アンプは当初は真空管しか選択肢がなく、サイズや消費電力、発熱が大きいなど、課題も多くあった。そこにトランジスタが発明されたことにより、オーディオや家電製品は大きく進歩したが、現在も真空管アンプの音や雰囲気に魅せられた愛好家は多く、合理性で片づけられないのもオーディオの魅力といえる。
本稿は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
合理性で片づけられないのもオーディオの魅力
アンプの仕事は、音楽信号、つまり電力を増幅することだが、当初は、そのデバイスとして真空管しか選択肢がなかった。
真空管は電力を増幅できるという画期的な発明で、コンピューターなどさまざまな分野に利用されてきたが、サイズが大きい、消費電力や発熱が大きい、球切れのように信頼性に問題があるなど、課題も多くあった。
その欠点を補うべく発明されたのが、トランジスタだ。これにより、オーディオに限らずコンピューターや家電製品を大きく進歩させた。
もちろん、現在も、真空管アンプならではの音や雰囲気に魅せられた愛好家は多く、合理性で片づけられないのもオーディオの魅力といえる。
■解説/鴻池賢三(AV評論家)
※情報は記事作成時のものです。
※この記事は『極上 大人のオーディオ大百科 2023』(マキノ出版)に掲載されています。