馴染むと手放せなくなるスマートスピーカー(ディスプレイ)の代表格「Echo」シリーズの、ディスプレイ付きエントリーモデル『Echo Show (エコーショー)5(第3世代)』。長年にわたるヘビーユーザーの筆者が、使用感をレポート。
「電気つけて」からテレビ操作、タイマー、BGM再生…。Alexaがいないと、ちょっと困る
2017年末に登場した、音声アシスタント Alexa を搭載しスマートホームを実現するスマートスピーカーシリーズ「Echo(エコー)」。そのディスプレイ付きシリーズが「Echo Show」だ。筆者が本格導入したのは「Echo Show(第2世代/日本初登場モデル)」で、2018年の年末になるので、もうすぐ5年の付き合いになる。
「照明くらい自分でつければいい」「テレビはリモコンを使えばいいのでは?」と考えていたはずなのだが、いまではたまにシステムアップデートなどで反応しないと軽く途方に暮れるほど、生活にアレクサが食い込んでしまっている。
「定型アクション」で出かけるときに「Alexa、行ってきます」といえばあちこちの照明やテレビ、エアコンを消し、忘れ物がないかリストを読み上げてもらうように設定しているので(「ただいま」と言えばその逆の動き」)、自力でそのすべてを行うと思うだけで、クラッとする。
今回使用したアマゾンジャパン『Echo Show 5(第3世代)』(5.5インチタッチスクリーン・幅147 x 高さ82 x 奥行91mm/456g・税込9,980円・2023年発売)は、ベッドサイドに置くのにも適した、コンパクトなエントリーモデルである。箱を開けて電源を入れるだけで、言われるがまま設定で使えるようになるのは、変わりはない。細かめの設定は、スマートフォン用の「Amazon Alexa」アプリで設定する方がはるかにラクだ。
『Echo Show 5(第3世代)』の使用感〜従来製品とどこが違うのか
性能面では、より高速なプロセッサ、Amazon AZ2 Neural Edgeを搭載することで20%処理速度が速くなったという。実際に使ってみると、Alexaの反応(指示の実行)のタイムラグは多少減っている気がした。
ただその要因は、本体マイクを増設したことで、聞き取り性能と反応スピードがアップしたということも大きいと思う。声の指示を誤解されることが少し改善したと思う。
驚いたのは、その小柄なルックスであるに関わらず、重低音が強力なこと。もともと「Echo」シリーズは音の良さに定評がある機種だが、小型のスピーカーでは物足りなく感じることの多いヘヴィなロックナンバーのバスドラムも、ズンズンと響き、ディストーション・ギターがおなかに響くくらいの迫力を感じさせてくれた。
その一方で、ヴォーカル中心のバラードナンバーに関しても、声がファルセット(裏声)に切り替わるときの微妙なざらつきもしっかり聴こえる繊細な表現力も備える。コンパクトスピーカーとしても非常に優秀なのだ。
筆者は朝の情報番組的に、つねにテレビに時計が表示されているとうれしい派なので、時計表示にして、テレビの上にサブディスプレイ的にのせてみた。天気を聞けばもちろん答えてくれるし、宅配便の荷物の通知もしてくれるのがとても便利だった。
インテリアに溶け込む佇まい。ベッドサイドでPrime VideoやYouTubeで動画を楽しむのにも最適
ガラスカバー付きの新しいコンパクトなデザインが優れているのは、部屋への溶け込み感だと思う。それこそベッドサイドに置いて、寝る前の至福の動画鑑賞タイムに使用し、照明を調整して睡眠に備え、朝は目覚まし時計として機能させるのに適した一人暮らしのパートナーとしての使い方に最適化している印象だ。
もしくは家族で住む家の、各部屋に配置するのにも最適。家庭内内線として他の部屋へ呼びかけやすい、ディスプレイ右上に配置された内藏カメラは、外出先からのペットなどの見守り機能として使えるし、離れて住む両親の家に設置することで、安否確認やビデオ通話も簡単にできる。
またこのカメラは、プライバシーを保護するために、本体上部右端に備えたスイッチで、自分側の映像を見えないようにすることも簡単にできる。
カフェにいるような感覚でBGMを流し、ゆったりとした時間を楽しむ
筆者がとくに気に入ったのは、家での仕事中に流す作業用BGMでの使用だ。『Echo Show 5(第3世代)』の音質自体が良いこともあるが、スピーカーが本体裏側にあることで、壁に当たった反響音がするのだ。これにより、ほどよく音量を下げると、さながらカフェにいるようなBGM感が楽しめるのだ。選曲はもちろん口頭でAlexaに頼むことで、さまざまな楽曲をかけることができる。
入手はAmazon.co.jpで可能だ。