今回紹介するMX4Dの「4D」という言葉には、「3Dを超える最新の体感型」という意味が込められている。最大のアピールポイントは、工夫を凝らしたスペシャルシートだ。全体が振動するほか、風・ミスト・光などを発する。ふくらはぎ付近をチューブがなでる演出が面白い。
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映画のシーンに合わせ、シートの振動などが起こる最新の体感型
■身長100センチ未満の方、妊娠中の方などは、MX4D用シートでの鑑賞はできない
今回紹介するのは、MX4D。「4D」という言葉には、「3Dを超える最新の体感型」という意味が込められている。
国内では5年ほど前から普及が始まった方式で、何といっても、工夫を凝らしたスペシャルシートが最大のアピールポイントだろう。
映画のシーンに合わせて、客席のシートが前後・左右・上下に動く。
そのうえ、風・ミスト・香り・ストロボ・煙や振動など、五感を刺激する特殊効果が11種類もあり、これらが連動することにより、通常の映画館では味わえないような「アトラクション型の映画鑑賞スタイル」を実現している。
MX4D方式で上映される映画を見ると、まず、シートがよく動く。事前の予想より、動きが速く、そして大きいのだ。
風や水滴、光のフラッシュも実に効果的。特に風は、シーンと連動し、ここぞというときに使われるため、印象が強く残る。
これらは、テーマパークでも短時間は体験できるものだが、映画は2時間程度あるので、より満喫できるだろう。
類似の上映方式に「4DX」があるが、MX4Dが空気の力でシートなどを動かすのに対し、4DXは電動という違いがある。
MX4Dの主要スペック
●スクリーンサイズ/横12.6m×縦5.3m●音響/5.1チャンネル●座席数/108●料金/通常の入場料金+1200円(3D作品の場合、3D料金400円が別途必要)〔以上、TOHOシネマズ新宿の場合〕
スクリーンサイズや客席数はほどほど
特殊な演出が売りのためか、スクリーンサイズや客席数は中規模程度に抑えられている。ただ、配置が絶妙で、どのシートに座っていても、視覚的な迫力はきちんと感じられそうだ。
客席には4連脚の専用シートが並ぶ
客席部には4連脚のMX4D用スペシャルシート27基が設置されており、通路は左右の壁際の2本のみ。中央付近に通路はない。
工夫を凝らしたスペシャルシートがMX4Dの要
全体が振動するほか、風・ミスト・光などを発する。ふくらはぎ付近をチューブがなでる演出もある。
●取材協力/TOHOシネマズ株式会社
●撮影/河野公俊
※この記事は『特選街』2020年3月号に掲載されたものです。
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