4Kテレビを所有しておらず、4K放送にも関心がない場合は4Kチューナー内蔵や4K収録のUHD BD再生といった”4K対応”のBDレコーダーを購入する必要性はない。4Kに非対応のスタンダードなBDレコーダーでも、従来のHD(2K)放送の録画やダビング、スマホでのリモート再生といった機能を使えるため、4Kコンテンツの視聴・録画以外で機能的な差を感じることはないはずだ。
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BDレコーダー4K対応が必要?
読者から質問
BD(ブルーレイ)レコーダーを買い替えようと思っていますが、4K対応とそうでないものとでは、ずいぶん値段が違います。4Kテレビは持ってないので、安いもので十分でしょうか? それとも、将来的には対応しているものが必要になるでしょうか? 教えてください。(K.Mさん 秋田県 46歳)
専門家の回答
編集部:
これはまた、ごもっともな質問ですね。レコーダーに詳しいAVライターの鳥居一豊さんに聞きましょう。
専門家:
「4Kテレビを所有しておらず、4K放送にも関心がないのでしたら、4Kチューナー内蔵や4K収録のUHD BD再生といった”4K対応”のBDレコーダーを購入する必要性はほとんどありません。4Kに非対応のスタンダードなBDレコーダーでも、従来のHD(2K)放送の録画やダビング、スマホでのリモート再生といった機能を使えるので、4Kコンテンツの視聴・録画以外で機能的な差を感じることはないでしょう。
とはいえ、現行の4K放送は、最大の魅力である高画質・高音質を別にしても、たくさんのメリットがあります。例えば、NHKのBS4Kでは、質の高いドキュメンタリー番組をはじめとして、有名アーティストの音楽ライブやスポーツの試合も数多く放映され、花火大会のような各地の有名なイベントの生中継なども行っています。これらは、地デジの番組ではなかなか見ることができません。
また、映画やドラマは世界中の名作が4K化されて放送されています。国内では、黒澤明の『羅生門』など、巨匠と呼ばれる監督の作品が数多く放送されていますし、洋画でも『アラビアのロレンス』をはじめとする過去の名作が放送されています。
こうした作品は、BDやDVDでも新品で入手するのが困難ですし、国内ではUHD BDも発売されていないものがとても多いのです。ドラマも同様で、最新の大河ドラマや朝の連続テレビ小説はもちろん、『刑事コロンボ』『大草原の小さな家』といった海外の名作が放送されています。NHKの2K放送では見ることのできない貴重な番組が思った以上に多いのが、BS4Kの特徴です」
編集部:
4Kという画質を抜きにしても、魅力的なコンテンツがたくさんあるということですね。
専門家:
「はい。それに、最近は4K対応レコーダーも価格がこなれてきており、2K対応機との差は小さくなっています。例えば、パナソニックの2K対応機・DMR-2CT101は実売6万9300円、4K対応機・DMR-4W100は7万3420円(ともにHDD容量は1Tバイトで2Kチューナー3基搭載)と、価格差は4000円ほど。加えて、4K対応レコーダーは、ネット動画配信サービスの4Kコンテンツも視聴可能(非対応機もあり)です。4Kコンテンツは放送だけでなく、動画配信でも徐々に普及が進んでおり、多彩な最新コンテンツが視聴できるのも4K対応レコーダーの特徴といえます。長く使うものですし、今は価格差も小さいので、コンテンツに魅力を感じるなら、4K対応機という選択もありです」
編集部:
4K放送の受信以外にも、4K対応レコーダーにはさまざまな魅力があるんですね!
※価格は記事作成時のものです。