【カメラマングローブ】スマホ撮影する人にこそおすすめ!防寒と指先の自由度を両立した「NEW Grip Hot Shot IV」レビュー

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北海道で流氷やジュエリーアイス、朝日の中のハクチョウ、雪の中のタンチョウ、オオワシやオジロワシを撮影しているせいか、筆者は防寒アイテムが大好きです。オーバースペックともいえるような局地仕様の防寒具を愛用していますが、手袋だけはなかなか気に入ったものがみつかりません。そんななか、今シーズンはケンコーの「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」を使ってみました。予想以上の使い勝手で、本格的に写真を撮る人はもちろん、スマホメインで撮影する人にこそ、おすすめしたい逸品。その理由などをお伝えします。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

ギミック満載の「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」

細かい手元操作が可能かつ防寒性のあるグローブ

筆者が北海道に住んでいることもあるのかもしれませんが、「防寒着は暖かすぎて困ることはない」と思っています。メインの防寒着は、ノースフェイスのヒマラヤンスーツ。8,000m級の山々や南極・北極などでの活動を考慮した防寒着のため、北海道のマイナス20度程度では気持ちがいいくらいです。ブーツも、マイナス100度まで対応するというバフィンのインパクト極寒仕様のものを愛用しています。

撮影時はあまり動き回らないので、基本的に過剰なくらい暖かい防寒着を用意しておくのが筆者の基本。しかしながら、暖かいだけでは不便な防寒具が手袋、すなわちグローブです。

撮影時のカメラ操作、撮影待ち時間のスマホ操作、いちいち脱ぐのがめんどくさいので手袋をしたままでのクルマの運転。これらをこなしてくれながら、当然ある程度以上の防寒性のあるものを探していました。そしてみつけたのが、ミトン型への変形機能まで搭載したケンコーの「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」です。

ケンコーの「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」。実勢価格は4,000円前後。安くはありませんが、多機能で使いやすいグローブです。

「指ぬき機能」と「ミトンカバー」を装備

極地仕様の防寒具好きである筆者は、手の防寒具であるグローブも、当然ながら極地仕様のものを所有しています。マウンテンハードウェアのアブソリュートゼロシリーズのダウンミット。非常に暖かいのですが、ものすごく分厚いミトン型なので、装着すると物を持つことすら困難。これは本来、極寒時に通常の手袋の上から装着するオーバーミトンなわけです。

これに対して「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」は、冬場の撮影時に常時装着する手袋といったイメージ。伸縮性に富んだポリエステルとポリウレタンでできており、しっかりとフィットします。サイズはS、M、L、XLサイズが用意されています。筆者は、ややきつめのしっかりとしたフィット感が好きなので、最も小さいSサイズを選択。Sサイズが高さ23.5cm、幅9cm、最も大きなXLサイズが高さ26cm、幅11cm。カメラをしっかりグリップできるよう、手の平全体にハニカム模様のグリップ力の高いラバー素材が採用されています。

また、人差し指と親指部分にはタッチパネル対応素材が採用されており、そのままでもスマホやタブレットの操作が可能。さらに、人差し指と親指は手袋の生地をめくって「指ぬき状態」にすることもできます。

そして「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」の最大の特徴は、親指を除く、4本の指を覆うように装着できるミトン型カバーがあること。これで指を覆うことによって、より防寒性がアップするのです。指ぬき構造部分やミトンカバー部は、バタつかないようにマグネットで固定される仕組みになっています。このあたりも、使いやすさのポイントといえるでしょう。

「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」の外観は、一般的な薄手のミトングローブといった感じ。これといって目立った印象はありません。

「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」を使ってみた

スマホの操作が非常に快適

おそらく多くの方が一番気にするのは、グローブ自体の暖かさよりも、グローブをしたままでのスマホやタブレット、タッチパネルの操作性ではないでしょうか。「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」は、装着したままタッチパネルが操作できるよう、親指と人差し指の先はタッチパネル対応素材が使用されています。そのためグローブをしたままでもスマホなどを操作できるのですが、さすがに細かい操作はやりにくい。

一般に、「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」を含むカメラマングローブは、ピント操作やシャッターボタンを押すときのために、人差し指と親指の先を露出できる「指ぬき機能」が採用されています。とはいえ実際のところ、大型のレンズ交換式カメラの場合、グローブをしたままでの操作が考慮されていることが多いので、指ぬき機能を使う機会はあまりありません。筆者が指ぬき機能を使うのは、撮影現場でスマホを操作する時の方が圧倒的に多いのですが、これが非常に快適。ある意味、スマホを使う人にこそおすすめしたい機能といえるでしょう。

撮影現場でスマホを操作する際、本当に便利で助かります。

ミトンカバーは想像以上に暖かい

「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」 は、サイズによって多少異なりますが、 両手で約100g程度。ちょっと頑丈なジョギンググローブといった印象で、さほど分厚くありません。また、指ぬき機能も、カメラマングローブにはよくあるものです。では、「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」ならではの特徴は何でしょう?ずばり、ミトンカバー機能です。

カメラ操作中など手指を稼働しているときは、ミトンカバーはマグネットで手の甲の部分に固定しておきます。休憩や移動の際に、ミトンカバーを指部分にかぶせて保温性をアップするわけです。筆者も最初は、「こんな薄手のカバーをつけたところで、保温性は変わらないのでは?」と思いました。ところが、実際にマイナス10度くらいの環境でミトンカバーをかぶせると、格段に暖かくなるのです。思う以上に効果があります。

それ以上に筆者がこのミトンカバー機能を気に入っている点は、ミトンカバーの内側に使い捨てカイロを貼れること。カメラ操作をする時にはミトンカバーを外し、それ以外のときはカイロを貼ったミトンカバーをかぶせる。すぐに指先まで温まるので、その後のカメラ操作のパフォーマンスも上がります。極寒地ではとても便利です。

ミトンカバー部分は、使わない時は手の甲の部分にマグネットで固定されます。パタパタせず快適です。

まとめ

スマホ撮影する「一般の人」にこそオススメ

カメラを取り落としたりしないよう、手の平全体にラバーグリップを配置。びっくりするくらい高いグリップ力です。

こんなことをいうと怒られてしまうかもしれませんが、プロカメラマンやハイアマチュア向けのカメラは、寒冷地でグローブをしたまま操作することを考慮して、各種操作ダイヤルなどが設計・配置されています。そのため、いわゆる上位機の方が、指ぬき機能付きのカメラマングローブでなくても操作しやすい傾向にあるのです。実際のところ筆者も、指ぬき機能のないグローブでカメラの撮影操作をしてきました。

ただし、指ぬき機能のないグローブで撮影していると、合間にスマホやコンパクトカメラを操作する際、グローブを外さねばなりません。これは非常に寒い。外気温によっては、寒いというより痛いレベルです。

「カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV」なら、指ぬき機能があるので外す必要がありません。内側に使い捨てカイロを貼れるミトンカバーは、薄手なのにとても暖か。極寒地で仕事をするカメラマンにもおすすめですが、それ以上に、北海道などの寒冷地でスマホやコンパクトカメラを使う一般の方々にこそ使ってほしい。カメラマン専用と思い込まず、ぜひ一度試してみてはどうでしょうか。

Kenko カメラマングローブ NEW Grip Hot Shot IV Sサイズ ミトン付き 親指/人差し指開閉式 タッチパネル対応 グリップ素材 WR-NGHS04S
【ミトン&手袋のWあったか構造】ミトンを着けて、もっとあたたか!手のひら全面グリップ素材のカメラマングローブ
【指ぬき構造で緻密な操作も可能】親指と人差し指の指ぬき機構でピント、シャッターボタン操作などの緻密な操作時に活躍
【つけたままでもタッチ可能】手袋を付けたままでもタッチパネル操作が可能な対応素材を使用
【多様なサイズバリエーション】手の小さい方から大柄の方までお選びいただける4サイズ展開
¥3,618
2022-01-21 12:32
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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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