ネット通販や量販店で、49V型のほうが43V型より安い価格で販売されているケースがある。画面が大きいほうがコストがかかると思うが、なぜ? という読者の質問に専門家が回答。画面サイズは大きいほうがいいが、4Kの最適視距離は2H(Hは画面の高さ)といわれている。実際、購入するなら部屋の大きさになじみ、自分が快適に楽しめる画面サイズがいい。
あなたの疑問にズバリお答え!
大きいテレビのほうが安いこともあるが……?
読者から質問
量販店やネット通販で4Kテレビの値段を見ていると、同じメーカーの同シリーズの製品で、43V型より49V~50V型のほうが安いことがあります。画面が大きいほうがコストがかかると思うのですが、なぜでしょうか? スペースがあれば大きいほうを買っちゃいますよね。 (S.Tさん 大阪府 48歳)
専門家の回答
編集部:
こちらの質問も、AV評論家の藤原陽祐さんにお願いしましょう。
専門家:
「一般的に、同一シリーズのテレビであれば、画面サイズが大きくなればなるほど、価格も上がるのが常識です。実際、発売時の価格を確認してみても、画面サイズが大きいほうが高く、最小サイズが最も求めやすく設定されています。ただ発売から半年、1年と経過すると、この関係が崩れてくるのも事実。ご指摘のように、49V型のほうが43V型より安い価格で販売されているケースも珍しくありません。
なぜこのような現象が起こるかというと、数の論理になります。メーカーとしては売れ筋と思われるサイズをより多く製造するわけですが、実際の販売数はなかなか予想どおりにはいきません。売れ筋サイズが品薄状態になることもあれば、逆に余ってしまうこともあるわけです。余った場合、どうするのか。最終的には価格を下げて、処分せざるをえなくなるため、極端な場合、49V型が43V型よりも安く販売されるような事例も生じることになるわけです。
なお、画面サイズは大きいほうがいいと考えがちですが、設置する部屋の大きさや実際の視聴距離により、最適なサイズを選ぶのが得策です。4Kの最適視距離は2H(Hは画面の高さ)といわれますが、これは『ここまで近づいても画素が気になりませんよ』というもので、実際、2H視聴している方は少ないと思います。部屋の大きさになじみ、自分が快適に楽しめる画面サイズのものを購入するのがいいと思います」
編集部:
実売価格は、売れ行きや在庫数に左右されるということですね。ありがとうございました!
文/特選街編集部
イラスト/はやし・ひろ