ここでは「YouTube Music」、「Spotify」、「radiko」、「らくらじ」、「Google Play Music」、「TuneIn Radio(チューンイン ラジオ)」を紹介する。他にも、定額制の音楽配信サービスで一定期間を無料でお試し利用できるなど「Apple Music」、「Deezer HiFi」様々なサービスから自分に合ったものを選ぶといい。
YouTube Music提供元:Google.LLC
●iPhone ●Android
最新アルバムも人気MVも全部無料! リピートもできる
音楽の楽しみ方が、”聴き放題”の配信サービス中心に変わってきている。多くは月額1000円前後の定額制だが、Googleが提供する「YouTube Music」は、ほとんどのサービスが無料で使える。
「YouTube Music」は、動画共有サービス「YouTube」から、音楽コンテンツを独立させたものと考えるとわかりやすい。
Googleアカウントでログインすれば、「YouTube」と同様、曲名やアーティスト名を入力して検索可能。好きなアーティストや再生履歴などから、おすすめの楽曲やプレイリストも表示される。
アーティストやプレイリスト、キーワードから聴きたい曲を検索することができる。
アルバムやプレイリストを再生する際は、リスト順、シャッフル再生を選べる。リピートも可。
音源だけではなく、豊富なミュージックビデオ(MV)を視聴できることが、他サービスとの大きな違いだ。無料プランでも、自分が聴きたい曲をフル尺で再生でき、アルバムを再生する場合は、曲順でも、シャッフルでも再生可能。ただし、ときどき、画面に広告が表示される。
「YouTube」と同様、豊富な公式ミュージックビデオも再生することができる。
履歴から再生したり、高く評価した曲を記録できたりと、使い勝手は「YouTube」と共通。
ちなみに個人向け有料プランは、Androidが月額980円で、iPhoneは月額1280円。
無料プランとの主な違いは、広告が表示されないことと、バックグラウンド再生が可能なので、音楽を聴きながらほかのアプリが使えることだ。
また、ミュージックビデオの映像の再生を停止して、音声だけを流したり、楽曲をダウンロードして、オフライン(ネットにつながない状態)で聴いたりも可能。
なお、Googleは「Google Play Music」という音楽配信サービスも提供しているが、いずれ「YouTube Music」に統合されると見られる。
☝️ひとことアドバイス
無料でも人気アーティストの最新曲やMVをフル再生で楽しめる!
Spotify提供元:Spotify Ltd.
●iPhone ●Android
クレジットカードの登録も不要で、5000万曲がずっと無料で聴き放題!
「Spotify(スポティファイ)」は、5000万曲以上を配信する世界最大級の音楽配信サービスだ。最大の特徴は、無料プランでも、すべての楽曲をフル尺で再生できること。しかも、期限なしで、クレジットカードの登録なども不要だ。
アーティスト名やアルバム名で検索したり、30億以上あるというプレイリストから選んで再生するという楽しみ方が王道。
そのときの気分や用途に合わせてプレイリストを選べるので、BGMとして音楽を楽しみたい人には最適なサービスといえよう。
初めて起動したとき、好きなアーティストを選ぶよう促す画面が出る。好みに合わせて曲が提案される。
ときどき、広告が表示されたり、音声の広告が流れたりするが、さほど気にならないように配慮されている。なお、無料プランでもパソコンとスマホでは内容が異なり、スマホではシャッフル再生のみで、スキップの回数も1時間に6回までという制約がある。
広告が表示されず、ダウンロードも可能なプレミアムプランも、月額980円(個人向け)で用意される。
アルバムやプレイリストはシャッフル再生となる。スマホでは、スキップできる回数は1時間に6回まで。
☝️ひとことアドバイス
スマホではシャッフルのみだが、タブレットなら好きな曲が選べる
radiko提供元:radiko Co.,Ltd.
●iPhone ●Android
ラジオは、NHKも民放も聴ける「radiko」がスタンダード。録音する裏ワザもある
ラジオ番組をほぼリアルタイムで聴けるアプリというと、「radiko」で決まりだ。以前、NHKは「NHKラジオ らじるらじる」というアプリが必要だったが、NHKラジオ第1とNHK-FMも正式に「radiko」で聴けるようになった。ただし、NHKラジオ第2は、従来どおり「らじるらじる」が必要だ。
「radiko」は、ユーザーの現在地情報を取得して、その場所で聴取できるラジオ局の放送を聴ける仕組み。なお、月額350円のプレミアム会員になると、全国のラジオ局が聴ける「エリアフリー」サービスを利用できる。
多くの番組は放送開始後の24時間以内は「タイムフリー再生」が可能。エリア外の局は有料会員限定となる。
らくらじ提供元:どがらじ
●Android
予約録音も聴き逃しの録音もバッチリ!
「radiko」で残念なのは、録音機能が付いていないこと。そこで役立つのが、「らくらじ」という録音アプリ。放送中の番組だけでなく、聴き逃した番組や予約録音にも対応する。ただし、Android版のみの提供で、「radiko」を録音できるiPhone用アプリはない。
「radiko」や「らじるらじる」の録音ができる。予約録音や聴き逃した番組の録音にも対応する。
Google Play Music提供元:Google LLC
●iPhone ●Android
好きなCDの曲をパソコンに取り込んで、どこでも聴き放題!
「Google Play Music」は、約4000万曲を聴き放題で楽しめる定額制(月額980円)の音楽配信サービスだが、すごいのは、無料プランでも役立つサービスが用意されている点。
自分が所有するCDの楽曲などをパソコン経由で最大5万曲までアップロードして、配信曲と同じように再生できるのだ。
パソコンからのアップロードは、Windows、MacのどちらでもOK。ブラウザーの「Chrome」を使っている場合は、Chrome版の「Google Play Music」を追加。
メニューから、「音楽をアップロード」を選択し、指示どおりに進めればいい。
Chromeを使っていない場合やMacでは、「ミュージックマネージャー」というアプリをインストールして行う。
アップロード後は、スマホの「Google Play Music」アプリから、好きな曲がどこでも聴き放題で楽しめる。
Chrome版の「Google Play Music」からパソコン内の曲をアップロードできる。
アップロード後は購入した曲と同様に、スマホで、どこででも楽しめる。
☝️ひとことアドバイス
パソコンに保存した愛聴盤が5万曲までスマホで聴き放題!
TuneIn Radio提供元:TuneIn
●iPhone ●Android
日本と海外の10万局以上のラジオが無料で聴ける
海外のラジオ放送や、日本の地域FMなどを聴きたいのであれば、「TuneIn Radio(チューンイン ラジオ)」というアプリをダウンロードしよう。
世界中の10万以上のラジオ局、570万以上のポッドキャスト(ネットに保存された音楽や語学、ニュースといったラジオ番組)などを無料で聴ける。
海外のラジオは、「クラシック」「ジャズ」「70年代」など、音楽のジャンルを選んで、おすすめのラジオ局を絞り込むことも可能。また、レアなインターネット放送局を探すのも楽しい。よく聴くラジオ局は「お気に入り」に登録すれば、素早く聴くことができる。
通常のラジオでは受信できない全国各地の人気FM局や海外のラジオ局が聴ける。
聴きたい番組内容やジャンルを検索して、ラジオ局やポッドキャストを探せる。
なお、「TuneIn Radio」には月額1250円(iOS版)の有料プランがある。
これに加入すると、NFL、NBA、NHLの全試合の生中継とオンデマンド放送が聴けて、音楽再生時の広告表示もなくなる。これらは、7日間と短いのだが、無料で試すこともできる。
☝️ひとことアドバイス
海外で人気のネットラジオ局やポッドキャストが存分に楽しめる
3ヵ月間無料で楽しめたり、CD音質も聴けたりする有料サービスの「お試し」がすごい!
定額制の音楽配信サービスは「お試し」として一定期間を無料で利用できることが多い。
「Apple Music」「LINE MUSIC」は、それぞれ個人向けの有料プランは月額980円だが、加入後3ヵ月間は無料で利用できる。
先述の「YouTube Music」や「Spotify」の有料プランも3ヵ月無料だ。これらのサービスをハシゴすると、1年間無料で聴き放題を楽しめるわけだ。
しっかり使い比べて、最も利用価値が高いサービスを見極めるのもいい。
Apple Music提供元:Apple
多彩な機能の「Apple Music」は3ヵ月無料
●iPhone ●Android
例えば、「Apple Music」は、6000万曲以上のストリーミング再生はもちろん、歌詞を表示させて歌ったり、ダウンロードしてオフラインで聴いたり、Siri(シリ)で気分に合った曲をリクエストしたりなど、無料期間でもすべての機能を使える。
なお、3ヵ月を過ぎると、自動課金の対象になることを覚えておこう。
プレイリスト、アーティスト名、アルバム名などで検索して、6000万曲からライブラリーに追加できる。
個人に合ったおすすめが毎日表示される「For You」は、新しいアーティストを知るきっかけにもなる。
Deezer HiFi提供元:DEEZER SA
ロスレスの高音質楽曲も30日間聴き放題
●iPhone ●Android
また、高音質の音楽配信サービス「Deezer HiFi(ディーザー ハイファイ)」は月額1960円と高額だが、30日間は無料で試すことができる。
FLAC(フラック)形式によるCD音質の音源は、従来、パソコンでしか聴けなかったが、2019年11月からは、スマホでの再生にも対応した。
ただし、1曲当たりのデータ容量が大きいので、Wi-Fi環境で利用するなど、注意が必要だ。
ユーザーの再生履歴に基づき、おすすめのプレイリストが提案される。無料期間も全曲高音質で聴ける。
イコライザーなど、自分好みの音質に調整できる機能が充実。出先で聴くときには音質を下げることも可能。
無料期間のある主な音楽配信サービス
サービス名 | 無料体験期間 | 月額料金 | 配信曲数 |
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AWA | 1カ月間 | スタンダード:980円 アーティスト:270円~ |
6000万 |
特徴 好きなアーティスト限定で聴き放題になるお手ごろなプランや、 楽曲がハイライト再生となる無料プランも用意。 |
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Google Play Music |
30日間 | 個人:980円 ファミリー:1480円 |
4000万 |
特徴 動画やゲームなども展開する「Googleプレイ」サービスの一つ。 「YouTube Music Premium」の曲も聴ける。 |
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LINE MUSIC | 30日間 | 一般:960円 ファミリー:1400円 |
5800万 |
特徴 購入した曲はプロフィールのBGMにも使える。このほか、 楽曲がハイライト再生となる無料のプランも用意。 |
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Spotify Premium |
3カ月間 | プレミアム:960円 ファミリー:1480円 |
5000万 |
特徴 世界中で人気の定額制サービス。6人まで使える ファミリープランも用意。無料プラン(18ページ参照)も充実。 |
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RecMusic | 3カ月間 | スタンダード:980円 ライトプラン:330円 |
非公表 |
特徴 旧レコチョク。邦楽に強く、プレイリストから 選べるライトプラン、楽曲がハイライト再生 となる無料プランも用意。 |
◆解説/村元正剛(ITライター)
※価格は記事作成時のものです。