アズキのゆで汁と紅茶を組み合わせた「アズキ紅茶」。美味しいだけでなく、ダイエットや美肌、そして高血圧や糖尿病などの生活習慣病にも著効というから驚きです。むくみや体のだるさを取る働きもあるので、ぜひ、疲れた体を癒やすのにお役立てください。【解説】足利仁(Tea Plan 翠香代表)
解説者のプロフィール
足利仁(あしかが・めぐみ)
Tea Plan 翠香代表として、お茶インストラクターを養成。手のひらデトックス協会代表理事として、手のひらの反射区を押す健康法を推進しつつ、体によくて美味しいお茶、ハーブティーの入れ方も指導。
アズキ紅茶には鍋、電子レンジ、水筒を使った三つの作り方があります。さらしあんを使えば、紅茶に入れるだけととても手軽。お手持ちの調理器具で、ぜひ試してみましょう。
「アズキ紅茶」の作り方(1) 鍋で作る
鍋を使うと、1度で数日分のアズキ紅茶を作れます。作りおきしたい人に向いています。
【用意するもの】
●アズキ(品種と産地はお好みのもので可)…大さじ8(100g)
●紅茶のティーバッグ…4袋(紅茶の茶葉や産地はお好みのもので可)
●水…1.5L
【作り方】
❶アズキを軽く水洗いして、1Lの水を沸騰させ、アズキを鍋に入れて弱火にする。
❷20分後に水を500ml継ぎ足し、さらに20分ほど弱火にかける。もしアズキが芯まで軟らかくなっていない場合は、芯がなくなるまで火にかけて調整する。
❸アズキが芯まで軟らかくなったら火を止めて、鍋の中に、紅茶のティーバッグを4袋入れて3分置く。
❹ざるを使って、こす。
【完成】ティーカップに移して完成。
「アズキ紅茶」の作り方(2) 電子レンジで作る
電子レンジを使うことで、鍋同様にアズキ紅茶を数日分作れます。コンロを使わないので、暑い夏にもお勧めの作り方です。
【用意するもの】
●アズキ(品種と産地はお好みのもので可)…大さじ8(100g)
●紅茶のティーバッグ…4袋(紅茶の茶葉や産地はお好みのもので可)
●水…1.5L
●耐熱容器
●食品用ラップ
【作り方】
❶アズキを水洗いし、分量の水とともに耐熱容器に入れる。電子レンジを600Wに設定して5分加熱(500Wの場合は6分)。5分したら全体をかき混ぜて、さらに2分加熱する(500Wの場合は2分30秒)。
❷(1)に、食品用ラップをふわっとかけて15分加熱(500Wの場合は18分)。取り出して水を500ml加える。食品用ラップを再度かけ、さらに25分加熱(500Wの場合は30分)。もしアズキが芯まで軟らかくなっていない場合は、ふやけるまで加熱して調整する。
❸アズキが芯まで軟らかくなったら、食品用ラップを開けて、ティーバッグを4袋入れる。食品用ラップでふたを元に戻して3分置いて、ティーバッグを取り出す。
❹ざるを使って、こす。アズキは冷蔵庫で保存して、サラダなど料理に使うとよい。
【完成】ティーカップに移して完成。
「アズキ紅茶」の作り方(3) 保温水筒で作る
一晩置くだけと簡単なのが、水筒で作る最大のメリット。作ったアズキ紅茶を、外出先にそのまま持って行けるのも利点です。
【用意するもの】
●アズキ(品種と産地はお好みのもので可)…大さじ5(60g)
●紅茶のティーバッグ…2袋(紅茶の茶葉や産地はお好みのもので可)
●熱湯…600ml
●水筒500ml以上のもの
【作り方】
❶熱湯50mlを保温水筒に入れ、容器を振って全体を温めてお湯を捨てる。
❷水筒に熱湯を全体の8割分加え、ティーバッグを入れる。2分置いてティーバッグを取り出す。
❸アズキをざるを使って水で洗い、残った熱湯をかけて温め、水筒に加える。保温水筒を軽く振り、横に寝かせて一晩(8時間)置くと完成。アズキはこさなくても構わない。
【POINT】飲む前にアズキがよく煮えてふやけているか確認すること。ふやけていない場合は、もう少し時間を置いてふやけるまで待つ。
「アズキ紅茶」の作り方「さらしあん」で作る
調理時間がほとんどかからないため、すぐに飲めるのがさらしあんを使う最大のメリットです。
【用意するもの】
●さらしあん…小さじ1
●紅茶のティーバッグ…1袋(紅茶の茶葉や産地はお好みのもので可)
【作り方】
❶紅茶をティーカップで入れて、小さじ1杯のさらしあんを入れて完成。
「アズキ紅茶」アレンジレシピ
《ジンジャーパウダー入りアズキ紅茶》
【作り方】カップに入れたアズキ紅茶に、ジンジャーパウダーを3振りほど入れる。
《豆乳アズキ紅茶》
【作り方】アズキ紅茶と豆乳を1:1で割る。牛乳で割るのもお勧め。
《きなこアズキ紅茶》
【作り方】カップに入れたアズキ紅茶にきなこを大さじ1入れる。
「アズキ紅茶」Q&A
Q1. どのくらい保存できますか? 冷凍は可能ですか?
A1. 「宵越しの茶は飲むな」と言いますが、紅茶は緑茶よりも比較的成分が安定していて酸化しにくいので、冷蔵庫で3日は持ちます。3日を越えて保存したいときは、タッパーに入れて小分けにし、冷凍庫に入れておくとよいでしょう。
Q2. 1日に何杯飲んでもいいのでしょうか?
A2. 脂質の吸収を防ぐために、1日2回、朝と夜の食前に、250ml(コップ1杯)ずつ飲むのが基本の飲み方です。しかし、飲み薬のような決まりがあるわけではないので、何杯飲んでも大丈夫ですし、ライフスタイルに合わせて時間帯を変えても構いません。
Q3. 煮たアズキの豆自体はどうすればよいですか?
A3. ポリフェノールやビタミンB群などは煮汁に出ますが、煮た後のアズキにも食物繊維や鉄分をはじめとした有効成分が残っています。無駄なく食べましょう。そのままサラダにのせたり、カレーに入れたりするだけでおいしく食べられます。
ご飯を炊くときに加えると、簡単に食物繊維の豊富なアズキご飯ができます。改めて少量のお湯で煮くずし、甘くないお汁粉にしていただくのもよい方法です。甘味がなくておいしいと評判です。
Q4. アズキの品種はなんでもよいのでしょうか?
A4. アズキは、ササゲ属に属する豆で、主に大粒の「大納言」「普通アズキ」の2種類があります。アズキ紅茶はこの2種類であれば、どちらでも構いません。
見た目がアズキと非常に似ている「ササゲ」という豆は、アズキと同じササゲ属ではありますが、アズキとは違います。十分な効果が期待できないので、アズキ紅茶には使わないようにしましょう。
Q5. 紅茶のティーバッグはどんなものがよいですか?
A5. 紅茶であれば、お好みのティーバッグで構いません。ピーチティーや、アップルティー、アールグレイなどのフレーバーティーでも問題ありません。その日の気分に合わせて違う紅茶を選ぶと、飽きずに楽しみながら続けられます。
Q6. アズキ紅茶はどうやって作っても効果は同じ?
A6. さらしあんを使う場合は、他の作り方に比べて、鉄分が多くなるので、貧血改善にお勧めの作り方です。その代わり、さらしあんにはダイエット効果のあるポリフェノールやカリウムがほかの作り方よりも少ないので、やせたい人は、鍋、電子レンジ、保温水筒で作る方が高い効果を見込めます。