「ネスプレッソ」は、スイスに本社を置く世界最大の食品飲料会社、ネスレグループの一ブランドで、カプセル式コーヒーを専用コーヒーメーカーにセットし、エスプレッソコーヒーを抽出できるシステムを指します。エスプレッソとドリップ、双方ともにコーヒーを淹れることは変わらないのですが、同じ豆を使った場合、別物と言っていいほど、その味は異なります。そのネスプレッソが、「新方式の抽出法」とともに「新しい飲み方」を提案。「VERTUO(ヴァーチュオ)」と名付けられたコーヒーマシンは、どんな体験をさせてくれるのでしょうか。

こんな量のクレマ、見たことない!

美味しいコーヒーの目安として「クレマ」のありなしはポイントになります。クレマとは、エスプレッソの液面に浮かぶ「泡」のことです。コーヒー豆の油分やタンパク質に由来する「甘さの元」とされています。しかし、エスプレッソ独自のものかというとそうでもなさそうです。

ネスレが、ネスカフェ専用のコーヒーマシン「バリスタ」を出していますが、これを使うと、ネスカフェでもクレマがきちんと出ます。コーヒー豆の内部成分をきちんと抽出できた場合に出るようです。私は、上手に淹れたコーヒーの証拠のようなものととらえています。

ところが、下の写真を見てください。新マシン「VERTUO(ヴァーチュオ)」の抽出途中の写真です。すごいクレマの量です。

画像: 薄い茶色のところがクレマ。またコーヒーも、2層に分かれている(多分、ボディとハート)。エスプレッソはクレマ、ボディ、ハートの3層より成ると言われており、VERTUOはその意味でエスプレッソに近い淹れ方と言える。

薄い茶色のところがクレマ。またコーヒーも、2層に分かれている(多分、ボディとハート)。エスプレッソはクレマ、ボディ、ハートの3層より成ると言われており、VERTUOはその意味でエスプレッソに近い淹れ方と言える。

多分、ほとんどの人は見たことないですよね。私もそうです。こんなにもクレマを持っていたんだって感じです。これを実現させたのが、VERTUO(ヴァーチュオ)に採用されている「セントリフュージョン(遠心力抽出法)」なのです。

セントリフュージョン法とは?

セントリフュージョン法というのは、ドリップ式に似ています。ドリップ式は、コーヒーに少量のお湯を注ぎ、コーヒー粉の一つ一つの内部にお湯を染みこませます。そしてその後、適量のお湯を注ぎ、コーヒーを抽出します。抽出されたコーヒーは重力にしたがい下に落ちる、というわけです。

セントリフュージョン法は、この重力を「遠心力」で行います。

まず、コーヒー粉が詰まったカプセルの中にお湯を入れます。ムラします。そして、カプセルを高速回転させながら、抽出用のお湯を入れます。遠心抽出です。コーヒー粉に染みこんだお湯は、コーヒーの成分と共に、遠心力により排出されます。ある種の強制排出法です。エスプレッソは、これを圧力(約9気圧)で行うのですが、それを「回転」で行う、と考えてもらえればと思います。

画像: 抽出後のカプセル。中央の穴からお湯を入れ、周りから抽出。

抽出後のカプセル。中央の穴からお湯を入れ、周りから抽出。

この後、カプセルの「湯切り」をします。最大回転数4000rpm。クルマが普通に、ちょっと速い位のスピードで走っている時のエンジン回転数と同じ位の回転数でぶん回すわけです。今まで、抽出後のカプセルからコーヒーがタレたりするなど、ティータイムに相応しくないシーンもありましたが、今回は最後まで優雅です。

味は「香り豊か」で「やわらかい」

抽出されたコーヒーは、「クレマの層」の下に「コーヒーの層」という感じで2分割されています。ネスプレッソは、この大量のクレマをコーヒーと混ぜ合わせて飲むことを推奨しています。しかし、こんな大量のクレマなんて混ぜたことがありませんから、ちょっとドキドキしました。

スプーンでグルグルかき混ぜると、案外楽に混ざってくれます。

その味は、「香り豊か」「やわらかい」「まろやか」。

尖った部分のない、洗練された味に包み込まれます。もともとネスプレッソは、豆のクオリティへのこだわりは並々ならぬモノがありますが、それが如実に、上手く抽出、反映されている感じです。

ネスプレッソは、耐熱性ガラスのマグなども用意しています。今回のように、視覚も必要な場合はとてもいい感じです。「目で食べる」と言われる日本人なら、持っておいてもいいかも知れません。

また、ゲストのフレンチシェフが、「これだけクレマがあれば料理に使える」とコメントされてました。クレマはコーヒーの旨味とも言えますから、「確かに」と思いました。

それにしても斬新な感覚です。

画像: 新作法 - NESPRESSO 新システム「ヴァーチュオ」誕生 | JP youtu.be

新作法 - NESPRESSO 新システム「ヴァーチュオ」誕生 | JP

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日本人の好みのサイズ

さて、コーヒーを飲む時、あと一つ問題があります。それは「サイズ(量)」です。

初めてアメリカへ行った時、国内線の乗り換えに30分以上余裕があったので、「レギュラーで」と頼んだら、出てきたのはバケツのような印象のどでかいマグカップ。熱いコーヒーが並々と入っています。値段は確か、2.9ドル。感覚的に、1ドル=100円ですので、約300円。アメリカの物量主義を見る思いでしたが、正直あまり美味しくないので適当に飲んでいると、30分で1/3位しか飲めませんでした。

一方、ヨーロッパで1.5ユーロのコーヒーがありました。200円くらいの感じです。出されたのはエスプレッソ。30〜40mlくらいでしょうか。疲れてもいたので、砂糖をドッサリ入れて飲みました。取材の途中でしたから、ちょうどイイくらいでした。とはいうものの、家で普段飲むのは、マグカップにコーヒーを淹れ、ユルユル飲むことが多い。そんな時、エスプレッソでは足りません。

このため私は、カプセル型のコーヒーマシンは使っていません。理由は、量が少ないからです。お金が唸るほどあれば、2カプセル、3カプセル使えばいいのですが、そこまでお金持ちでないですし、フリーだと、いろいろな豆が楽しめます。

まぁ、とにかく「完全な一杯」を淹れることは「科学」ですから、正確な湯温、湯量、粉の量、焙煎度、扱いなど、全てをベストにする必要があります。カプセル方式は、それには一番相応しい方式の一つですが、飲みたい量は人それぞれ。必ず一定の量になるカプセル方式の泣き所でした。

VERTUO(ヴァーチュオ)と共にネスプレッソが提案したのは、5つのサイズでした。
エスプレッソ(40ml)を皮切りに、ダブルエスプレッソ(80ml)、グランルンゴ(約150ml)、マグ(約230ml)、アルト(約414ml)の5種類。これだけあると好きなサイズで飲めます。

新しい体験を

今回のことから、コーヒーは、まだまだ楽しめる余地がずいぶんあることがわかりました。視覚、香り、味、それぞれ新しいところがあります。一度楽しんでほしいと思います。

VERTUO(ヴァーチュオ)は、2020年1月30日発売ですが、その日より4日間、東京・六本木ヒルズのカフェスペースでイベントが行われます。無料試飲も可能です。是非、試してみてください。

◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング、ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京散歩とラーメンの食べ歩き。

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