世界に無数に存在する家電の中には、斬新すぎる発想を持った製品が少なくない。思わず人に話したくなる、世界の知られざる「やりすぎ家電」を、家電スペシャリストの滝田勝紀が、丹念に発掘、レポートする。
デロンギ
デディカ コーン式コーヒーグラインダー KG521J-M
豆を均一に挽いて、豆本来のおいしさを安定して引き出す
サードウェーブブームなどを背景に、盛り上がっているのがコーヒーである。
「最高においしい一杯を飲みたい!」という人も確実に増えており、お気に入りの豆を購入してきて、飲むたびにしっかりと挽き、自慢のコーヒーマシンやハンドドリップツールで淹れるという、こだわり派も珍しくない。
そんなこだわり派たちも納得せざるをえない、“やりすぎ”なグラインダー(コーヒー豆を挽く機器)がデロンギから発売されている。
「デディカ コーン式コーヒーグラインダー」が、それである。
まず、やりすぎなのが、全自動コーヒーメーカーの世界シェアNo.1であるデロンギならではの特徴、コーン式グラインダーを採用した点。
豆を挽く際の摩擦熱を最小限に抑え、従来品より豆を均一に挽けるため、豆本来のおいしさを安定して引き出すことができる。
粒度18段階の中から、好みの設定で、必要な分量だけ挽ける
特筆すべきは、「極細挽き〜中挽き〜粗挽き」と、好みに合わせて18段階もの粒度を自在に設定できること。
例えば、芳純な香りや苦味を楽しむエスプレッソやトルココーヒーなどに最適な「極細挽き」。ペーパードリップに向いている「中細挽き」や「細挽き」。滑らかな口当たりや舌触りが楽しめるネルドリップなら「中挽き」。そして、コーヒーの油分まで抽出でき、素材本来のおいしさまで楽しめるフレンチプレスに最適な「粗挽き」といったように、豆の粒度をそのつどワイドレンジで合わせられるのも、やりすぎなポイントだ。
実は、デディカという製品名は同社のシリーズ名でもあり、エスプレッソメーカーも販売されている。
オールシルバーのスチール外装が精緻性の高さを感じさせるデザインは統一感があり、機能面の高さだけでなく、思わず一緒にそろえてキッチンに置きたくなるほど美しい。
毎日、気分に合わせてさまざまなコーヒーレシピを楽しみたい人にとって、本機は、最高のグラインダーといえる。こだわりを自負する人なら、ゲットしなければならないマストな一台である。
ズバリ、ココがやりすぎ!
❶コーン式グラインダーを採用
従来品に比べて、粒の均一性をより高めたコーン式挽き刃を採用。低速回転で摩擦熱を極力抑え、雑味の少ない安定した味わいと、香りの高いコーヒー抽出を可能にしている。
❷18段階の粒度を自在に設定
粒度は、18段階から自在に設定が可能。ドリップコーヒーはもちろん、エスプレッソ、フレンチプレス、水出しコーヒーなどを最適な粒度で淹れられ、最高のおいしさを実現する。
❸約120グラムの容量を持つコンテナ
静電気による粉の飛び散りを防止する着脱式コンテナを採用。透明アクリルは茶系で、光などで豆が劣化しにくい。容量は約120グラムで、豆を一気に挽いておき、飲みたいときに飲むという楽しみ方も可能。
解説/滝田勝紀(フリーランスライター)
◆Profile/フリーランスの編集者で「All About」の家電ガイド。ITメディアの「滝田勝紀の白物家電スゴイ技術」ほか連載多数。ドイツで開催される「IFA」ほか、海外展示会取材経験も豊富。電子雑誌「デジモノステーション」ディレクターも兼任している。
※表示の価格は、記事制作時のものです。