ドコモの5G対応スマホはハイエンドモデルが中心。auやソフトバンクは、ミドルレンジ上位のモデルも用意している。3社共通はシャープ「AQUOS R5G」のみ。ドコモとauで採用するのは、ソニー「Xperia 1II(エクスペリア ワン マークツー)」やサムスン「Galaxy S20/S20+」など。通信規格の代替わりに合わせて、新規参入メーカーも参入しているため併せて紹介する。
5G対応スマホの徹底レポート!
こんなにある!5G対応スマホをきっちりチェック!
5Gに対応したスマホが、続々と発売されている。まだ出始めのため、ハイエンドモデルが中心だが、auやソフトバンクは、ミドルレンジ上位のモデルも用意し、価格を抑えようとしている。
3社共通は、シャープのAQUOS R5Gのみ。また、2社で採用するのは、ソニーのXperia 1II(エクスペリア ワン マークツー)やサムスンのGalaxy S20/S20+などおなじみのメーカー中心。一方で、auはOPPO(オッポ)やXiaomi(シャオミ)のスマホを初めて販売。ソフトバンクも低価格モデルとしてOPPOのReno(リノ)3 5Gを発売する。通信規格の代替わりに合わせ、新規参入メーカーが続々と増えている状況だ。
●3社ともスタートから充実したラインアップを展開
キャリア | 製造 | 製品名 | 実売価格例 | 発売日 |
ドコモ | シャープ ソニー サムスン サムスン LG 富士通 |
AQUOS R5G SH-51A Xperia 1 II SO-51A Galaxy S20 5G SC-51A Galaxy S20+ 5G SC-52A V60 ThinQ 5G L-51A arrows 5G F-51A |
10万6172円 12万3552円 10万2960円 11万4840円 11万8008円 未定 |
3月25日 4月下旬以降 3月25日 5月下旬以降 4月下旬以降 6月下旬以降 |
au | シャープ ソニー サムスン サムスン OPPO ZTE Xiaomi |
AQUOS R5G SHG01 Xperia 1 II SOG01 Galaxy S20 5G SCG01 Galaxy S20+ 5G SCG02 Find X2 Pro OPG01 a1 ZTG01 Mi 10 Lite 5G XIG01 |
12万9145円 13万3600円 11万7480円 13万3280円 未定 未定 未定 |
3月27日 5月以降 3月26日 5月下旬以降 7月以降 7月以降 7月以降 |
ソフト バンク |
シャープ LG OPPO ZTE |
AQUOS R5G V60 ThinQ 5G Reno3 5G Axon 10 Pro 5G |
12万9600円 未定 未定 8万9280円 |
3月27日 4月下旬以降 7月下旬以降 3月27日 |
5Gスマホ最新機種カタログ
超広角での8K動画撮影対応の4カメラを搭載。省電力性能も抜群
超広角カメラは4800万画素で、8K動画の撮影に対応。標準カメラ、望遠カメラに加え、動画撮影時に被写体の深度を測ってボカシ撮影を可能にするToFカメラも搭載する。ディスプレイはPro IGZ
O。10億色表示のほか、1~120ヘルツで画面の書き替え速度を変え、省電力と映像の滑らかさを両立させた。処理能力も高い。
シャープ
AQUOS R5G
ドコモ au ソフトバンク
4つのレンズを搭載!
実売価格例:10万6172円 | |||||||
5G受信 | 4G受信 | 液晶 | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |
3.4Gbps | 1.7Gbps | 6.5型 1440×3168 |
1220万 4800万 1220万 ToF※ |
Snapdragon 865 5G |
256G | 12GB | |
●本体サイズ/幅75mm×高さ162mm×奥行き8.9mm ●本体重量/189g |
大型センサーとツァイスレンズでカメラを強化。秒間20コマ連写も実現
初の5G対応Xperiaは、カメラを大幅に強化。メインのカメラはコンデジ並みで、センサーは1/1.7型と大判。取り込める光の量が大きく増え、暗所での写りが向上した。望遠カメラ、超広角カメラ、深度測定用のToF(深度測定)カメラも搭載する。レンズはツァイスのコーティングを施し、瞳AFにも対応。ディスプレイは4K対応で残像低減技術も採用した。
ソニー
Xperia 1 II(エクスペリア ワン マークツー)
ドコモ au
1/1.7型大型センサー搭載
実売価格例:12万3552円 | |||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |||||||
3.3Gbps | 1.7Gbps | 6.5型 1644×3840 |
1220万 1220万 1220万 ToF※ |
Snapdragon 865 5G |
128G | 8GB | |||||||
●本体サイズ/幅72mm×高さ166mm×奥行き7.9mm ●本体重量/181g |
サイズが大きいだけじゃない!ミリ波対応で通信速度もアップ
ディスプレイは6.7型とGalaxy S20より一まわり大きいが、カメラ周りはほぼ同じ。ただし、本機には深度測定用のToFカメラが搭載され、28Gヘルツと非常に高い周波数を使うミリ波の5Gにも対応。エリアはより限定されるが、下り最大4.1Gbpsと超高速だ。
サムスン
Galaxy S20+ 5G
ドコモ au
実売価格例:11万4840円 | |||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |||||||
4.1Gbps | 1.7Gbps | 6.7型 1440×3200 |
1200万 1200万 6400万 ToF※ |
Snapdragon 865 5G |
128G | 12GB | |||||||
●本体サイズ/幅74mm×高さ162mm×奥行き7.8mm ●本体重量/186g |
ズーム性能を大幅強化し30倍を実現。8K動画の撮影にも対応
望遠カメラは6400万画素と高画素で、ここから切り出すことでズームを実現。最大倍率は30倍だ。超広角カメラも搭載し、動画撮影は8Kの解像度に対応。従来の2倍となる120ヘルツ駆動での高速表示が可能。バッテリーも4000ミリアンペアと大容量を確保する。
サムスン
Galaxy S20 5G
ドコモ au
実売価格例:11万4840円 | |||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |||||||
4.1Gbps | 1.7Gbps | 6.7型 1440×3200 |
1200万 1200万 800万 ToF※ |
Snapdragon 865 5G |
128G | 12GB | |||||||
●本体サイズ/幅69mm×高さ152mm×奥行き7.9mm ●本体重量/163g |
ミリ波対応で高機能。メインが4800万画素の3眼カメラを搭載
arrowsブランドとしては、約5年ぶりとなるハイエンドモデル。28Gヘルツ帯で超高速通信を実現するミリ波対応で、下り最大4.1Gbpsでの通信が可能だ。ミリ波搭載ながら厚さ7.8ミリとスリム。カメラは3眼で、メインは4800万画素。クリエイター向きの画像加工ソフトなどで知られるアドビが技術を提供し、写真を自動で補正するモードが搭載されているのも、本機ならではだ。
富士通
arrows 5G
ドコモ
ミリ波対応で4.1Gbps
価格未定 | |||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |||||||
4.1Gbps | 1.7Gbps | 6.7型 1440×3120 |
4800万 1630万 800万 |
Snapdragon 865 5G |
128G | 8GB | |||||||
●本体サイズ/幅76mm×高さ164mm×奥行き7.8mm ●本体重量/170g |
120ヘルツの高速表示対応!10倍ズームも画質劣化が少ない
au初のOPPO製モデルで、ディスプレイが通常の倍の120ヘルツ駆動で10億色を表現でき、HDRにも対応する。カメラは3眼。メインカメラは4800万画素で明るく撮れるほか、望遠は屈曲光学系のレンズを採用し、10倍まで画質劣化の少ないズームが可能だ。
OPPO
Find X2 Pro
au
価格未定 | ||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | ||||||
未定 | 未定 | 6.7型 1440×3168 |
4800万 1630万 800万 |
Snapdragon 865 5G |
512GB | 12GB | ||||||
(ブラック) ●本体サイズ/幅74mm×高さ165mm×奥行き8.8mm ●本体重量/217g (オレンジ) ●本体サイズ/幅74mm×高さ165mm×奥行き9.5mm〈暫定〉 ●本体重量/200g〈暫定〉 |
スクリーン内蔵ケース装着で6.8型2画面スマホに早変わり
付属ケースを装着すると、2画面スマホになるギミックが売り。二つのアプリを左右に表示したり、片方をゲームのコントローラーにしたりと使い方の幅が広がる。単体でも高機能で、カメラは6400万画素で8K動画も撮れる。バッテリーは5000ミリアンペアと大容量。
LG
V60 ThinQ 5G
ドコモ ソフトバンク
実売価格例:11万8008円 | ||||||||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | ||||||
3.4Gbps | 1.7Gbps | 6.8型 1080×2460 |
6400万 1300万 ToF※ |
Snapdragon 865 5G |
128GB | 8GB | ||||||
●本体サイズ/幅78mm×高さ170mm×奥行き9.2mm ●本体重量/218g |
ミドルレンジCPUで低価格を実現
CPUにミドルレンジ端末向けのSnapdragon 765Gを採用。原稿執筆時点で価格は未定だが、5Gのエントリーモデルとして低価格になる見込みだ。クアッドカメラを備え、OPPO独自の急速充電にも対応。おサイフケータイも搭載。
OPPO
Reno3 5G
ソフトバンク
価格未定 | |||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |
未定 | 未定 | 6.55型 1080×2400 |
4800万 1300万 800万 200万 |
Snapdragon 765 5G |
128GB | 8GB | |
●本体サイズ/幅72mm×高さ159mm×奥行き7.7mm ●本体重量/171g |
クアッドカメラ搭載のミドルレンジ
チップセットにミドルレンジ用のSnapdragon 765Gを搭載し、ディスプレイは6.5型と大型。カメラはメインが4800万画素で、深度測定用のToFセンサーも備える。バッテリーは4000ミリアンペア。おサイフケータイなどを省き、価格は抑えられる見込み。
ZTE
a1
ドコモ au ソフトバンク
価格未定 | |||||||
5G受信 | 4G受信 | 液晶 | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |
2.1Gbps | 未定 | 6.5型 1080×2340 |
4800万 800万 200万 ToF※ |
Snapdragon 765 5G |
128GB | 6GB | |
●本体サイズ/幅77mm×高さ164mm×奥行き9.0mm〈暫定〉 ●本体重量/185g〈暫定〉 |
高性能CPU搭載ながら入手しやすい
CPUにはSnapdragon 865を採用したハイエンドモデルだが、おサイフケータイを省くなどして、このクラスの端末としては安価な9万円以下という価格を打ち出した。カメラは3眼で標準カメラのほか、広角、望遠カメラを搭載。有機ELを採用し、映像もきれい。
ZTE
Axon 10 Pro 5G
ソフトバンク
実売価格例:8万9280円 | |||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |
2.0Gbps | 9800Mbps | 6.4型 1080×2340 |
4800万 2000万 800万 |
Snapdragon 865 5G |
128GB | 6GB | |
●本体サイズ/幅73mm×高さ159mm×奥行き7.9mm ●本体重量/176g |
同社初のキャリアモデルが5Gで登場
2019年12月に日本参入を果たしたXiaomiのキャリア対応第1弾。Snapdragon 765Gを搭載したミドルレンジモデルで、価格もリーズナブルになる見込みだ。4眼カメラ搭載で、メインは4800万画素。暗所での仕上がりを向上させる「ナイトモード2.0」も採用する。
Xaomi(シャオミ)
Mi 10 Lite 5G
au
価格未定 | |||||||
5G受信 | 4G受信 | 有機EL | メインカメラ | CPU | ROM | RAM | |
2.1Gbps | 未定 | 6.57型 1080×2340 |
4800万 未定 未定 未定 |
Snapdragon 765 5G |
未定 | 未定 | |
●本体サイズ/幅77mm×高さ164mm×奥行き9mm〈暫定〉 ●本体重量/185g〈暫定〉 |
※価格は記事作成時のものです。
■解説/石野純也( ジャーナリスト)