パイオニアのコードレス留守番電話機TF-SA36Sをテストした。ボタン一つで、知り合いからの電話だけをつなぐように制限できるなど、迷惑電話対策に役立つ機能を多数備えるのが特徴。電話帳にない番号の着信は切断してくれ、相手を確認してから電話に出られる機能も便利だ。「はっきり大音量」ボタンも備えており、聴力に不安のある高齢者にも安心感がある。
今回のテストアイテム
パイオニア
TF-SA36S
プロフィール
ボタン一つで、知り合いからの電話だけをつなぐように制限できるなど、迷惑電話対策に役立つ機能を多数備えたコードレス電話機。受話器を取る前に応答メッセージを流して相手を確認したり、お断りメッセージを流して電話を切ったりもできる。
SPEC
●液晶バックライト/ホワイト
●録音可能時間/最大20分(1件最大5分)
●電話帳/漢字200件
●サイズ/親機:幅162mm×高さ69mm×奥行き181mm、子機:幅48mm×高さ180mm×奥行き31mm
●重量/親機:550g、子機:150g
電話着信を知り合いだけに制限可能!迷惑電話対策機能が満載の一台
電話帳にない番号の着信は切断してくれる
振り込め詐欺が絶えない中、被害に遭わないための最善策は、「電話に直接出ない」ことだろう。筆者の両親は80歳過ぎの高齢だが、在宅時でも留守番電話を常時セットしておき、相手といきなり直接の会話をしないように徹底させている。ただし、伝言を残した相手が知り合いの場合は掛け直すことになるため、本来なら無用の不便を強いられている感は強いだろう。
そんな煩わしさを解決してくれそうなのが、本機の「知り合い専用」機能だ。これは、電話帳に登録してある人からの着信時のみ呼び出し音を鳴らし、それ以外は切断するというもので、悪質な勧誘や詐欺などを締め出す効果が期待できる。機能の呼び出しは専用ボタンを押すだけで、モードの有効時はボタンが緑色に点灯するため、現在の動作も一目で把握できる。
■ボタン一つで電話を知り合い専用に!
ただ、ネックなのは電話帳の作成だ。10キーの文字入力に慣れていれば問題ないが、デジタル機器の操作に不慣れだとハードルはやや高い。特に、高齢者の場合は、家族などが代わって作業する必要がありそうだ。
このほか、相手によって呼び出し音を変えたり、特定の番号を着信拒否したりといった多彩な機能を搭載するが、これらを利用するには、NTTの「ナンバーディスプレイ」契約(月額432円)が必要となる。
相手を確認してから電話に出られる機能も便利
一方、電話に出る前に応答メッセージを流して相手を確認できる「まかせて応答」も便利な機能だ(ナンバーディスプレイの契約は不要)。着信時に「#」ボタンを押すと応答メッセージが流れて、通話内容を録音。相手が信用できる人なら電話に出ればいいし、望まない場合は「#」を押せば、お断りメッセージが流れて電話が切れる。
電話機としての基本性能は、最大200件まで登録可能な電話帳や、最大20分(1件最大5分)の留守録音など、必須機能をしっかり搭載。さらに、相手の声を聴きやすくする音量にワンタッチで変更できる「はっきり大音量」ボタンも備えており、聴力に不安のある高齢者にも安心感がある。
■視認性に優れた液晶ディスプレイを搭載
ここが〇
電話帳さえ作成すれば、知り合い専用機能で迷惑電話をほぼ締め出せる。機能のオン/オフをボタン一つでできる点も手間がかからない。
ここが×
振り込め詐欺対策に役立つ機能が多数備わっているが、高齢者だけで使いこなすのは難しい。設置や設定には、周囲のサポートが必須だ。
※価格は記事作成時のものです。
解説/篠原義夫 (ガジェットライター)