【4Kテレビの選び方&使い方】有機ELのメリットや録画にまつわる疑問に徹底回答

家電・AV

最新4Kテレビは、4Kチューナー内蔵テレビだから、録画用のHDDをすれば、4K放送も従来の2K放送もまとめて録画できる。さらに、番組をBDにダビング可能なレコーダー、手持ちのテレビでいいサウンドを楽しめるサウンドバー、親世代向けにはネックスピーカーなども便利。テレビのスマート機能などAV関連のさまざまな情報を知っておこう。

4Kテレビの選び方&使い方「7つのギモン」にお答えします!

  • テレビの4Kチューナーは内蔵? それとも外付け?
  • 有機ELって液晶よりも高いけど、価格差分の価値はある?
  • 4K放送が見たいけど、何が必要? 録画するには?
  • 録画した4Kの番組は、ほかの機器でも再生できる?
  • DVDを4Kテレビで再生したら、見づらいってホント?
  • 耳が遠くなってきた親でも聴きやすいスピーカーは?
  • テレビの音をできるだけいい音で聴く方法は?

<4Kテレビの使い方&使い方のギモン>テレビの4Kチューナーは内蔵? それとも外付け?

⇒⇒今やテレビに内蔵が当たり前。ダブ録ねらいなら外付けもアリ

実は、最新の4Kテレビは、ほとんどが4Kチューナー内蔵となっており、新4K衛星放送の視聴目的に選ぶなら、外付けの単体4Kチューナーを購入する必要はない。
しかも、4Kチューナー内蔵テレビなら、録画用のHDDを購入すれば、4K放送も従来の2K放送も、まとめて録画することができる。4Kチューナーを2基搭載し、裏番組の録画に対応するモデルも多い。

とはいえ、単体チューナーの使い途がないわけではない。現状、新4K衛星放送をダブル録画できるテレビは発売されていないので、ダブル録画用として単体チューナーを購入するのも手だ。ただし、録画に対応していないモデルもあるので注意。

パナソニック
TH-65GZ2000
実売価格例:64万7870円

パナソニックの有機ELテレビの最上位モデルで、4Kチューナーは2基搭載。視聴しながら裏番組の録画が可能になっている。

ほとんどが4Kチューナー内蔵

ピクセラ
PIX-SMB400
実売価格例:1万8280円

外付けの単体4Kチューナー。録画やAndroid TVに対応するなど、機能も十分だ。

録画も可能な単体チューナー

文/鳥居一豊(AVライター)
※価格は記事作成時のものです。

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>有機ELって液晶よりも高いけど、価格差分の価値はある?

⇒⇒55V型クラスで10万円ぐらいの差だったら、有機ELがおすすめ

有機ELテレビの特徴は、自発光に近い方式により、黒の沈みとピーク輝度の高い高コントラストな高画質が実現できること。
数年前まで、有機ELには、画面に像が残る「焼き付き」や、絶対的な輝度が低く、直射日光が差し込むような部屋では鮮明度に欠けるなどの弱点があった。

しかし、最新モデルでは弱点はほぼ解消されており、一般家庭用なら、有機ELが断然高画質と考えて間違いない。
価格差も縮まりつつある。各社で同グレードの有機ELと液晶を比べると有機ELが割高だが、55V型で10万円程度の差なら、有機ELをおすすめしたい。グレードや年式を妥協すれば、割安で入手できることもある。

55型で10万円が選択の目安

東芝
55X830
実売価格例:28万9850円

4Kチューナー内蔵で、「4K有機ELレグザPro」を搭載した最新モデル。同サイズの液晶モデルと実売で6万6000円ほどしか差がない。

東芝
55Z730X
実売価格例:22万3430円

東芝4K液晶の最上位モデル。4Kチューナー内蔵で、最新鋭の映像エンジンとタイムシフトマシン機能を搭載し、画質と機能性を両立。

文/鴻池賢三(AV評論家)
※価格は記事作成時のものです。

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>4K放送が見たいけど、何が必要? 録画するには?

⇒⇒環境によって異なるが、チューナー、アンテナ、ブースターなどを用意

BS衛星による4K放送を受信するなら、原則パラボラアンテナが必要。4K放送の主要局は「右旋」という電波を利用しており、既存のBSアンテナや配線設備がそのまま利用でき、4Kチューナーを加えるか、同チューナー内蔵テレビを用意すればいい。
有料の専門チャンネルなどは、「左旋」という電波を利用するため、新たに左旋対応のアンテナ、分配器、ブースターが必要になる。

また、ケーブルテレビや光回線経由のフレッツ・テレビと契約すれば、アンテナは不要。

録画については、4Kチューナー内蔵のテレビやレコーダーで可能だが、ケーブルテレビはサービス業者によって異なるので、注意が必要だ。

既存のBS設備でも4K放送の受信OK

※SHマークは、4K衛星放送の受信に適した性能を証明された機器に付けられる。

文/鴻池賢三(AV評論家)

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>録画した4Kの番組は、ほかの機器でも再生できる?

⇒⇒BDにダビングすれば、BD再生が可能な機器で見られる

現在、4Kテレビの内蔵チューナーで外付けHDDに録画した4K放送は、ほかの4Kテレビなどでは再生できない。

しかし、パナソニックやシャープの4Kチューナー内蔵BDレコーダーでBDに4K放送を録画すれば、対応したBDレコーダー/プレーヤーで再生が可能。現状ではBDへの保存が唯一の方法だ。
4K放送を録画したBDを再生できる機器は、徐々に増えており、今後は多くのBDレコーダー/プレーヤーが対応していくはずだ。

4K放送を残したいなら、BD!
4K番組をBDにダビング可能なレコーダー

パナソニック
55X830
実売価格例:15万1070円

4Kチューナー内蔵BDレコーダーの最新モデル。ほかのレコーダーでダビングしたBDの再生も可能だ。

文/鳥居一豊(AVライター)
※価格は記事作成時のものです。

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>DVDを4Kテレビで再生したら、見づらいってホント?

⇒⇒24倍もの引き延ばしになるので、どうしても悪いところが目立つ

DVDの解像度は720ドット×480ドットで、4K(3840ドット×2160ドット)テレビで映せば24倍もの拡大になる。
アップコンバート時の高精細化なども行われるが、どうしても元々のノイズが目立ったり、解像度不足が気になりやすくなる。地デジ放送や4K放送の映像との落差も目立つので、余計に低画質に感じがちだ。

4Kテレビへの買い替え時は、DVDといった低解像度コンテンツも、BDなどに買い替えを検討すべきだ。

4Kの高解像度&大画面ではDVDの粗さが目立つ

4Kテレビは解像度が高いことに加えて、大画面化の傾向にあるため、余計にDVDの粗さが目立ちやすい。地デジ放送との落差もある。

文/鳥居一豊(AVライター)

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>耳が遠くなってきた親でも聴きやすいスピーカーは?

⇒⇒肩乗せのウエアラブルスピーカーや手元スピーカーがいい

加齢によって音は聴こえづらくなるもの。高齢者のいる家庭ではテレビの音量が大きくなりがちで、家族が困ることもよくある。
そんなギャップを解消してくれるのが肩乗せ式のスピーカーや手元スピーカー。
音源が耳に近いほど小音量でも聞こえやすく、テレビ本体の音量はそのままに、高齢者だけ聴きやすくなる。

近年登場した肩乗せタイプは、深夜に映画を大迫力で楽しみたいような用途を想定して開発されたが、高齢者の補聴用途にも重宝する。
高齢化とともに、補聴目的の手元スピーカーが人気。肩乗せタイプはスピーカーが耳に近く、さらに有利。

オーディオテクニカ
AT-SP767XTV
実売価格例:1万7260円

手元スピーカー

シャープ
AN-SX7A
実売価格例:2万7550円

ネックスピーカー

音源が耳に近いため、聴きやすさがアップ

文/鴻池賢三(AV評論家)
※価格は記事作成時のものです。

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>テレビの音をできるだけいい音で聴く方法は?

⇒⇒手軽に楽しむなら、サウンドバー(バースピーカー)がおすすめ

音質にこだわったテレビもあるが、各社の最上位モデルであることが多く、高価になりがち。手持ちのテレビで手軽にいい音で聴きたいなら、サウンドバーの追加がおすすめだ。

サウンドバーはテレビの前に設置する細長いスピーカーのことで、モデルによっては重低音を担うサブウーハーもセットになっている。HDMI接続に対応した製品が多く、連係機能が利用できれば、テレビリモコンで音量操作もできるなど、使い勝手も進化している。

サブウーハー付属で低音もバッチリ!
ヤマハ
YAS-209

実売価格例:4万2980円

YAS-209は、本体のバー部分とサブウーハーに分かれる。サブウーハーはワイヤレス接続で、設置場所が柔軟なのも特徴。

文/鴻池賢三(AV評論家)
※価格は記事作成時のものです。

<AV&デジタル家電の選び方・使い方Q&A>テレビのスマート機能って何ができる? メーカーの違いは?

⇒⇒多彩なネットワーク機能の対応や音声アシスタント機能が使える

Android TVなどを搭載したテレビは、スマート機能として「Netflix」や「YouTube」といった動画配信サービスに対応している。対応するサービスや機能はメーカーによって異なるし、ショッピング、ゲームなどのさまざまなアプリを配信していることもあるので、購入前に確認しよう。

もう一つの大きなポイントは、音声操作や音声アシスタント機能。独自の機能を備えた機種や、「Googleアシスタント」などと連係するモデルもある。音声での操作だけでなく、見たい番組の検索なども音声で行える。メーカーや機種により、機能や使い勝手が異なるので、事前によくチェックしたい。

複数の音声アシスタントに対応
LG
OLED65C9PJA

実売価格例:39万3590円

LGの薄型テレビでは、独自のAIアシスタントとGoogleアシスタントの両方に対応。切り替えなしで両方を使い分けできる。

番組検索などを音声で行える

パナソニック機は、好きなタレントの名前で出演番組を探すなど、番組検索を手軽に音声操作で行える。

文/鳥居一豊(AVライター)
※価格は記事作成時のものです。

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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