「撒き餌(まきえ)レンズ」という言葉を見聞きしたことはあるだろうか。「撒き餌」という言葉の印象があまりよくないし、ちょっと安っぽいイメージもあるが、実は価格のわりに性能のいい、ハイコストパフォーマンスレンズが多いのだ。プロやハイアマチュアも注目する、そんな撒き餌レンズについて簡単にまとめてみた。
撒き餌レンズとは
撒き餌レンズとは、釣りなどで獲物をおびき寄せるためにばらまく「撒きエサ」になぞらえて、お手ごろ価格ながら写りのいいレンズのことを言う。
レンズキットしか持っていない初心者ユーザーに交換レンズの楽しさを知ってもらうために考え出されたもので、税込み実売3万円程度までの単焦点レンズが多い。
このクラスのレンズがきっかけになって、いわゆる「レンズ沼」に引き込まれる人も多いせいで、撒き餌と呼ばれはじめたらしい。
見た目は安っぽいが高性能なのが魅力
撒き餌レンズの特徴は、ほどよい明るさの単焦点レンズであることだ。
開放F値がF1.4よりも小さなレンズは、どうしても大きく重くなるし、性能を上げるために特殊な素材を使っていたりするので、価格も高い。
それに対して、撒き餌レンズは、F1.8からF2.8程度の明るさに抑えている。無理のない設計にできるので、小型軽量化をはかりやすいうえに、高性能にもしやすい。
また、見映えもあえてこだわらないことで(高級タイプとの差別化の意味もある)、コストも抑えられるメリットがある。
結果、持ち歩きが苦にならなくて、シャープな写りが楽しめて、しかもお財布に優しい秀作レンズに仕上がっているというわけだ。
撒き餌レンズのメリット「玉ボケ写真」が簡単に撮れる!
普通のキットレンズ(カメラとセットで販売されるレンズキット用のズームレンズのこと)に比べると、撒き餌レンズは明るいのが特徴だ。
明るいレンズのメリットは、大ざっぱには、
・暗いシーンに強い
・背景が大きくボケる
という2つ。
夜間や薄暗い室内で撮るときにもブレにくいので、食レポ写真を撮るのにもいい。子どもの寝顔も手持ちで気軽にチャレンジできる。
背景が大きくボケるので、ポートレートや草花、小物などを撮るときに使うと、スマートフォンやキットレンズとはひと味違った雰囲気の写真が撮れる。
街のイルミネーションや木漏れ日をファンタジックな「玉ボケ」として写せるのも明るいレンズだからこそ。いわゆるインスタ映えをねらうのにもぴったりなレンズなのだ。
撒き餌レンズのおすすめはこれ!
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まとめ
お手ごろ価格・小型軽量・高性能の三拍子そろって、しかも大きなボケが楽しめて暗いシーンにも強いのだから、ある意味無敵の万能レンズとも言える。
だからこそプロやハイアマチュアにも注目されているわけだ。
一眼レフやミラーレスカメラをお持ちなら、絶対に買って損はしないのが撒き餌レンズ。おすすめなのだ。
北村智史
いろいろなメーカーのカメラを使って写真を撮ったり記事を書いたりするのがなりわいのフリーライター。カメラ専門誌や一般誌、ウェブ媒体で活動中。文字数多めのブログも運営してます。他人を沼に招く習性があるため、取り扱いには注意が必要です。愛用ソフトウェアはPhoto MechanicとLightroom Classic CC。
Twitter:kitamura_sa
blog:どや顔カメラ通信 https://doyacame.net