【アイリスオーヤマ・クッキングケトル】湯沸かしや煮炊きだけでなく低温調理も可能 一人暮らしには超おすすめ

調理家電

試してみたいと感じた調理器具を、諦めたことはありませんか?筆者の場合、金額の問題に加え、必要なスペースと利用頻度を考えると購入に至れない、ということもたびたび。最近では低温調理器がその一例だったのですが、今回紹介するアイリスオーヤマの「クッキングケトル」は電気ケトルとしての機能はもちろん、各種自動調理や低温調理まで1台でこなしてくれるといいます。これなら今の電気ケトルのスペースに置けて、スペースと利用頻度の問題も解決してくれるのではないかと考え、試してみました。その感想をお伝えします。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

アイリスオーヤマの「クッキングケトル」

発売されたばかりの多機能調理器

最近マルチポットなど、コンパクトでいくつもの役割を果たしてくれるキッチン調理器具が人気だといいます。10月末に発売されたばかりのアイリスオーヤマの「クッキングケトル ICK-M1200-B ブラック」(以下、「クッキングケトル」)もそんな多機能調理器です。

外箱のサイズは、幅約31cm、高さ約23cm、奥行き約24cm。筆者が思っていたよりも大きめの箱でした。

「クッキングケトル」の製品内容

下の写真のように、「クッキングケトル」は、 ケトル(鍋)部分と加熱ヒーター部分に分割できる電気調理器です。ヒーター部分はマイコン方式で、温度や時間を細やかに制御可能。注ぎ口が付いているので電気ケトルとしても使うことができ、鍋料理や炊飯もできます。

また、「鍋」「サラダチキン」「インスタント麺」「炊飯」「煮込み」といった5つの自動メニューも搭載しています。

筆者が最も注目したのは、手動で温度と時間を設定する低温調理も可能な点です。40〜70度では4時間まで、80〜100度では30分までといった制限はありますが、40〜100度まで温度を10度刻みでコントロールしてくれます。

全体にブラックに統一されたボディデザインに、木製の取っ手やつまみ部分が映えます。シンプルで飽きのこないデザインと言えるでしょう。

電気ケトルと置き換えればスペースの問題もクリア

「クッキングケトル」のサイズは、鍋の取っ手や注ぎ口を除いた直径が約20cm、高さが 約19cm、 取っ手部分を含めると幅は約28cm。筆者が普段使っている電気ケトルよりは、ひと回り程度大きくなります。しかし、毎日お湯を沸かす電気ケトルとしての役割、プラスアルファとしてインスタントラーメンなどの調理、さらにはずっと挑戦したかった低温調理も可能になるのであれば、電気ケトルと置き換えて使えばスペースの問題もないと考えたわけです。

アイリスオーヤマ マルチポット ケトル クッキングケトル 電気 ICK-M1200-B ブラック
商品サイズ(cm):幅約28×奥行約20×高さ約18.7
質量:約1.8kg●電源:AC100V、50/60Hz
定格消費電力:1200W●最大容量:約1.0L
電源コード:長さ約2.0m(マグネットプラグ)
自動メニュー:鍋、インスタント麺、煮込み、サラダチキン、炊飯
¥12,800
2021-11-02 6:45

実際に調理してみた

鍋部分を外して洗えるので利用範囲が広がる

最初にテストしたのは、日々の生活でもっとも使う「お湯を沸かす」という調理です。ほぼ毎日のようにお湯を沸かすので、これがしっかり使えると使用頻度が飛躍的に上がります。

試しに、今まで筆者が使っている電気ケトルと同時に、600mlのお湯を沸かしてみました。

初めからやや残念なのですが、筆者が今まで使っていた電気ケトルでは約4分でお湯が沸くのに対して、「クッキングケトル」では約8分かかりました。かなりしっかり沸騰したところで沸いたと判断するようで、この点もタイムがいまひとつな原因でしょう。

ただし、下の写真のように、麦茶などの煮出しができるのは嬉しいところです。一般的な電気ケトルでは、全体を水洗いすることができないので、麦茶の煮出しなどはできません。これに対して「クッキングケトル」は、鍋部分を丸洗いできるので、麦茶の煮出せるのです。最近では、水出しできる麦茶のパックが一般的ですが、「やはり熱湯で煮出す方が香り高く美味しい」と感じている筆者には、嬉しいポイントといえます。

ケトル(鍋)部分を外して水洗いできるので、麦茶も煮出すことができるわけです。

すべてを入れて待つだけでインスタントラーメンが完成

「クッキングケトル」に搭載されている5つの自動メニューのうちの1つが「インスタント麺」です。しかも、そのインスタント麺は、水と一緒に麺や調味料を同時に加え、蓋をしたら、「自動メニュー」→「2」を選択して「スタート」ボタンを押すだけで完成するといいます。その実力を試してみました。

450mlの水、麺、それに調味料、せっかくなのでほうれん草も少量加えました。このまま調理を開始します。

普通にインスタント麺を作るのであれば、鍋にお湯を沸かして麺を投入、箸などで麺をほぐし、十分に煮えたところで調味料などを投入して完成といった手順でしょう。難しい点は何もありませんが、鍋の前に付いていなくてはいけません。しかし「クッキングケトル」は、「スタート」ボタンを押したらあとは待つだけです。完成するとブザーで知らせてくれますから、鍋の前に居る必要もありません。とても簡単です。

実際に完成したインスタント麺をほぐして、せっかくなので生卵をトッピングしたのが下の写真になります。試食したところ、筆者が鍋の前にくっついて作ったものと、ほとんど変わりはありません。スタートボタンを押してから完成までの時間は、7分前後でした。調理中に目も手もかけずに済むという点では、「自宅でのひとりランチ」といったシーンで非常に便利ではないでしょうか。

完成したインスタント麺。鍋の底の構造に工夫が凝らしてあり、調理が完了した熱い鍋をそのままテーブルの上に置いても、テーブルが焦げ付いたりしません。

低温調理のローストビーフは火加減に慣れが必要かも

筆者が「クッキングケトル」に一番期待していいたのが、低温調理です。牛モモ肉の塊などを低温調理して、美味しいローストビーフにしてあげたいと考えていました。「クッキングケトル」でのレシピは、アイリスオーヤマのウェブサイトで公開されています。この中にローストビーフのレシピがあったので、そのとおりに作ってみることにしました。たまたま筆者が用意した牛もも塊肉が、レシピと同じ約300gだったことも幸いしました。

詳細はレシピをご覧いただきたいのですが、簡単に言うならば、牛もも肉を密閉袋に入れ「自動メニュー」→「4」で調理し、取り出した牛肉を休ませた後、フライパンにオリーブオイルをひいて焦げ目をつけるといったものです。

密閉袋に入れた牛肉を水といっしょに「クッキングケトル」に入れ、あとは自動調理。調理時間の目安は約125分と長めです。

ローストビーフの調理といっても「クッキングケトル」の場合、基本的に自動調理なのでやることはほとんどありません。密閉袋に入れた牛肉を水と一緒に「クッキングケトル」 に入れたら、あとは待つだけです。

最後に、オリーブオイルをひいたフライパンで焦げ目をつけて、切ったのが下の写真のローストビーフ。鍋から取り出したあとの肉の休ませ方に問題があったか、または肉の形状のためでしょうか、それとも筆者が焦げ目をつけるのに焼きすぎたのでしょうか、筆者のイメージする低温調理のローストビーフとは、ややかけ離れた火の通り過ぎた印象です。ただし、肉の内部はしっとりと、外側はカリッと仕上がっており、家族からは好評でした。この辺りの火加減については、さらに経験を積んで調整できればと思っています。

味は良かったのですが、桜色のローストビーフには仕上がらず……。もう少し経験が必要なようです。

少量でも簡単美味しく炊けるご飯にびっくり

当然ながら、我が家には炊飯器があるため「クッキングケトル」でご飯を炊く機会はあまりないだろうと思っていました。 しかし「自動メニュー」の 「5」は炊飯になっており、せっかくなので一度くらいは白米を炊いてみようと考えたわけです。

「クッキングケトル」の鍋部分の内側には、「無洗米白米 1合」という水位線が刻まれています。無洗米を1合入れ、この水位線まで水を加えたら、蓋をして「自動メニュー」→「5」 を選択、「スタート」ボタンを押すだけで炊飯ができます。

無洗米を入れ、水位線まで水を注ぐだけ。驚くほど簡単です。

驚くほど簡単に炊飯ができるので、さほど味には期待していなかったのですが、お米が立っているというのか、味も予想以上でした。また、我が家の炊飯器で炊くより、ご飯の水分量が多くなるようで、冷めても美味しい印象です。

そして、ちょっとびっくりしたのですが、自動メニューで炊飯をすると、炊飯終了後、保温ランプが点灯してご飯が保温状態になります。約1時間保温してくれるそうです。炊飯器でもないのに、保温まで出来るなんて、ちょっと驚きでしょう。

電気の使えるオートキャンプ場や避難所といった環境でも、重宝するのではないでしょうか。予想以上に頼りになります。

白米だけではなく、炊き込みご飯やピラフ、パエリアなどの料理も手軽に楽しめるといいます。

まとめ

一人暮らしや寮生活、アウトドアにもおすすめ

筆者は、今ある電気ケトルの代わりに「クッキングケトル」を導入しようと考えていました。つまり、低温調理や炊飯などもできる電気ケトルという位置づけです。あくまでも電気ケトルであると考えたとき、「お湯の枠スピードが遅い」という問題をどう捉えるか。これについては、筆者は今も悩み続けています。

それはさておき、実際に使って痛感したのは、「クッキングケトル」が「学生時代にあればよかったのに」ということです。筆者は寮生活が長く、普通の電気ケトルでインスタントラーメンを作り、電気ケトルを壊してしまった経験があります。おそらく筆者だけではないでしょう。そんな寮生活や一人暮らしに、多機能な「クッキングケトル」はぴったりです。もうひと回り小さく、安価なラインナップがあると、なおベターでしょう。

また、1200Wと消費電力が大きいので、電源が使えることが前提でしょうが、オートキャンプ場などのアウトドアシーンでも、一台でさまざまな調理が可能な「クッキングケトル」は活躍してくれると思います。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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