SSDの寿命の目安は『耐久性評価』としてTBW(テラバイトライト)という単位で公表されている。使っているSSDがどの程度書き込み済みであるかは、フリーソフト『Crystal Disk Info(クリスタル ディスク インフォ)』などを使って、『総書き込み量』を知ることも可能。チェックしておきたい。
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HDDと比べて、SSDの耐久性は?
読者から質問
Windows7から10にアップグレードしたパソコンの動作が遅くなり、SSD(ソリッドステートドライブ)に換装したところ、ストレスなく使えるようになりました。が、SSDの耐久性が心配です。SSDはどのくらいもつのでしょうか? なるべく長もちさせる使い方はありますか? (I.Iさん 栃木県 78歳)
専門家の回答
編集部:
これは、フリーライターの福多利夫さんに聞きます。
専門家:
「SSDは、HDD(ハードディスクドライブ)のように回転する機構がなく、メモリーチップだけで構成されています。このメモリーチップの中に電気をためる部分があり、その量で情報を記録します。電気をためることや、ためた電気の量を読み取るのにかかる時間が、HDDに磁力でデータを書き込むより速いので、HDDよりSSDのほうが動作が速いのです。
SSDの耐久性は、メモリーが電気を正確にためておけるかどうかにかかっています。電気をためたり放出したりを繰り返すと、メモリーが疲弊して正確な量の電気をためられなくなります。この現象が発生すると、SSD自体の寿命が尽きたことになります。HDDの寿命は、回転部分や書き込みアームの機械的な消耗が蓄積して、正確な作動ができなくなるまでです。近年のHDDの寿命は3~4年といわれていますが、SSDの寿命は5~6年といわれており、SSDのほうが長寿命です。
編集部:
SSDの寿命の目安は発表されているんですか?
専門家:
「SSDの寿命の目安は『耐久性評価』としてTBW(テラバイトライト)という単位で公表されています。これは、そのSSDにどれだけのデータを書き込むと寿命がくるという意味です。例えば、クルーシャルのBX500(480Gバイトモデル)の場合、耐久性評価は120TBWとなっています。これはデータの書き込み・消去を繰り返して、書き込んだ量が、のべ120Tバイトに達すると寿命が尽きるという意味です。容量が480Gバイトですから、その250倍のデータを書き込むと寿命になるわけですね。例えば、1日50Gバイトのデータを書き込む、かなりのヘビーユーザーでも、のべ書き込み量が120Tバイトに達するには約6年半かかる計算になります。
今使っているSSDが、どの程度書き込み済みであるかは『Crystal Disk Info(クリスタル ディスク インフォ)』などのフリーソフトを使うことで、『総書き込み量』として知ることができます。
編集部:
酷使しなければ、長もちするんですね。当たり前のことですが、わかりやすいです。