尿酸値などの問題から、晩酌のビールをハイボールやサワーに切り替えて幾年月。理想の家飲み用ウイスキーを探して、30種類以上の「1,000円スコッチ(ボトル1本1,000円前後のスコッチウイスキー)」を飲み比べてきました。そんな筆者が「これが現状の結論!」と満足したのが、コストコの「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」。コストパフォーマンスはもちろん、味についても合格点。5種類の飲み方で解説していきます。
執筆者のプロフィール
齋藤千歳(さいとう・ちとせ)
元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。
カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml
1750mlで店頭価格2,098円(税込)とコストパフォーマンスも抜群
尿酸値などの関係から、家飲みの主役をビールからハイボールやサワーに切り替えた筆者。お酒は嗜好品なので、できればコストパフォーマンスが高くおいしいものを楽しみたいと考え、ボトル1本1,000円前後のいわゆる1,000円スコッチを手当たり次第に試してきました。ボトルの写真を撮影して確認したものだけでも、30種類以上は飲んでいます。しかし、1,000円以下に絞ると、これといった決め手のあるスコッチウィスキーがなかったのです。ようやく「これは!」と思ったとたん、終売になったものもありました。
そして、コストコの「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」を最近試したわけですが、こちらを今まで試さなかったのには、2つの理由があります。1つは、単純に1本1,000円以下ではないこと。もう1つは、シャンプーや洗剤などと違い、ウイスキーは多めに買うと余計に消費する可能性があるからです。
とはいえ、コストコの店頭では税込2,098円。100mlあたり約120円。一般的なボトル700mlに換算すると約840円と、非常にコストパフォーマンスの高いスコッチウイスキーになっています。これを試さないわけにはいかないと考え直し、購入してみたわけです。
5種類の飲み方で試してみる
コストコのWEBサイトにある「テイスティングノート」によると、「鮮やかな金色。絹のように柔らかくドライでフルーティーな中ボディと、暖かく魅力的な石灰岩仕上げ。層状でバランスの取れた汎用性の高いスコッチウイスキー。」という、翻訳の問題なのか、よくわかったような、わからないような記載があります。また、Tastings.comのGold Spirits Awardを受賞しているそうです。
ストレート:華やかで甘みを感じるが余韻は短い
筆者の場合、ただなんとなく飲んでいるだけなので、的確な評価ができるとは思いません。しかし、まずはそのままストレートで試してみました。
ボトル1本約840円、100mlあたり約120円のウイスキーなので、ストレートで驚くほどおいしいとはいえません。しかし、1,000円スコッチとしては、しっかりと華やかなフルーティーさと甘やかさを感じます。嫌なアルコールのアタックの強さもなく、ストレートでも十分に楽しめるといえるでしょう。なかなか秀逸です。
トワイスアップ:常温加水で華やかさがアップしおすすめ
続いて、意図的に常温の水と1:1で割って、トワイスアップにしてみました。さほど強い香りや華やかさがあるわけではないので、常温の水を加えることで、よりまろやかさを引き出し、香りを立たせる作戦です。これは比較的成功したようで、フルーティな華やかさを引き出すことができたように感じました。トワイスアップは筆者も気に入りましたし、おすすめの楽しみ方といえるでしょう。
オン・ザ・ロックス:飲みやすいが香りが閉じるのが残念
続いて定番のオン・ザ・ロック。当たり前ですが、元々あまり香りが強くない1,000円スコッチに,、オン・ザ・ロックは向いていないように感じます。温度が下がるので、香りが弱くなりますし、全体の味わいも閉じてしまうように感じました。
ただし、逆にいうとウイスキー臭さが弱まり、飲みやすくなったとはいえるでしょう。当然、溶け出した氷でウイスキーの濃度も薄まるので、こちらも飲みやすさに貢献してくれます。
水割り:スタンダードで飲みやすい
もともと強い個性を発揮するタイプのスコッチではない「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」。バランスのとれた汎用性の高いウイスキーなので、水割りにすると、とてもスタンダードで飲みやすい仕上がりになります。
温度が下がって香りも弱まるので、ちょっとパンチが欲しいときは、やや濃いめに作ってみることをおすすめします。結構、印象が変わるかもしれません。
ハイボール:すっきりとグイグイ飲める炭酸割り
バランス重視であまり個性の強くない「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」に、たっぷりの氷と冷えた炭酸水を注いでハイボールを作りました。クセがなく、かなりスッキリとしたものになります。食事やおつまみといっしょに「グイグイ飲めるハイボール」といえるでしょう。普段の家飲みウイスキーとしてセレクトしているので、これで正解だと筆者は思っています。口当たりもよく、バランスのとれた味わいです。
まとめ
価格と味のバランスが絶妙!素直な味わいで家飲みの主役に決定
「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」は、コストコの店頭での購入価格は税込2,098円でした。100mlあたり約120円。700mlボトルに換算すると1本約840円です。1,000円スコッチのなかでも、かなり安いといえるでしょう。
しかしながら、安いウイスキーに多い、嫌なアルコールのアタックの強さもなく、華やかで甘やかな味わいです。力強さはありませんが、スタンダードで飲みやすいウイスキーといえるでしょう。今後、我が家の「家飲みウイスキー」の主役になることは間違いありません。
ちょっとスモーキーな味わいが欲しいときには、ティーチャーズ ハイランドクリーム、少し贅沢な味わいが欲しいときには、ジョニーウォーカー レッドラベルあたりをローテーションに組み込むと、家飲みがより楽しめるでしょう。
スタンダードな家飲みの定番ウイスキーとして、「カークランド シグネチャー スコッチ ウイスキー 3年熟成 1750ml」はとてもおすすめです。コストコに行く機会があったら、ぜひ1本購入してみてはどうでしょうか。