猫が、ふとんや人の体をモミモミするのはなぜでしょうか? モミモミしながら、毛布などをチュパチュパと吸う猫もいます。モミモミするときの猫のほんねについて、書籍『ねこほん 猫のほんねがわかる本』著者の卵山玉子さんと監修の今泉忠明先生に解説していただきました。
解説者のプロフィール
マンガ・イラスト 卵山玉子(たまごやま・たまこ)
猫好きのマンガ家。愛猫は里親募集で迎えたトンちゃん、シノさん。著書に『うちの猫がまた変なことしてる。』(KADOKAWA)、『ネコちゃんのイヌネコ終活塾』(WAVE出版)など。アメブロ公式トップブロガー。
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監修 今泉忠明(いまいずみ・ただあき)
哺乳動物学者。日本動物科学研究所所長。「ねこの博物館」館長。『猫はふしぎ』『飼い猫のひみつ』(ともにイースト・プレス)、『猫語レッスン帖』(大泉書店)、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)、『わけあって絶滅しました。』(ダイヤモンド社)など著書・監修書多数。
本稿は『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
編集・執筆/富田園子(ライター・編集者)
ふとんや人の体をモミモミするのはなぜ?
子猫は母猫のお乳を吸うとき、本能的に前足を動かします。おっぱいを前足でもむことでお乳の出がよくなるからです。
おとなになってからも母猫のおなかのように温かくて柔らかいものにふれると、このモミモミのしぐさが表れることがあります。
モミモミしながら、毛布などをチュパチュパと吸う猫もいます。幸せな赤ちゃん猫の気持ちに戻っているのですね。
乳歯が生えはじめると
子猫は3週齢くらいで乳歯が生えはじめ、母猫は授乳時に痛みを感じるようになります。
そろそろ固形物を食べられるようになり授乳の必要もなくなりますが、子猫たちはまだお乳を飲みたがります。
しばらく我慢していた母猫も、8週齢ごろになると子猫を威嚇して遠ざけます。
おとなになってもモミモミ
こうして子猫は離乳するのですが、早いうちに母猫から離され「母猫に拒まれる」経験をしなかった猫は、おとなになってもモミモミのしぐさをよくするそう。
甘えん坊の赤ちゃん猫の気持ちを卒業していないのでしょう。
猫のほんね
モミモミはママのお乳を飲んでいたときのしぐさ。赤ちゃん返りしてお乳を飲んでいる気分になってるよ
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なお、本稿は書籍『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。猫好きのマンガ家、卵山玉子さんと哺乳動物学者の今泉忠明先生の強力タッグで贈る、猫のほんねがわかる本です。オールカラーのほんわかマンガで学べる猫の真実とは? 愛してるからぜんぶ知りたい、猫のきもちが100問100答で解説されています。猫も猫なりの理由があっていろんな行動をするのです。猫のほんねがわかれば、もっと理解できるようになりますよ。