ、リガチャー、マウスピース、リード、予備のリード、交換用Oリング
ストラップ。写真下は、ソフトケース。

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