以前から欲しかった商品をやっと手に入れたのに、たまたま見た別の通販サイトで、その商品が遥かに安い値段で売っていた……。そんなやるせない経験をしたことは誰しもきっとあることだろう。そこでおすすめしたいのが、最安値を調べられるアプリやネットサービスの活用だ。今回紹介するのは、いずれもビギナーでも簡単に扱える方法ばかりなので、誰でも迷わず使えるはずだ。
底値チェックは「最安値サーチ」アプリが便利!
散歩がてらのウインドーショッピングと思っていても、気になる商品を見つけると、ついつい衝動買いしてしまうのは、悲しいかな、人間の避けられぬサガかもしれない。
それでも、満足のいく価格で買えたのならそれなりに納得もできるだろうが、そういうときに限って、別の通販サイトを見てみると、圧倒的な安値がつけられていることが少なくない。誘惑に負けて衝動買いをしてしまっただけでも十分後ろめたいのに、その上、割高な商品を掴まされたとなれば、どうしたって落ち込んでしまうはずだ。
そんな失敗を避けるには、いつでも商品の底値をチェックできる方法を整えておく必要がある。
そこで出番となるのが、スマホ向けアプリの「最安値サーチ」だ。
アプリ名からも察しが付くと思うが、商品の最安値を調べることに特化したアプリで、Amazon(アマゾン)や楽天市場、ヨドバシドットコムなど、全9種類の通販サイトを横断検索して、販売価格をリストアップすることができる。
操作方法も極めて簡単で、基本的には商品名を入力して検索を実行するだけ。ビギナーでも迷わず使えるので、出先での底値チェックに大いに活用できるはずだ。
「最安値サーチ」を使ってみよう
最安値サーチをインストールして起動すると、商品名の入力画面が起動する。画面中央のボックスに商品名を入力したら、「商品名で検索」をタップしよう。
販売価格がリストアップされたら、画面を上下にスクロールさせて最安値を探そう。詳しい情報を知りたいときは商品の欄をタップして、商品の販売ページを開こう。
なお、検索結果のなかには、関連アクセサリーや類似した名称の商品など、目当ての商品以外も含まれている場合があるので、商品画像も参考にして正しい商品を選ぶように注意しよう。
もし、検索結果に関係ない商品が大量に表示されて、目当ての商品がなかなか見つけにくい場合は「絞り込み」機能を使うといい。
商品を絞り込むには、まず画面右上の「絞り込み」をタップ。
絞り込み条件では、「最小価格」と「最大価格」「除外キーワード」を利用可能だ。条件を設定したら、画面右上の「実行」をタップしよう。
なお、画面の例では、「iPhone XS」の本体価格を調べたいのに、それとは無関係なスマホケースばかりが表示されてしまっため、iPhone XSの本体のみが検索対象となるように、最小価格を「5万円」以上、除外キーワードに「ケース」をそれぞれ設定して商品を絞り込んでみた。
絞り込みにより、検索結果からケース類が一掃され、iPhone XSの本体価格のみが表示されるようになった。
気になる商品を「お気に入り」にメモしておこう!
検索結果に気になる商品があったときは、ブックマーク感覚で「お気に入り」に登録しておこう。お気に入りへの登録は、検索結果の商品を長押しタップから行うことが可能だ。
お気に入りに登録した商品を確認したいときは、画面下のツールアイコンから「お気に入り」をタップ。これで「お気に入り」画面が表示される。
検索対象のサイトを変更してみよう
最安値サーチの初期設定では、オークションやフリマも検索対象となっている。
もちろん、不都合がないならこのままでも構わないが、こうした個人販売の商品は割安なものの、中古品だったり、メーカー保証がついてなかったりなど、デメリットも多い。
メーカー保証がしっかりと付いた、確実な新品が欲しいなら、商品の検索対象を大手の通販サイトのみに絞ったほうが無難だ。
検索対象のサイトを変更するには、まず画面下のツールアイコンから「設定」をタップ。あとは、検索から外したいサイトをオフすればOKだ。
Amazonの最安値チェックは「keepa」が最強!
日用品から家電まで、あらゆる商品を扱っているうえ、配送も迅速な「アマゾン」は、数ある通販サイトの中でもトップクラスの支持を誇る。
しかも、大抵の場合、他の通販サイトと比べて、販売価格も割安なことが多く、即断即決でアマゾンで商品を買ってしまうことも多いはずだ。
だが、よくよく調べてみると、実はアマゾンは思いのほか商品の価格変動が激しく、場合によっては1日単位で価格が上下することも珍しくない。あくまで極端な例ではあるものの、商品が手元に届いたタイミングで、半値近くまで値下げされるケースもある。
もし、大枚をはたいて購入した商品が翌日になって半値近くまで値下げされていたら、さすがに誰でもいい気分はしないはずだ。
とはいえ、値下げ自体はなんら悪いことではないので、アマゾンにクレームをつけるわけにもいかない。「後の祭り」とは、まさにこのことだろう。
しかし、アマゾンの価格付けに一喜一憂するほかないかというと、決してそんなことはない。
事前に、過去の価格履歴を把握さえできれば、現在の価格が割高かどうかを簡単に見極めることが可能だ。
問題はどうやって価格履歴を確認するかという点だが、それには実にうってつけな方法がある。
それが、アマゾンの価格変動をグラフで確認できる「Keepa」と呼ばれるネットサービスだ。
Keepaでは専用アカウントを作成することで、値下げの通知など、より多彩な機能を使えるようになるが、単に価格の変動を確認するだけならアカントなしでも利用可能だ。
「Keepa」は、Chromeブラウザの拡張機能を利用する
価格の変動はKeepaの公式サイトでも確認できるが、Chromeブラウザーの拡張機能を利用する方法のほうが断然おすすめ。
というのも、拡張機能を導入することで、アマゾンの商品ページ中に価格変動グラフを直接表示できるようになるので、いちいち別サイトを参照することもなく、価格のチェックを手間なく行えるようになるからだ。
従って、気になる商品があるときは、まず商品ページの価格変動グラフで底値を確認。
現在の価格と照らし合わせて、十分お買い得であれば、その商品は「買い」ということになる。
割高な場合は、価格変動の傾向などを鑑みて、将来的に値下げが見込めるなら、それまで待つのが得策だ。
「Keepa」をインストールして使ってみよう
拡張機能の「Keepa」は、PC版Chromeブラウザーでのみ利用可能だ。まずChromeブラウザーで下記のリンクをクリックしよう。
・「Keepa」のインストールはこちらから
Keepaの紹介ページが開いたら、画面右上の「Chromeに追加」をクリック。
メッセージを確認して「拡張機能を追加」をクリック。
インストールが完了すると、ChromeにKeepaのアイコンが追加される。
<画面>
続いて、アマゾンにアクセスして、目当ての商品ページを表示。価格変動グラフは、商品画像の下辺りに掲載されているはずだ。
価格変動グラフでは、販売価格の推移が折れ線で示されている。折れ線には数種類あるが、底値を知りたいだけなら、オレンジがアマゾン価格、紫が新品価格、黒が中古価格と覚えておけば十分だ。
詳しい価格を知りたいときは、マウスカーソルを折れ線グラフのうえに置いてみよう。マウスカーソルを重ねた時期の価格をポップアップで表示してくれる。
マウスでグラフをドラッグして選択すれば、その期間を拡大表示することも可能。元の表示に戻りたいときは、グラフをダブルクリックすればOKだ。
まとめ
商品を安く買うテクニックは多数あるが、あまりに複雑な方法では、結局のところ、面倒になって使わなくなってしまうのが関の山。
しかし、今回取り上げた「最安値サーチ」と「Keepa」は、まったくといっていいほど手間が掛からないので、ストレスなく利用できるはずだ。
◆篠原義夫(フリーライター)
パソコン雑誌や家電情報誌の編集スタッフを経て、フリーライターとして独立。専門分野はパソコンやスマホ、タブレットなどのデジタル家電が中心で、初心者にも分かりやすい記事をモットーに執筆活動を展開中。