ソニー・α7Rシリーズの最新モデルは、緻密な描写能力と高い連写パフォーマンスを提供してくれる。先代α7RIIIよりも進化した点は、撮像センサーが有効4240万画素から有効6100万画素になったこと。これは、キヤノン・EOS 5DsRの有効5060万画素を抜きフルサイズ機では世界最多だ。メモリーカードはUHS-IIのSDカードを2枚利用可能。
6100万画素で10コマ/秒を実現!第4世代のハイエンドミラーレス一眼
フルサイズ一眼では世界最多の画素数ながら、従来機並みの低ノイズを実現
緻密な描写能力と高い連写パフォーマンスを兼ね備えた、ソニー・α(アルファ)7Rシリーズの最新モデル。
先代のα7RIIIとの最大の違いは、撮像センサーが有効4240万画素から有効6100万画素になったことで、キヤノン・EOS 5DsRの有効5060万画素を抜き、フルサイズ機では世界最多となった。
それでいて、画像処理エンジン「BIONZ(ビオンズ)X」のパワーアップなどにより、RIIIの約1.5倍の画素数ながら、低〜中感度域ではほぼ同等の低ノイズ性能を実現。
しかも、圧縮RAW(ロー)+JPEGでも68枚まで10コマ/秒で連写できる。もちろん、従来機同様にAFやAEも追従する。
ソニー
α7R IV
実売価格例:43万920円(ボディ)
フルサイズ機トップとなる高精細な有効6100万画素CMOSセンサーを搭載。AFは位相差567点+コントラスト425点のハイブリッドで、動物にも対応する「瞳AF」など多彩な機能を誇る。EVFの解像度アップも見どころだ。
サイズは、幅128.9ミリ×高さ96.4ミリ×奥行き77.5ミリ。重量は、665グラム(バッテリー、メモリーカード含む)。
それ以外の進化も見逃せない。画面の74%のエリアをカバーする位相差AFは、RIIIの399点から567点に強化。
被写体の色や模様、距離などの情報を利用して、後ろ向きの人物なども追い続けるリアルタイムトラッキング機能も装備した。
内蔵のEVF(電子ビューファインダー)も、369万ドットから576万ドットに高精細化。細かい部分までファインダー内で確認しながら撮影できる安心感も魅力だ。
●露出補正ダイヤルにロック機能が追加
●UHS-IIカードを2枚利用可能
また、グリップの形状が変更されて、ホールド性が向上。従来機で問題になっていた小指余りが改善している。
さらに、防塵・防滴性の強化や、AF-ONボタンの大型化、ジョイスティックの形状変更、露出補正ダイヤルへのロック機構の追加など、信頼性や操作性を向上させる改良も多い。
液晶モニターがチルト式のままで、縦位置撮影時の不便さが解消されていないといった不満もあるが、RIIIユーザーにとっても買い替える価値のある進化を遂げたといえる。
文/北村智史(カメラライター)
※価格は記事作成時のものです。