パソコン(PC)を長く使っていると、だんだんと動作が遅くなり、イライラさせられることも増えてくるだろう。まずは、PCやハードディスクの起動や動作が遅くなった原因を調べ、それを改善する対処法を試してみよう。修理に出したり、買い替えたり、初期化したりする前に、これらの方法を試してみてほしい。意外とあっさり「軽く」「速く」なることが多いのだ。Windows10、8、7など、OSに対応した方法を紹介する。【2018年12月25日更新】

対処法①「起動ドライブ」の空き容量を確保せよ!

▶対応OS:10/8.1/7

システムが不安定な場合は、まず起動ドライブの空き容量をチェックしよう。

というのも、Windowsが快適に動作するには、起動ドライブに十分な空き容量が必要となるからだ。

もし、空き容量がほとんどない場合は、しばらく使う予定のないファイルを別のドライブに移動したり、不要なアプリを削除したりして、空き容量の確保に努めよう。

なお、Windows10の場合は、ファイルの保存場所を、「設定」メニューの「システム」にある「ストレージ」で変更できる。

例えば、「ドキュメント」の保存先などを、起動ドライブとは別のストレージに設定しておけば、起動ドライブにファイルをため込むことも少なくなるはずだ。

次に、試してほしいのが「アプリの削除」と「ディスククリーンアップ」
不要なアプリをアンインストールすれば、思いのほか空き容量が増やせるし、ディスククリーンアップなら、不要なファイルを自動的に洗い出して削除いてくれるので、手間もかからない。

 

改善策(1) 保存場所を変更する

画像: 改善策(1) 保存場所を変更する

Windows10の「ストレージ」設定では、「ドキュメント」や「アプリ」などの保存先を別のストレージに変更可能だ。

なお、これまで保存したファイルは以前の保存先に残ったままなので、あとから、新しい保存先に手動で移動しよう。

改善策(2) ディスククリーンアップをする

不要なファイルを自動的にリストアップしてくれる便利なツール。
起動方法は、エクスプローラーから目的のドライブを右クリックしてプロパティを開いて、「全般」タブ→「ディスククリーンアップ」を実行すればいい。

改善策(3) アプリの削除をする

画像: 改善策(3) アプリの削除をする

アプリのアンインストールは、設定の「システム」にある「アプリと機能」から行える。
まずは、「サイズ順」にアプリの一覧を並び替えて、サイズが大きくて利用頻度の低いアプリから削除を検討しよう。

対処法②「高速スタートアップ」で起動時間が早くなる!

▶対応OS:10/8.1

Windows8から採用された「高速スタートアップ」機能を有効にすると、シャットダウン状態からパソコンを素早く起動できる。
もし、電源オフからのパソコン起動が遅く感じるなら、本機能が無効になっている可能性がある。

設定の確認は「コントロールパネル」の「電源オプション」にある「シャットダウン設定」から行える
「電源ボタンの定義とパスワード保護の有効化」で「高速スタートアップ」のチェックボックスが外れていたらチェックしておこう。これで、次回以降は高速にOSを起動できるはずだ。

改善策 「高速スタートアップ」をオンにする

画像1: 改善策 「高速スタートアップ」をオンにする

「電源オプション」で「電源ボタンの動作を選択する」を選び、「現在利用可能ではない〜」をクリック。

画像2: 改善策 「高速スタートアップ」をオンにする

「シャットダウン設定」の最上段にある「高速スタートアップを有効にする(推奨)」にチェックを入れよう。

対処法③「スタートアップアプリ」を無効化して起動を早めよ!

▶対応OS:10

パソコンを長く使っていると、だんだんと起動に時間がかかるようになったと感じる場合が多い。
その最たる原因として考えられるのが「スタートアップアプリ」だ。

スタートアップアプリは、パソコン起動時に自動的に起ち上がるアプリのこと。
少ないうちはさして影響はないのだが、数が増えすぎるとシステムに過度な負荷をかけてしまい、起動時間を長引かせてしまうことがある。

こうしたアプリの多くは、常駐アプリとしてタスクトレイにアイコンが表示されているが、なかには通常の方法では起動状態が確認できないものもあるから始末が悪い。

そんなときに役立つのが、システムツールの「タスクマネージャー」
基本的にはシステム状態をチェックするためのツールだが、ほかにもタスク切り替えや、スタートアップアプリの無効化なども行える。

ただし、スタートアップアプリの中には、OSの基本動作に必要なアプリもあるので、やみくもに無効化するのは禁物。
明らかに不要なアプリから無効化していこう。これで起動速度をある程度は短縮できるはずだ。

改善策(1) 「タスクマネージャー」から「スタートアップアプリの無効化」を行う

画像1: 改善策(1) 「タスクマネージャー」から「スタートアップアプリの無効化」を行う

「タスクバー」上で右クリックをして「タスクマネージャー」を起動。
画面が表示されたら、画面上部にあるタブから「スタートアップ」の項目を選択する。

画像2: 改善策(1) 「タスクマネージャー」から「スタートアップアプリの無効化」を行う

無効化は、アプリ名の右クリックメニューから選択可能。
明らかに不要なアプリから無効化を検討しよう。リストには、アプリがシステムに与える負荷の度合いも表示されているので参考にするといい。

改善策(2) 「バックグラウンドアプリの無効化」も有効

画像: 改善策(2) 「バックグラウンドアプリの無効化」も有効

バックグラウンドで動作しているストアアプリを無効化するのも一定の効果を期待できる。
バックグランド動作の無効化は、設定の「プライバシー」にある「バックグラウンドアプリ」から行える

対処法④「視覚効果」を無効化すれば動作は改善、速くなる!

▶対応OS:10/8.1/7

Windowsには、ウインドウの最大化や最小化などを滑らかなアニメで表現するなど、目を引くエフェクト効果が多数用意されている。
しかし、こうした演出はパソコンに大きな負荷を生じさせる原因にもなる。

パソコンのパフォーマンスを少しでも改善したいなら、こうした視覚効果は無効化するのも手だ。

設定方法は、「コントロールパネル」の「システム」から「システムの詳細設定」を選択し、画面が開いたら「パフォーマンス」欄右下にある「設定」を開いて「パフォーマンスを優先する」をチェックすればいい。
あとは「OK」ボタンをクリックして設定を適用させよう。

正直なところ、画面の見栄えはかなり悪くなるが、そのぶんシステムにかかる負担が減って動作速度も早まるはず。
もし元の視覚効果に戻したくなったら、「パフォーマンスを優先」から「コンピューターに応じて最適なものを自動的に選択する」に変更すればOKだ。

改善策 「パフォーマンス優先」に変更する

画像1: 改善策 「パフォーマンス優先」に変更する

視覚効果を変更するには、まずコントロールパネルから「システム」を開いてサイドメニューの「システムの詳細設定」をクリック。
次に、画面の「パフォーマンス」欄にある「設定」を開こう。

画像2: 改善策 「パフォーマンス優先」に変更する

視覚効果を「パフォーマンスを優先する」に変更すれば、システムに負荷をかける演出をすべて無効化できる。
画面の見た目はシンプルになるが効果は絶大だ。

対処法⑤「時間のかかるファイル検索」はコレで解消!

▶対応OS:10/8.1/7

文書や写真、動画など、目当てのデータを手間なく探し出せる「ファイル検索」は非常に便利だが、特にアクセス速度が遅いHDDが対象の場合、検索に時間がかかるという点が困りもの。

そんなときに試してほしいのが「インデックスの作成」。
いわば索引ともいうべき「インデックス情報」をあらかじめ作成しておくことで、検索速度を飛躍的に向上できる。

インデックスの作成は「コントロールパネル」の「インデックスのオプション」から利用可能
初回のインデックス作成には少々時間がかかるが、検索にかかる時間は、見違えるほど短縮化されるはずだ。

改善策 「インデックスの作成」でファイルの「索引」を作る

画像: 改善策 「インデックスの作成」でファイルの「索引」を作る

「インデックスのオプション」を開いたら、まず「変更」をクリックしよう。

次に「インデックスが作成された場所」画面の「選択された場所の変更」欄からインデックスを作成するHDDを選ぶ。
あとは「OK」をクリックして画面を閉じると直ちにインデックスの作成が開始する。

なお、インデックスの作成はバックグランドで進行するので、ややパソコン処理は重くなるものの他の作業をしながらでも大丈夫だ。

対処法⑥「自動メンテナンスの停止」も有効!

▶対応OS:10/8.1

「自動メンテナンス」は、毎日決められたスケジュールでシステムスキャンやソフトウェア更新などを自動で行ってくれる、いわばパソコンの見守り役ともいえる頼もしい存在。
しかし、その反面、メンテナンス実行中はどうしてもOSの動作が重くなる。

特に、文書作成やゲーム中などに自動メンテナンスが動き出すと、パソコンのスペックにもよるが、まともに操作すらできない状況に追い込まれることもある。
したがって、なにか重要な作業をするときには、念のため自動メンテナンスをあらかじめ無効化しておいたほうがいいだろう。

改善策(1) 自動メンテナンスの停止方法

画像: 改善策(1) 自動メンテナンスの停止方法

「自動メンテナンス」の設定変更は、コントロールパネルの「セキュリティとメンテナンス」から利用可能
自動メンテナンスの実行中には、「メンテナンス」項目の「自動メンテナンス」に「メンテンナスは進行中です」というメッセージが表示されている。
パソコン作業中でやむなく中断させたい場合は「メンテナンスの停止」をクリックしよう。

改善策(2) 自動メンテナンスのスケジュールを「夜間」にする

画像: 改善策(2) 自動メンテナンスのスケジュールを「夜間」にする

自動メンテナンスのスケジュールは、作業のじゃまにならない夜間などに設定しておいたほうがいい。
スケジュールの変更は「自動メンテナンス」項目から「メンテナンス設定の変更」から行える。
「メンテナンスタスクの実行時刻」には、普段パソコンを使わない時間を設定しよう。

対処法⑦ 「重いアプリ」を特定し、削除する!

▶対応OS:10/8.1/7

「メモリー」とは、アプリを実行する際にストレージからいったん取り出して記憶しておくための記憶装置のこと。ざっくりと説明すれば、いわば「アプリのために用意された部屋」のようなものだ。

そんなスペースに「やたら場所を取るアプリ」が入ってきたとしたら、いくら広い部屋でもぎゅうぎゅう詰めで、他のアプリがまともに動けなくなってしまう。

心当たりが特にないのにパソコンの操作が遅いときは、起動中のアプリにこうした「重いアプリ」がある可能性が高い。

そんな重いアプリは、「タスクマネージャー」を使って探し出すがベスト
タスクマネージャーの「プロセス」からは、起動中のアプリがどれだけメモリーを使用しているのか簡単に調べられる。

重いアプリを特定できたら、作業中のファイルをいったん保存して終了することで、メモリーの空き容量を増やすことができる。

診断方法(1) 「タスクマネージャー」でメモリーの使用状況を確認

画像: 診断方法(1) 「タスクマネージャー」でメモリーの使用状況を確認

「タスクマネージャー」はスタートボタンの右クリッメニュー、もしくは「CTRL+ALT+DELETE」キーから起動可能。
アプリが使用しているメモリーの量は、「プロセス」タブのアプリ一覧で「メモリ」の列を見ることで把握できる。

診断方法(2) 空きメモリーを増やす

画像: 診断方法(2) 空きメモリーを増やす

空きメモリーを増やすには、使用していないアプリやタスクトレイの常駐アプリを終了させるのが効果的。
また、ブラウザーのタブもメモリーを思いのほか消費する。用の済んだタブはなるべく早めに閉じておこう。

【関連記事】パソコンの動作が不安定 不調と寿命を診断する方法

まとめ

パソコンが重くなる原因はユーザーのOS環境によってまちまちだ。
システム設定やストレージの空き容量など、怪しい点をくまなくチェックして動作の改善を図っていこう。

また、パソコンのメモリーが極端に少ないときは、8GB以上に増設すると劇的に動作が改善する場合が多い
加えて、ストレージがHDDの場合は、データ転送速度の速い「SSD」へ換装するとなお効果的だ

◆篠原義夫(フリーライター)
パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。

This article is a sponsored article by
''.